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不動産会社は教えてくれない!賃貸物件の更新時に「火災保険料」を安くする方法

2017/03/30 橋本みゆき

賃貸物件では、毎月の家賃のほかに契約時の初期費用、さらには契約更新時の費用がかかってきます。部屋を借りる側としては、少しでも費用を抑えたいと思うのが当然ですが、更新時に支払う「火災保険料」を安くする方法があるのをご存知でしょうか? 不動産会社や保険会社は教えてくれませんが、知っているだけで出費を抑えることができる方法をお伝えします。

普通借家契約は、2年に1回「更新」がやってくる

賃貸物件を借りる場合には賃貸借契約を結びますが、普通、この賃貸借契約には契約期間が決められています

賃貸借契約には、「普通借家契約」と「定期借家契約」がありますが、一般的な賃貸契約の多くが普通借家契約になっていますので、ここでは普通借家契約を前提に話を進めます。

 

契約期間については、通常、2年間に設定されているアパートやマンションがほとんどで、更新時期が近づくと不動産会社から通知が来ます(だいたい契約満了日の1〜3カ月前)。もちろん、契約期間が過ぎたからといって、2年ごとに引っ越しをしなければいけないわけではなく、賃貸契約を更新すれば同じ部屋に住み続けることができます。

 

更新時の更新料は絶対にかかる?

賃貸契約の更新手続きは、地域によって違いがあります。たとえば私が長年住んでいた関西圏(※厳密には京都府以外)では更新料を支払うことは、ほぼありませんでした

更新料というのは、2年ごとに設定されている賃貸借契約の期間満了後、更新契約をする際に、借り主から大家さんに支払う費用のことです。目安としては、家賃の1カ月分になります。

 

更新料が発生しないエリアでは、2年ごとに自動更新されていくのが一般的でした。賃貸物件の更新料の有無は、契約書に必ず記載がありますので、賃貸借契約を結ぶ際にはあらかじめ確認をしておきましょう。「更新料がない」物件で、2年ごとに「更新契約書を取り交わさない」のであれば、その旨が明記されています。

 

私が住んでいた関西圏では更新料を支払うことがなかったのは前述の通りですが、関東圏などほかの地域の場合、更新料が発生する賃貸物件が多くなります

地域ごとの特色はもちろんありますが、「関東だから絶対に払う」「関西だから絶対に払わなくていい」というわけではないので、契約時には必ず更新料の有無について確認しておきましょう

 

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更新時には「保証料」「火災保険料」もかかる

また更新料以外にも、賃貸物件に住み続ける限り、どうしても更新に必要になってくる費用があります。賃貸物件を契約した際、初期費用として支払いをしたものを思い出してください。

 

(初期費用)

・敷金/礼金

・前払家賃

・保証料

・火災保険料

・仲介手数料

・ルームクリーニング代

・鍵交換代 など

 

このうちで、2年ごとの更新時にも支払いが必要になる場合が多いのが、「保証料」と「火災保険料」です。契約している商品によっては、1年更新のものもあります。

 

まず、「保証料」は家賃が支払えなくなったときのために、家賃保証会社を利用するための費用です。近年、連帯保証人のかわりに、家賃保証会社を利用して契約する賃貸物件が増えています。保証料は、相場としては、家賃の30~70%に設定されていることが多いですが、最初の2年間に家賃の滞納がなければ、更新時には金額が下がる場合もあります。

 

保証料のほかにもうひとつ、2年ごとの更新の際に、振込用紙が送付されてくるのが、火災保険です。こちらも保険会社によって幅がありますが、相場としては2万~2万5000円になります。

 

火災保険は更新時に安いものに切り替えられる

実はこの火災保険料ですが、更新時にほかの保険会社に切り替えをすることができます

契約時には、不動産会社もしくは大家さんが提携などをしている保険会社が契約先として指定されている場合が多くあります。そのため、「保険料を安くできませんか」とか、「ほかの保険会社を使ってもいいですか」と聞いてみても、良い答えはあまり期待できません。

