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だから大家はやめられない!

「ふかふかスリッパ」「快適なトイレ」で好感度アップ!

アパートの内見に来た人に「ここに住みたい」と思ってもらって成約率を高める空室対策5つの方法

2017/04/11 林 浩一

空室を埋めるためには、まず、できるだけ多くの人に物件情報を見てもらい、魅力を知ってもらうことが大切です。ですが、それと同じくらい大切なのが、内見に来てくれたお客さんに「ここに住みたい」と思ってもらうことでしょう。これができなければ、入居してもらうことはできません。今回は、内見に来てくれたお客さんに「ここに住みたい」と思ってもらうために、私が実践している5つの方法についてお話しします。

「ここに住みたい」と思ってもらうために

改めてお話しするまでもないことかもしれませんが、部屋探しをしている人が「借り主」として「大家」と賃貸契約を結ぶまでには、最低でも次の3つのステップが必要です。

 

(1)部屋を借りたい人がネットや不動産会社(仲介業者)などで物件情報を知る

(2)興味を持った物件を内見する

(3)内見した部屋が気に入ったら、申し込みをして賃貸契約を結ぶ

 

以前もお話ししたように、空室対策の第一歩は不動産会社やインターネットなど、できるだけ多くのチャネルを通して、部屋探しをしている人に物件情報を届けること。そして、物件の魅力を知ってもらうことです。

 

築古でバス便立地の物件を父から引き継いだ私が、少しでも多くの人に物件の魅力を知ってもらうために、200社を超える不動産会社に飛び込み営業をかけたり、不動産会社だけでなく、行きつけのカフェや陶芸教室などにA型看板やラックを使ってマイソク(間取り図や設備などをまとめた物件資料)を置いてもらったりしてきたことは、これまでの記事でもお話しした通りです。

 

しかし、上の3つのステップを見てもおわかりのように、物件に興味を持って内見にきてもらっても、実際に部屋を見たときに、「この部屋に住みたい」と思ってもらえなければ入居はしてもらえません。

 

そこで今回は、物件を内見してくれた人に「ここに住みたい」と思ってもらうためにどうしたらいいのか、言い換えれば「内見の成約率を上げる」ために、私が実践してきたことをお話ししたいと思います。

 

<方法1>内見には大家ができるだけ立ち会う

内見のお客さんは基本的に、不動産仲介業者に連れられてやってきます。仲介業者から紹介された「おすすめ物件」のなかから、私のアパートに興味を持ってくれた人たちが、「実際に物件を見てみたい」と営業マンに案内されて内見に来てくれるわけです。

 

とはいえ、その仲介業者が、私の物件について詳しく知っているとは限りません。むしろ、「よく知らない」ケースがほとんどでしょう。私の物件をマイソクでしか見たことがなく、そのとき初めて訪れる場合も少なくありません。

 

一方、内見に来てくれた人は、仲介業者に対してさまざまな質問をします。「近くにスーパーやコンビニはありますか」「小学校・中学校は近いのですか」「近くにいい病院はありますか」……。いくつかの質問については、マップさえ見れば仲介業者にも答えられるでしょう。

 

しかし、「夜間や休日はどのくらい静かですか」とか、「アパートにはどんな人が住んでいるのですか」といった質問には、仲介業者は答えられません。

また、確率としてはごく低いのですが、駐車場があるのに「ない」と答えるなど、ときには間違った情報が伝えられてしまうこともあります。

 

内見のお客さんは、内見した物件についての疑問が解消されない限り、その物件を借りようとは思いません。つまり、成約率を上げようと思えば、内見のお客さんの疑問はできるだけその場で解決することが望ましいのです。

 

そこで私が実践しているのは、可能な限り、内見に立ち会うことです。仲介業者には、「内見するときは必ず携帯に連絡して」と伝えてあるので、その連絡があり次第、できるだけ時間をつくって内見者に備えます。内見に来てくれた人も、その場に大家がいれば、何でも質問できるので安心できるでしょう。

 

ただし、ここで重要なのは、あくまでも仲介業者の顔を立てること。ホスト役はあくまで仲介業者なのですから、大家が出しゃばって、仲介業者のメンツをつぶすことがあってはなりません。

私の場合は、アパートの掃除や植栽の手入れのために「たまたま居合わせた」ように装い、「内見にいらっしゃったのですか。ありがとうございます。大家の林です。もし何かわからないことがあったら、後で何でも聞いてください」と言って挨拶します。

 

私の物件は2LDKのファミリー物件なので、内見にいらっしゃるのはお子さん連れのご家族が多く、実際「アパートにはどんな人が住んでいるのですか」と質問されることが多いですね。

その際、「下の階のご家族にも、同い年くらいのお子さんがいらっしゃいますよ」などとお伝えすると、皆さん、ほっとした顔をなさいます。

 

お子さんのいるご家族の場合、近隣の人間関係を気にする方が多いですから、大家の私が状況をきちんと説明することで、安心なさるケースが多いのです。このように、内見のお客さんに安心感を抱いてもらうことが、成約率アップにつながると私は考えています。

 

<方法2>ふわふわのスリッパで、想像以上の満足感を演出する

内見してもらう部屋についても、もちろん、お客さんを迎えるための準備を施します。

私が実践しているのは、内見に来てくれた人に「内見してよかった!」という満足感を感じてもらえるような演出をすることです。それが、事前に想像していた以上の満足感であれば、成約率は一気に高まるからです。

 

とはいえ、満足感を高めるために、単にお金をかければいいという話ではありません。私の場合、できるだけお金をかけずに、いろいろな演出をして満足感をもってもらうのが望ましいと考えています。

