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住まいと暮らしの雑学

食器の種類と見分け方・取り扱い方

「陶磁器」と「陶器」の関係、正しく言えますか?

2016/07/12 桑田 唯

コップやお皿、茶碗など、私たちは毎日何かしらの食器を使っています。何気なく使っている食器ですが、たとえば同じような白い食器でも、陶器のものと磁器のものがあるのをご存知でしょうか? 食器には大きく分けて陶器・磁器があり、それぞれ原料や性質が異なるため、取り扱い方も違います。今回は、陶器と磁器の見分け方、取り扱い方法の違いについてお伝えします。

「陶磁器」とは陶器・磁器類の総称

 コップやお皿、茶碗など、私たちは毎日何かしらの食器を使っています。何気なく使っている食器ですが、たとえば同じような白い食器でも、陶器のものと磁器のものがあるのをご存知でしょうか?

 食器には大きく分けて陶器・磁器があり、それぞれ原料や性質が異なるため、取り扱い方も変わってきます。よく「陶磁器」といわれますが、これは「陶器と磁器」という意味で、陶器・磁器類の総称のことです。つまり、「陶磁器」という焼き物があるわけではありません。

 今回は、手持ちの食器が陶器なのか磁器なのかという見分け方と、取り扱う際の注意点やお手入れ方法を紹介したいと思います。

陶器と磁器の簡単な見分け方

 陶器と磁器というと、私の周りには、なんとなく和風な食器が陶器、洋風な食器が磁器というイメージを持っている人が多いようでした。しかし実際には、洋風な陶器もあるし、和風な磁器もあります。

 以前、食器メーカーの方に陶器と磁器の見分け方を聞いたことがあるのですが、いちばんわかりやすいのは食器の裏面を見ることだそうです。

 茶碗や皿の裏面を見ると、高台(こうだい)と呼ばれる、テーブルと接する円状の部分があります。この部分には食器にツヤをだしたり色をつけたりするための釉薬(ゆうやく)がかけられておらず、食器の地がそのまま現れています。そのため、食器の特徴が見分けやすいのです。

 この部分を触ってみて、土の粒があるようなザラザラ感がある場合は陶器、滑らかですべすべの場合は磁器だとわかります。

 また、磁器は薄くつくれて光を通しやすい一方、陶器は光を通しません。光にかざしてみるのも見分け方のひとつです。さらに、食器を軽くたたいたときに、鈍くて低い音がするものは陶器、高い音がするものは磁器という見分け方もあります。

厚みがあって柔らかい陶器

 まずは陶器の特徴からご紹介します。

 陶器の産地は日本全国にあり、岐阜県の美濃焼、栃木県の益子焼などが有名ですね。陶器は、陶土という粘土からつくられており、厚みがあって柔らかいという特徴があります。熱しにくくて冷めにくく、保温性に優れています。お茶を入れておく土瓶や、お米を炊く土鍋など、保温が必要なものに最適です。

 基本的に焼きが柔らかく、磁器よりも衝撃に弱くて傷つきやすいため、丁寧に扱う必要があります。また、吸水性に優れているので、水分が残ったままだとカビが生えたり、染みになったりしてしまうことも。洗ったあとは十分に乾燥させましょう。

 また、使われている釉薬によっては、貫入というひび割れのような風合いのある陶器もあるのですが、こちらのひび割れ部分に醤油やお茶が染み込んでしまうこともあります。食器を使う前にしばらく水につけておくと汚れを防ぎやすくなります。

表面が滑らかで薄手の磁器

 一方、磁器といえば、佐賀県の有田焼や、石川県の九谷焼などが有名です。磁器は陶石を粉砕した石粉でつくられており、陶器に比べると堅くて頑丈です。地の色が白いので、絵付けの色が鮮やかなものも多いです。

 また、陶器と違って吸水性がほとんどないので、水や汚れがしみ込んでしまうことはありません。陶器よりも薄く成形できるので重さも軽く、普段使いのしやすい食器として幅広く流通しています。

電子レンジで使うときの注意

 電子レンジの使用に関しては、磁器は基本的に使用できます。

 陶器に関しては物によるので、電子レンジ対応かどうかをあらかじめ確認しておきましょう。電子レンジを繰り返し使っているとどうしても、陶器の内部の水分が熱されてダメージがたまっていくので、電子レンジ対応と書いてないものに関してはなるべく使わないほうがいいでしょう。

 また、これは磁器・陶器両方に共通するのですが、金・銀の装飾が施されているものは電子レンジに入れるとスパークを起こしてしまったり、装飾がはげてしまったりしまいます。危険なので絶対に電子レンジで使用しないでください。

 以上、陶器と磁器の見分け方・扱い方についてお伝えしました。これまであまり意識していなかったという方は、ぜひ食器の裏側をチェックしてみてくださいね。

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