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「頭金ゼロ」でラクラク家を買う方法

物件広告の小さな文字に注意しよう

中古住宅を選ぶなら、住宅ローン融資が受けられない「違反建築」にご用心

2016/06/21 牧野寿和

新築当時は問題なくとも、建築基準法や都市計画法の改正によって、建て替えや増築する場合に、一定の制約を受ける物件があります。こうした違反建築の物件は、住宅ローンを満額借りることができません。違反建築かどうかは物件広告に表示されることがあるので注意しておきましょう。ここでは、3つの違反建築と「定期借地権付き住宅」について説明します。

違反建築には建て替えや増築に一定の制約がある

 中古一戸建てを選ぶ際には、建築基準法に適応している物件であることが前提になります。もし、違反建築の場合、住宅ローンは満額下りないので、法令に適している物件であることを認識しておく必要があります。

 違反建築とは、新築当時は問題なかったのに、建築基準法や都市計画法の改正によって建て替えや増築する場合に一定の制約を受けることがある物件をいいます。物件広告には、(1)要セットバック、(2)再建築不可、(3)既存不適格建築物という3つの表示がされていることがあるので注意深くチェックしましょう。隅のほうに小さく書かれていたり、省かれていたりすることもあります。

(1)要セットバック
 幅4メートルより狭い道路に接している物件では道路の中心線から2メートルの線まで敷地を後退させなくてはいけません。建て替えは可能ですが、その土地の一部を道路として提供しなくてはならず、庭を削られることもあります。

(2)再建築不可
 道路(幅4メートル以上のもの)に敷地が2メートル以上接していないものをいいます。私道を通って行かないといけなかったり、道路から路地や通路を入っていかないといけなかったりする古い家は要注意です。建て替えも増築も許可されないため、現状の建物に住み続けるしかありません。

(3)既存不適格建築物
 たとえば、その土地ごとに決められた建物の容積率(延べ面積の割合)や建ぺい率(建築面積の割合)が決められた割合をオーバーしている物件です。建て替えの際には現状よりも小さい家しか建てることができません。

違反建築の物件は住宅ローン融資を受けにくい

 銀行は購入する物件を担保にして住宅ローンを貸し出します。万が一、購入者のローン返済が困難になったときには、物件を売却してローン残高を回収することになるので、こうした違反建築の物件は担保評価が低いとみなされ、住宅ローンの融資が受けにくいのです。

 また、購入する側にとっても、イザというときに貸したり売れなかったりすると困ります。気になる物件については、役所の建築指導課や都市計画課などで違反建築ではないか確認しておきましょう。

 また、物件周辺の用途地域も確認しておきましょう。すぐ近くに「近隣商業地域」「準工業地域」があると、騒音の出る施設が建ってしまうこともあるからです。用途地域は物件広告に載っていることもありますが、営業担当者に周辺の用途地域を確認しましょう。

「定期借地権付き住宅」とは?

 ここで説明した3つの表示のほかにも、物件広告には注意すべき表示があります。物件広告に「計画道路あり」とある場合は、道路や市街地開発が予定されています。住宅建築に制限が設けられているので注意しましょう。

 計画道路のほか、河川の改修工事計画、公共施設の新設計画などは、その地区の「都市計画図」を見ればわかります。不動産会社等にその内容や進み具合を確認するとともに、役所の都市計画課などで確認しましょう。

 また、「定期借地権付き住宅」という表示がされている場合がありますが、これは通常の土地付き住宅と違い、期間に定めのある土地を借りて、物件だけを購入するものです。

 借地権の設定期間は一般に50年以上で、期間終了後に建物を壊し、更地にして返還するのが原則です。土地の所有者にとっては、必ず返してもらえるというメリットがあります。

 買う側にとっては、契約時の保証金と毎月の地代を払う必要はありますが、土地代が含まれないため割安で、物件にもよりますが、一般住宅の4〜5割ほど割安に購入することができるといわれています。

 ただし、住宅ローンの融資を受けるのはむずかしい上に、ローン返済期間が長期にわたるような場合、建物はどんどん老朽化していくので、建て替えるにしても担保になるものがありません。

 住宅ローンを申し込む際には、中古住宅の場合、返済期間に制限がないか、確認しておくべきです。金融機関によっては、築年数の古い物件は返済期間を短くすることをローンの条件とする場合もあります。返済期間が短いと、毎月の返済額も多くなるので注意が必要です。

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