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パリってホントに住みにくい?

自分で解約通知書を用意する

パリのアパートの解約手続きは?

2016/01/19 桑田 唯

海外からの帰国が決まったら、まずやらなければならないのは住居の解約申請です。今回は、日本よりもちょっと面倒!?なフランスのアパートの解約通知の方法をお伝えします!

 海外での生活を始めるのは新しいことばかりで大変ですが、いざ日本に帰るときの手続きも、やはり日本とは勝手が違って大変です。住宅の契約の解除、電気やガスの解約、電話やインターネットの解約、銀行口座の解約…など、やることがたくさん!

 今回はそのなかでも、最初に行なわなければならない住宅の契約の解除についてご紹介したいと思います。

まずは契約書を確認

 住居の契約の解除の方法は、契約書に載っているのでまずは契約書を確認します。

 これは日本でも同じですが、いきなり「明日解約します!」というのはまず無理で、大家さんへの解約通知は退去予定日の何カ月か前に行なわなければなりません。

 パリでは、家具つきの物件の場合は1カ月前、家具無しの物件の場合は3カ月前に通知をしないといけない場合が多いようです。ただし、この何カ月前というのは契約書によって異なり、私の場合は家具つきの物件ですが、2カ月前に通知となっていました。

 ですから、帰国の3カ月前くらいになったら、再度契約書を確認することをおすすめします。

解約通知の書面を作成する

 そして解約通知の方法はというと、書面での通知になります。日本の賃貸だと、解約通知書をあらかじめもらっていたり、電話で通知すると解約通知書が送られてきて、そこに記入する場合が多いと思うのですが、フランスでは特にそういう用紙は用意されておらず、自分で解約通知書を作成するのが主流のようです。

 この解約通知書は”RÉSILIATION DE BAIL” (賃貸借契約の解約)と呼ばれているのですが、自分で一から書面を作成、しかもフランス語で、と思うとかなりハードルが高く感じてしまいました。しかし、ネットで調べてみると、解約通知書のひな形のようなものを見つけることができたので、それを参考にしました。

※私が参考にしたページはこちらです。
http://www.nexity.fr/immobilier/particuliers/solutions-nexity/en-pratique/lettres-types/resiliation-de-bail

 解約通知書に何を書かなければいけないかというと、まず自分(賃借人)の名前と住所、オーナーさん(賃貸人)の名前と住所、そして日付を上部に書きます。

 そのあとタイトルと本文が続くのですが、本文には、1989年7月6日の法律第89-462の12および15条の条項による賃貸契約を解除する旨、退去する日程、部屋の現状を確認する日程を決めたいという旨などを書き、最後に手書きでサインをします。

 通知書自体は、サインの部分以外はPCで作成しても大丈夫ですし、家にプリンターがなければ手書きでも問題ありません。私も手書きで作成しました。ただ、手書きだと提出したあとに原本が手元に残らないので、提出する前にコピーしておく、もしくは写真など撮っておくことをおすすめします。

解約通知書は書留郵便で

 そうして作成した文章は、配達証明つきの書留郵便で送ります。これだと、出した出してないの水掛け論にならないので安心ですね。この辺りは意外ときっちり考えられているんだなと思います。

 基本的には書留での配達になりますが、私の場合は、大家さんが同じアパート内に住んでいるということもあり、手渡しで問題ありませんでした。その辺りを柔軟に対応してくれる大家さんだったので、とてもありがたかったです。

 解約通知書が届いたあと、部屋の現状を確認する(état des lieuxといいます)日程などを電話やメールなどで決めます。この現状確認のときの部屋の状況で、返却される敷金の額が決まります。だいたい、部屋を出る間際で日程が組まれることが多いようです。

 このétat des lieuxというのは入居時にも行ないます。入居時に部屋の状況と不備がないかを大家さんと入居者とでお互いに確認し、退去時には入居時との差(備品か壊れていないか、大きなキズや汚れがついていないかなど)を確認するのです。

 私の場合は、前の住人が退去した同じ日に入居となったので、部屋の清掃や修理がまったく行なわれておらず、入居時のétat des lieuxがなかったので、退去時のétat des lieuxもなしということなりました。入居したときは、清掃されていないのが嫌だなぁと思っていたのですが、退去時の手間が省けたのは少しラッキーです。

 ということで、今回は帰国準備のファーストステップ、アパートの解約通知の方法をご紹介しました。
 日本だと、仕事でもない限り、自分で一から契約の解約通知書を作成することなどないので、とても新鮮でした。ヨーロッパは日本よりも契約文化といわれているので、もしかしたらこれもその契約文化のあらわれなのかもしれません。

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