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「セルフリノベーション 壁紙張り換えの巻②」

国産?輸入物? 種類と価格、糊の選び方

2018/08/28 内村恵梨

壁紙張り換えの巻①では壁紙を張り替えることでどんな効果があるかをお伝えしましたが、今回は壁紙の種類と施工方法について解説していきます。文/内村恵梨(匠アカデミージャパン)

1 壁紙にはどんな種類がある?

まず、壁紙は大きく分けて、国産壁紙と輸入壁紙とがあります。最近のDIYの流行で、輸入壁紙をDIYショップやネットショップなどで目にすることが多くなりましたが、日本のほとんどの住宅で使われているのは、国産の壁紙です。

国産・輸入の壁紙のいずれも素材や価格帯などでさらに細かく分かれていきますが、今回は一般的によく使われているものとして、国産壁紙の「ビニールクロス」、輸入壁紙の「不織布(フリース)壁紙」について比較していきます。

(表1)国産・輸入壁紙の違い

表1のように比較して見ると、輸入壁紙は元々DIY用に施工しやすく、幅が狭く作られているのに対し、国産のものは「クロス屋さん」という職業があるくらいなので、やはり元々プロ向けの仕様になっています。

実際に材料を持ってみるとわかりますが、90 cmの壁紙を両手いっぱい広げ、施工をするというのは、結構骨が折れる作業です。しかし、輸入壁紙のように50cmだと女性でも負担が少なく持てるので、ちょっとしたDIYには最適。その代わり、一度に貼れる面積が減るので、壁紙同士を合わせていく「ジョイント」の部分が増え、手間と材料費が多くかかるのがマイナス点です。

輸入壁紙をジョイントしている様子

2 材料はどのくらい?&いったいいくらかかる?

上記の比較表を見てお気づきになったかと思いますが、輸入壁紙は材料の価格が国産と比べてずっと高くなります。

実際にどのくらい材料コストに差が出るか比較すると、以下のようになります。6畳の部屋の長手方向(長方形の長い方)の壁1面の大きさは、部屋の横の長さが360cm、天井までの高さが240cmというのが平均的な寸法です。

輸入壁紙と国産壁紙、それぞれ一番安いものを選んだ場合の価格差は表2のようになります。

(表2)輸入壁紙と国産壁紙の価格の違い

左の輸入壁紙の場合は、幅が約50cmなので、縦に7.2枚分の材料が必要で、使用する壁紙の長さは以下のようになります。
7.2枚×天井高240 cm=1,728cm(17.28m)
ただし、輸入壁紙の場合10m単位のロールでしか購入できないことが多いので、この場合は20m分の購入をすることになります。ということは、1m=600円の材料を選ぶと、20mで合計1万2000円となります。

一方、国産壁紙の場合、幅が約90㎝なので、同じ壁一面に貼る場合は4枚で足りるので必要な壁紙の長さは以下のようになります。
4枚×天井高240 cm=960 cm
実際の作業では余裕を持って1,000 cm(10m)を用意しますので、1m=140円の材料を選べば、10mで1400円となります。

つまり、6畳の部屋1部屋まるごと壁紙を貼り替えると
輸入壁紙ですと、70m必要で、およそ4万2000円
国産の壁紙なら、35m必要で、およそ4,900円
になります。※天井は除く

これはあくまで想定ですので、選ぶ材料によって変わってきます。ですが、輸入と国産の壁紙の価格差がざっくりとイメージできるのではないでしょうか。

ちなみに、上記の計算は無地の壁紙の場合に限ります。柄がある壁紙の場合は、柄を合わせる調整が必要になるため、それを考慮してその分多めに材料を用意しなくてはなりません。

3 施工方法はどう違う?

壁紙の種類も様々ですが、施工の仕方にもいくつか方法があります。基本は、①古い壁紙をはがして張り替える という方法で、プロの方に頼んだ場合は、とくにして指定しなければこの方法で張り替えをしてくれます。

賃貸などで、退去時に原状回復をしなければならない場合は、②既存のクロスは残したまま、はがせる糊で張る という方法もあります。こうしたケースではデンプン系の、粘着性の弱いタイプの糊を使います。この糊は輸入壁紙でのDIYをする際にはよく使われています。

その他にもDIYの方法によっては、ホッチキスや両面テープで壁紙を張る方法が紹介されていることがありますが、この方法はおすすめできません。

というのも、作業が余計に難しくなるうえ、仕上がりもきれいになりにくいのです。
また、シールタイプになっているものは、狭い面積に貼るのであれば簡単で使い勝手はよいのですが、広い面積に何枚も貼る場合は壁紙を合わせるジョイント部分などが難しくなります。

4 どんな糊をつかったらいいの?

先ほど、デンプン系のはがせる糊の話をしましたが、リフォームとして張り替える場合は基本的にはプロが使っているものと同じ、しっかりと密着してはがれない糊を使います。私の個人的なおすすめは、「ウォールボンド100」。

このボンドは希釈なしで原液のまま使えるので便利です。ただ、18kgのサイズしかないので、狭い面積しか張らないという方は塗料で有名なアサヒペンさんの商品をチェックしてみてください。小さめサイズの希釈なしで使える製品が販売されています。

貼ってはがせる粘着性の弱い糊を使用したい場合は、イギリス製の「スーパーフレスコイージー」や「セルノリ」といった糊がおすすめ。こちらは粉状になっているので、水で溶いてから使います。その他にも国産のもので、希釈なしで使えるものも出てきているようです。

5 材料に糊をつけるにはどうするの?

プロが使っている「糊付け機」

はがせるタイプでない通常の糊の場合、プロは「糊付け機」と呼ばれる機械を使用して、壁紙に糊付けをします。糊付け機は安いもので20万円くらいから、上位の機械になると50万円くらい。自分自身で施工を行う場合、この機械をわざわざ買う訳にはいかないですね。そこで、どうやって塗るかというと、方法は以下の3つになります。

1、 ローラーを使った手塗り
シンプルに、貼る材料の分だけ糊を塗っていきます。メリットは、自分のペースで進められること。たとえば、今日はここだけ貼ろうとか、今週はここを貼ろうなど、一気に作業をするのではなく、少しずつ作業をするといったときに、使う分だけ糊を塗ることができるので、材料が無駄になりません。しかし、デメリットは、糊を塗る手間が増えることと、糊を均等に塗るのが難しいことです。

2、生糊付きのものをネットで購入
車がない、近くにホームセンターもないというような方にはこれが一番楽ちん。
買ったままの状態で密閉してあれば1か月近く保存できます。しかし、一旦開けてしまうと密閉しても1週間くらいが寿命です。

そのため思ったより作業が進まなくて、次に作業をしようとした時には材料が使えなくなってしまう、なんてことも起こります。一気に貼り替える気合の入った方におすすめ。

3、ホームセンターで購入し、糊付けしてもらう
スーパービバホームのような大型のホームセンターには、壁紙が売っていて、さらに必要メーター分糊付けまでしてくれるサービスがあります。ただし、こちらもやはり糊が数日しかもたないので注意が必要です。

今回は、壁紙の種類と糊付けについてまとめました。ネットショップやメーカーのカタログを見ると、壁紙の種類が豊富すぎて、どれを選んだらよいのか迷ってしまいますが、それも楽しみの一つですよね!

第3回は、施工に使用する道具の種類と選び方のポイントをお伝えします。お楽しみに!


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