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ACLは「百害あって一利なし」!?

”売り”のはずの断熱性に疑問! ヘーベルハウスに泣かされた3つのケース(1/3ページ)

岩山健一岩山健一

2016/07/15

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イメージ/123RF

ヘーベルハウスの何が問題なのか

「やっぱり大手ですからね」
「コマーシャルのイメージが良いよね」
「営業マンの対応がなかなか良いから」

へーベルハウスで家を建てた人たちの多くは、皆このようなことを言いながら、建てたことを悔やんでいます。旭化成ホームズ、へーベルハウスで家を建てて、不幸のどん底に叩き落されている人は実は大変多く、その一握りが弊社に駆け込んでくるのですが、会社の対応がきわめて悪く、なかには泣き寝入りを強いられるケースもあります。

そもそもこのヘーベルハウス、一体何が悪いのでしょうか? それは社名でもあるこの「ヘーベル」という素材の問題も実は大きく影響しているのです。ヘーベルとはALC(高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート)の旭化成における商品名であり、ALCにはほかにも「シボレックス」や「デュロックス」などといった他社商品もあります。

現在でも住宅以外の鉄骨の箱ものの多くに、このALCが多用されていて、重宝がられています。ですが、その物理的性質は、実は「百害あって一利なし」なのです。

ALCの断熱性が良いというのは嘘

ALCは、“気泡が多く含まれているため断熱性が良い”というふれこみで、販売されてきたようですが、実は、それに反して「ALCの断熱性は非常に悪い」ということが弊社の検査で実証されるに至っています。

ALCに含まれる気泡が逆に蓄熱しやすく、また吸水しやすいとしたら、果たして断熱になり得るかといえば、 そうはなり得ないことは容易に理解いただけるのではないでしょうか。にもかかわらず、ヘーベルハウスは、この「ヘーベル」を神のごとく崇め、良いものであると信頼することで、断熱施工の考え方を蔑にしてきたのではないかというのが私の分析です。

では、弊社に相談に来られたケースをいくつかあげてみましょう。

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この記事を書いた人

株式会社日本建築検査研究所 代表取締役

一級建築士 建築ジャーナリスト 大学で建築を学び、NHKの美術職を経て建築業界へ。建築業界のしがらみや慣習に疑問を感じ、建築検査によって欠陥住宅を洗い出すことに取り組む。1999年に創業し、事業をスタート。00年に法人化、株式会社日本建築検査研究所を設立。 消費者側の代弁者として現在まで2000件を超える紛争解決に携わっている。テレビ各社報道番組や特別番組、ラジオ等にも出演。新聞、雑誌での執筆活動も行なう。 著書にロングセラー『欠陥住宅をつかまない155の知恵』『欠陥住宅に負けない本』『偽装建築国家』などがある。

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