ウチコミ!タイムズ

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

投資用不動産価格の下落が始まった!?

不動産投資で総資産10億円超! メガ大家さんが破綻する日(1/3ページ)

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

そもそも「メガ大家さん」ってどんな人なの?

「メガ大家」とは、保有する物件の総額が10億円を超える不動産投資家のことです。ある不動産投資ブロガーのセミナーでこの名称が使われ始め、その後、不動産業界全体で広く使われるようになったと言われています。

現在では、主婦で総資産10億円超という女性投資家や、脱サラして総資産20億円超を達成した男性投資家など、多くのメガ大家さんが誕生しているほか、「ギガ大家」という言葉も使われるようになっています。
また、メガ大家さんとまではいかなくとも、企業に勤めながら不動産投資を行ない、保有資産が数億円規模というサラリーマン大家さんも多く誕生しています。

多くの不動産投資家が投資手法をまとめたノウハウ本を出版したり、ブログやいろいろなメディアで情報を発信したりしているので、そうした不動産投資家の存在をご存知の方も多いのではないでしょうか。

不動産投資ブームが起こった背景は?

メガ大家さんが数多く誕生するようになった背景には、ここ数年の不動産投資ブームがあります。

2013年9月のIOC総会で、2020年東京オリンピックの開催が決定したのは記憶に新しいところです。これを受けて、東京を中心とした首都圏では不動産価格が急騰し、ちょっとした不動産バブルが起こりました。その結果、これまで不動産にも投資にも興味のなかった人まで巻き込み、現在の不動産投資ブームが到来したのです。

また、日銀が進めてきた大規模な金融緩和と低金利政策も、不動産投資ブームを後押ししました。
貸し出し先を求める金融機関が不動産向けの融資を拡大し、自己資金ゼロでも、物件価格をすべて融資で賄うフルローンや、物件価格以上の借り入れを行なうオーバーローンのケースも多く見られるようになりました。

その結果、医者や弁護士、一流企業に勤めるサラリーマンといった属性のよい人たちに向けて、多くの投資用物件が販売され、不動産投資はまさに活況を呈しました。
それだけでなく、年収300万円、400万円のサラリーマンであっても、億単位の不動産資産を保有する人たちも出てきています。

なぜメガ大家さんは短期間で資産を増やせたのか?

こうした追い風を受けて、短期間で一気に資産を増やしたのがメガ大家さんと呼ばれる人たちです。
首都圏で複数の物件を所有する、ある不動産投資家が、次のように解説してくれました。

「サラリーマンや主婦であっても、数億円規模にまで資産を増やした人たちに共通するのは、投資するタイミングがよかったことではないでしょうか。彼らが不動産投資を始めたのは、2009年前後が多いようです。つまり、時期的には東京オリンピック開催の決定前で、いま振り返ってみると、まさにこれから不動産価格が上がっていく直前でした。加えて、そうした人たちのほとんどは属性がよい人たちなので、始めから銀行融資を受けやすく、大型の優良物件も手に入れやすかったと言えるでしょう」

保有資産を信用力にして融資を受ければ、次々と新たな物件を購入していくことができます。同時に、保有する物件のなかで、収益性が低いものはどんどん売りに出し、また新しい物件を購入していきます。この繰り返しによって、わずか4〜5年で総資産を一気に10〜20倍に増やしていったのです。

(参考記事)
「不動産投資が成功するか失敗するかは、始めるタイミングがすべてです」

次ページ ▶︎ | 投資用不動産の価格はピークを過ぎた? 

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン『ウチコミ!タイムズ』では住まいに関する素朴な疑問点や問題点、賃貸経営お役立ち情報や不動産市況、業界情報などを発信。さらには土地や空間にまつわるアカデミックなコンテンツも。また、エンタメ、カルチャー、グルメ、ライフスタイル情報も紹介していきます。

ページのトップへ

ウチコミ!