 

ただし更新をする時に、わざわざ2万円以上もする保険に入り続ける必要はありません。インターネットで検索をしていただくとわかりますが、安いものであれば1万円を切るものもあります。もちろんその分、保険金の上限も値下がりする場合もありますが、更新通知が来ると、私は迷わず安い保険に契約し直しています。

 

ちなみに、更新時に保険会社を切り替えても、特に管理会社や大家さんに知らせる必要はありません。ですから、「そんな安い保険じゃ困る」と言われることもありませんので、ご自身の判断で保険を選んでみてはいかがでしょうか。

 

安い保険に切り替えると保障内容はどう変わる?

(図1)保険料と保障内容の比較
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クリックすると拡大します(図1)

保険料によっってどこまで保障内容が異なるのか気になるところだと思いますので、実際の火災保険を比較してみましょう。それが上の図1です。

 

参考までに、保障内容についてご説明しておきます。

 

●基本保険金額:死亡保険金を算出する際に基準となるもの

●個人賠償責任:日常生活に起因する偶然の事故などで、他人にケガをさせてしまい、損害賠償責任を被ったときに支払われるもの

●借家人賠償責任:火災などによる水漏れなどの際、入居者が貸し主に対する損害賠償責任を被った場合に支払われるもの

 

上記を見てわかるように、基本保険金額にこそ差はありますが、個人賠償責任と借家人賠償責任の金額は同じです。であれば、安い火災保険に加入しても問題ないと言えるのではないでしょうか

もちろん、死亡保険金を重視して、「1000万円と100万円じゃ全然違う!」と考えられる人は、念のために保険金額の高いものに加入しておくことをおすすめします。

 

退去のときに火災保険の契約期間が残っていた場合は?

以前、私は不動産の賃貸仲介会社で働いていたことがあり、業務のひとつとして、賃貸マンションを契約された方の火災保険加入の手続きを担当していました。

加入手続きの際は、火災保険会社のデータベースに申し込みをするお客さまのお名前と生年月日などの情報を入力します。そのとき、あまり頻度は高くありませんでしたが、データベースの画面に「契約重複」の赤字エラーが表示されることがありました。

この「契約重複」の表示が何を意味するかというと、「このお客さまは、ほかの物件でも火災保険に加入しています」ということです。つまり、退去した物件にかけている火災保険の期間が残っているというお知らせなのです。

 

実は、これもあまり知られていませんが、退去する際に契約期間が残っていれば、残りの期間に当たる保険料を、日割(または月割)計算して返してもらうことができます。ただし、「自分から保険会社に連絡をした人にだけ」です。

 

必要な手続きはたったこれだけ!

「え? でも、契約時にエラー表示が出るなら、不動産会社の人が教えてくれるんじゃないの?」と思いますよね。

 

ですが、エラーメッセージが出るのは、たまたま前の住居で加入していた保険会社と、同じ会社の保険に加入しようとした場合だけです。違う会社の保険に加入してしまえば、保険期間が残っていることが知らされることもなく、保険料が戻ってくることもありません。

ですから、火災保険の保険期間については、ご自身で把握しておくことをおすすめします。

 

ところで、保険料を返してもらうとなると手続きが大変ではないかと思う人もいることでしょう。実際、お客さまに「手続きをしていただくと、保険料が返金されてきますよ」とお伝えすると、「それって面倒な手続きだったりします?」と表情が曇る方もいらっしゃいました。

 

ですが、そんなことはまったくありません。手続きは簡単です。

保険会社に電話をすると、記入用紙が後日郵送されてきますから、それに必要事項(退去日や振込先)を記入して返送をするだけ!

数週間後には、指定した口座に振込がされます。私も前回引っ越しをした際、その年の4月に保険を更新、9月に退去したため、約1年半分の保険料が返金されてきました。

 

ちょっとしたことかもしれませんが、知っているだけでムダな費用は省くことができます。次に火災保険の更新通知が来たとき、引越しをするときには、ぜひこのことを思い出してみてください。

 

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