連載・トピックス / 不動産投資

カリスマ空室コンサルタントが
教える不動産投資のリアル

失敗しない不動産投資の始め方(1)

不動産投資で成功したいなら最初にやっておくべきこと

2016/06/08 尾嶋健信

これまで不動産投資をめぐる業界のグレーな部分にスポットを当ててきましたが、ここからはこれまでの話を踏まえて「騙されないための不動産投資の始め方」について解説していきましょう。まず大切なのは不動産投資を始める目的を明確にすることです。

何のために不動産投資を始めるのですか?

 不動産投資を始めるにあたって、まず明確にしておかなければならないのが、不動産投資の「目的」です。言い換えれば、「自分は何のために不動産投資を始めるのか」という問いに対して、明確な答えをしっかりと述べられること。

 ある人は、「サラリーマン生活から足を洗って、悠々自適の生活を送れるようになること」と答えるかもしれません。「老後に備えて預貯金を増やしておきたいから」と答える人もいるでしょう。あるいは、「長年やりたかった事業で独立・起業するために、当初の運転資金を捻出したい」と、不動産投資の目的を語り始める人もいるかもしれません。

 目的は、明確でありさえすれば、どんなことでもかまいません。そして、目的が明確であれば、その目的を達成するために必要なキャッシュフロー、すなわち、不動産投資で確保したい月々の収入も見えてきます。

 老後の備えをコツコツ貯めたいのなら、毎月の手取りが10万円程度でもOKかもしれません。また、月々の生活費をまかないたいのなら、「毎月20〜30万円の手取りが残ればいい」という考え方もあるでしょう。あるいは、「来年までに事業資金を確保したい」という人は、月に100万円くらいのキャッシュフローが必要になるかもしれません。

 大切なのは、不動産投資の「目的」と、月々確保したい「キャッシュフローの金額」をきちんと設定すること。こうして、毎月必要なキャッシュフローの金額が設定できれば、それにふさわしい不動産投資の手法もおのずと決まってくるのです。

 たとえば、毎月100万円以上のキャッシュフローを確保したい場合は、大型のRC(鉄筋コンクリート造)マンションを1棟丸ごと購入して行なう「RCマンション投資」が狙い目になります。一方、毎月10万円程度のキャッシュフローで充分なのであれば、分譲マンションの1室を購入して行なう「区分マンション投資」や、一戸建て住宅を賃貸経営する「戸建投資」などが候補になるでしょう。

「ビジネスを起業する」意識を持つ

 これから不動産投資を始めようという人にぜひお願いしたいのが、「自分は『賃貸経営』という新たなビジネスを起業するんだ」という、しっかりとしたプロ意識と気構えを持っていただきたいこと。

 たとえば、仮にあなたが、コンビニエンスストアとフランチャイズ(FC)契約を結ぶことをイメージしてみましょう。その場合、あなたはFC契約の内容についてじっくりと吟味し、いろいろなことを事前に学習するはずです。

 必要な加盟金はいくらなのか。オーナーの利益となる最低保証はいくらなのか。店長研修などのサポート体制はどうなっているのか。ロイヤリティーは何パーセント収めなければならないのか。水道光熱費はどちらが負担するのか。

 さらには、市場調査や日々の商品発注、アルバイトの募集方法や教育方法、イートインコーナーで提供する食品の調理法など、事前に検討しておくべき事柄がいくつも思い浮かぶはず。コンビニFC店のオーナーになるということは、それだけ重い責任を負うことになるわけです。

 そんなコンビニFC店のオーナーになるための初期費用は、加盟金だけなら300万円前後。対する不動産投資は、一般的にいって、コンビニFC加盟金の数倍から数百倍の初期費用が必要になります。

安易に始めてしまうと待っているのは「失敗」

 にもかかわらず、これから不動産投資を始めようという人のプロ意識は、コンビニFCに比べて、驚くほど低いといわざるを得ません。

 私から見る限り、ちょっとした財テク感覚で不動産投資を安易に始める人が、あまりに多すぎる気がします。そして、プロ意識のないまま安易に始めてしまった不動産投資は、ほぼ間違いなく失敗します。

 逆にいえば、予備知識や事前学習がなくても始められてしまうのが、不動産投資の良さでもあり、怖さでもあるのでしょう。だからこそ、不動産投資で失敗しないためには、「これから賃貸経営ビジネスを自分で立ち上げるんだ」というプロ意識を持っていただきたいのです。

 こうしたプロ意識を持てれば、管理会社とどう連携するか、借り主である居住者とのコミュニケーションはどうするか、空室が出た場合のリフォームをどうするか、など、不動産取得後に取り組むべき課題もひとつずつ見えてくるはず。

 そうした課題をひとつずつクリアしていった先に、賃貸経営ビジネスの成功=不動産投資の成功があるのです。

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