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土地・家屋の固定資産税の決まり方

2018/10/12 野田洋介

(文/野田洋介)

土地や家屋をお持ちの方は当たり前のように固定資産税の通知および納付書が郵送されお支払いされているのではないでしょうか?今回はその固定資産税はどのように決まり、どのタイミングで金額が変わることがあるのかなどについて説明します。

固定資産税は、毎年1月1日現在の固定資産(土地、家屋及び償却資産)の所有者に対して、その固定資産の所在地の市町村(東京都23区は都)が課税する税金です。平成30年度は、3年に一度の土地、家屋の固定資産価格(評価額)の評価替えが行われます。

〇固定資産税の評価額について
(1) 評価額は3年に一度見直される
固定資産税の対象となる土地・家屋は以下の通りです。
土地:田、畑、宅地、塩田、牧場、鉱泉地、池沼、山林、原野その他の土地
家屋:住家、店舗、工場、倉庫その他の建物

土地、家屋の評価額は、3年ごとに見直し(評価替え)が行われます。逆に言うと3年間は、固定資産税額は変わりません。
土地は、公示価格や都道府県地価調査価格、不動産鑑定士により評価を参考にこれらの7割程度を基礎として、土地の現況や使用状況に即して評価額は決まります。

(2) 古くなった家屋になぜ固定資産税がかかる?
家屋は「同じ家屋を再度新築した場合にかかる価格(再建築価格)」に「築年数に応じた減価率(消耗の基準率)」を乗じて評価するため、家屋が古くなっても建築費の上昇が、減価率を上回ると評価額が上がってしまいます。
ただし、評価替えによる評価額が、評価前の評価額を上回る場合には、税負担を考慮して、評価前の評価額が据え置かれるため固定資産税の税額が変わらないのです。

(3) 市町村が家屋の現況調査をする
固定資産税の課税の公平を期するため、地方税法に基づき市町村が現況調査を行っています。
調査は、航空写真や現地調査等により現況と固定資産課税台帳との照合を行います。家屋の現況調査では、敷地周辺からの確認のほか、所有者の許可のもと敷地への立ち入りなどが行われます。

〇住宅用地の税負担軽減
(1) 固定資産税額
固定資産税の税額は、固定資産税評価額を基に算定された「課税標準額」に税率を乗じた額になります。所有する土地、家屋が都市計画法による市街化区域内に所在する場合は、併せて都市計画税が課税されます。
固定資産税:課税標準額×1.4%(標準税率)
都市計画税:課税標準額×最高0.3%
(注)実際に適用される税率は市町村により異なります
課税標準額は、基本的に固定資産税評価額と同一額ですが、課税標準の特例措置などが適用される場合には評価額より低くなります。

(2) 住宅用地に対する固定資産税の特例
土地に対する固定資産税のうち、住宅やアパート等の敷地として利用されている「住宅用地」については、税負担を軽減する目的から、その面積の広さによって「小規模住宅用地」と「一般住宅用地」に区分し課税標準額を減額する特例が設けられています。

なお、住宅用地には、「専用住宅用地」(家屋のすべてが居住用)と「併用住宅用地」(家屋の一部が居住用)の二つがあり、「専用住宅用地」の場合は、家屋の床面積の10倍まで、「併用住宅用地」の場合は、家屋の面積の10倍に一定の率を(下記参照)を乗じた面積までが特例措置の適用範囲になります。

(3) 土地や家屋に変更があった場合
住宅用地の特例措置を正しく適用するためにも、土地や家屋の状況に変更があった場合、市町村に「固定資産税の住宅用地等申告書」により申告する必要があります。
登記簿の家屋の「種類」についても「店舗」、「事務所」など事業の用途から、「居宅」に変更した場合には、種類変更の登記をしましょう。未申告や未登記のために、住宅用地の特例措置を受けていない例があります。
・住宅の新築または増築
・住宅の全部または一部の取壊し
・住宅の建て替え
・家屋の全部または一部の用途変更(店舗→住宅など)
・土地の用途変更(住宅を民泊に利用、住宅の敷地→駐車場)

〇未登記物件、民泊
未登記の土地、家屋については市町村が調査を行い、所有者と判断した人に納税通知書を送付し、固定資産税を徴収しています。未登記にもかかわらず納税通知書が届くため、登記済と誤解している例があります。
住んでいない空き家を民泊に利用した場合、地方税法の「専ら人の居住の用に供する家屋」に該当しなくなり、その敷地が住宅用地の減額特例の対象から外れることになります。あるいは、現に住んでいる自宅の一室や賃貸アパートの一室を民泊に利用することにより、居住部分の割合によっては固定資産税が増額することもあります。


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