 

私が重視するひとつ目の演出が、「スリッパ」です。

多くの場合、お客さんを案内する仲介業者もスリッパを持ってきていますが、そのほとんどがペラペラで薄っぺらい、使い捨てのようなスリッパです。仲介業者からすれば、経費削減のためにやむを得ないのでしょうが、私はあのペラペラのスリッパをお客さんに履いてもらうのは、どうしても抵抗があるのです。

 

そこで私は、少しだけ奮発して、内見のお客さん用におしゃれで高級感のあるスリッパを用意しています。冬場なら、100%ウールのふわふわ暖かいものを。夏場なら、サラサラ素材の肌触りの涼しいものを。どちらの場合も、履くだけで心が浮き立つような、ポップな色使いのものがおすすめです。

 

玄関ドアを開けた途端、素敵なスリッパがぱっと目に入れば、それだけで内見のお客さんはその部屋に好印象を持ってくれるのではないでしょうか。しかも、実際にスリッパを履いて気持ちよければ、その部屋を居心地がいいと感じ、好感度はかなりアップするはずです。

 

<方法3>トイレのアレンジで、部屋全体のイメージを変える

私が最も重視しているのがトイレです。トイレが快適な空間なら、それだけで部屋全体の印象がよくなりますし、逆にトイレがどこか居心地が悪いような空間であれば、一瞬にしてその部屋のイメージが悪くなります。

 

しかも、トイレは空間としても、表面積としてもきわめて狭いので、ごく少ない投資でイメージをがらりと変えることが可能です。たとえば、正面の壁紙を外国製の高級な物に張り替えるだけでも、トイレの印象は一変します。つまり、部屋のイメージを変えたい場合、トイレの模様替えが最も費用対効果の高い対策となると言えるでしょう。

 

壁紙を変えるよりも、もっと手軽にできるのが、カラフルなトイレットペーパーを用意することです。私が利用しているのが、ポルトガル製のものです。

オレンジ、レッド、ブラック、ブルー、グリーン、イエローなど、どれも色合いが美しいので、トイレに入った人に強いインパクトを与えることができます。1巻数百円とそれなりにお高いのですが、それが内見のお客さんの気分を高めてくれれば安いものです。

 

このように、単にトイレを清潔に保つだけでなく、壁紙、トイレットペーパー、あるいはペーパーホルダーなどでおしゃれなイメージを演出すれば、内見者はきっと好印象を抱いてくれます。ファミリー層の場合、特に奥さまの意見が重視されますから、「トイレが素敵!」は鉄板の対策と言えるのではないでしょうか。

 

<方法4>おしゃれな調度類で生活感を演出する

私はまた、内見者に「その部屋で暮らしている生活感」を感じてもらうために、おしゃれな調度類を事前に搬入して、“モデルルーム化”しておきます。

 

空室は普通、調度類が何も置かれていない、ガランとした空間です。そのため、実際に生活したときに感じる部屋の広さと感覚が微妙に違ってしまうし、なにより、そこで生活するというイメージをつかみにくいものです。

 

そこで用意するのが、おしゃれな調度類です。たとえば、アンティークショップで入手した椅子のほか、フランスで百年前に使われていた玄関ドアを自分でリメイクしてテーブルしたものなどを使っています。

こうした調度類は、普段は自宅の一室をつぶして、そこに収納してあるのですが、空室が出た場合は、あらかじめそこに運び込んでおくようにします。

 

内見のお客さんが部屋に入ったとき、そこにおしゃれなテーブルが置いてあれば、実際に座ってみるなどして、その部屋で生活したときの感覚をイメージしやすいことでしょう。椅子の座り心地が良ければ、自然と長居することにもなるはずです。

 

実は、内見のお客さんがその部屋に滞在する時間が長くなるほど、成約率は上がるといわれています。成約率をアップさせるには、内見のお客さんに「いかにその部屋に長く留まってもらうか」がカギなのです。

 

<方法5>閉め切っていた部屋の匂いに注意

最後に、部屋のニオイについてです。

長期間閉め切っていた部屋は、どうしてもイヤなニオイがするものです。特にトイレ、キッチン、浴室などの水回りでは、長期間水を流していなかった水道管から悪臭が漂うこともあります。

 

そこで、内見がある場合は、内見のお客さんがやってくる30分以上前から、窓を全開して空気を入れ換える、水道を数分間流しておくなど、対策を取らなければなりません。

 

その際、威力を発揮してくれるのが消臭スプレーです。最近は消臭効果が高く、しかもいい香りのするスプレーが数多く出回っているので、これを利用しない手はありません。

 

ただ、匂いが強くなりすぎないように注意したほうがいいでしょう。戸外から室内に入ってくると、少しのニオイでも強く感じるので、消臭スプレーのニオイが逆に嫌味に感じられることもあります。

そのために私は、内見のお客さんが訪問する30分以上前にスプレーしておきます。「室内に、ほのかにいいニオイが漂っている」くらいがちょうどいいのです。

 

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  • ランドイノベーション 2017-04-25 06:14:56

    庄子信利と申します。林様のお考え、お取りくみに非常に共感致します。私この度北欧風戸建風賃貸住宅4棟10室を建設しお二人の方にご入居頂いております。物件の認知度をあげるための活動をしておりますが、林様のお取りくみと共通する所が多いような気がします。機が熟するのにもう少し時間がかかるかと思いますが、出来ましたらお会いさせて頂いてご相談などさせて頂けないでしょうか。ご検討のほどどうぞよろしくお願いいたします。ご参考までに物件のfacebookアドレスを併記致します。
    https://www.facebook.com/GlanViewAOBA/

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