連載・トピックス / 不動産投資

宅配ボックスは何個必要?

外出時だけでなく「在宅時もストレスが軽減される」が7割超に!

2019/09/15 住まいの大学

文/住まいの大学編集部

画像/123RF

この6月、「荷物の受け取りに関するストレスを宅配ボックスが軽減」と、題した調査結果をパナソニック株式会社 ライフソリューションズ社が公表しています。東京都世田谷区の戸建て住宅に住む子育て世帯50世帯に宅配ボックスを設置してもらい、


・再配達の削減効果
・荷物の受け取りに関するストレスの変化


について調査したというものです。注目点はここでしょう。


「宅配ボックスにより、在宅時の荷物受け取りに関するストレスは軽減されたか」との質問への答えです。

「かなり軽減された」…31%
「やや軽減された」…41%
「どちらでもない」…21%
「あまり軽減しなかった」…8%
「全く軽減しなかった」…0%

と、なっています。繰り返しますが、前提は「在宅時」です。


ご覧のとおり、72%の皆さんが、在宅時における宅配ボックスの存在に恩恵を感じています。(かなり軽減された…31% および やや軽減された…41% の合計)


宅配ボックスといえば、在宅していない留守中の荷物の受け取りを可能にしてくれることが何よりの存在意義といえるのですが、この実証実験では、家にいる間であっても宅配ボックスは役立つと感じた方が、全体の7割を超えています。


こんな理由が挙げられています。

・子どもの寝かしつけをしている時に無理に玄関に出なくてもよくなった
・ベッドルームにいる時や、風呂上がり、料理中に手を止めなくてよくなった

まったくそのとおりだなと、皆さん感じられるのではないでしょうか。


さらに、もっと単純には、「他人に見せたくないリラックスした格好でくつろいでいるとき」など、誰もが玄関先に出るのはイヤでしょう。


また、それ以上におそらくストレスなのは、


「在宅中だけどどうしても玄関に出ていけない。インターホンにも出られない。そのためせっかく家にいたのに荷物が再配達となり手間が増える」


と、いったケースです。


たとえば、運悪くトイレで用を足していた、大事な電話に出ている最中だった、といった場合がこれにあたります。


留守を便利にしてくれる宅配ボックスは、そうしたわけで、在宅中の荷物の受け取りについても、とても便利にしてくれそうです。


一方、賃貸住宅の場合です。


賃貸住宅の場合、宅配業者がやってきても、入居者さんが玄関先に出て行きたくない理由がさらに増えることもよくあります。


それは主に女性が訴える理由です。

「私の部屋は玄関ドアを開けると中が丸見え」
「一人暮らしなので、そもそも宅配の人に会いたくない」

そんな人にとっては、宅配業者の訪問が、そのたび一々ストレスです。


とはいえ、「いまの時代、便利な通販を利用しないわけにもいかないし…」


そんな入居者さんが、ひとたび宅配ボックスのある物件に入居すると、もう次には二度と宅配ボックスの無い物件は選んでくれなくなる…


賃貸住宅業界内では以前からウワサされる話ですが、おそらく、半分以上は当たっているでしょう。


ただし、注意点もあります。


それは、賃貸住宅への宅配ボックスの導入は、ともすれば不満のタネをひとつ増やすことにつながりかねないということです。


冒頭にご紹介したパナソニックさんの実証実験は、繰り返しますが戸建て住宅で行われたものでした。つまり、1戸に対しボックスはひとつです。


一方、賃貸住宅(集合住宅の場合)での宅配ボックスの導入については、なかなかひと部屋あたり1ボックスというわけにはいきません。


コストやスペースによる制約上、居室の数よりもかなり少ない数に収まることが普通です。

すると、たびたび出てくるのが、「宅配ボックスがあるのに使えない」という不満です。


原因は、宅配ボックスが荷物で埋まってしまうことにあります。


もっとも、同様の条件を抱える分譲マンションの例などを聞くと、ボックスの数は十分でありつつも、

・着いた荷物をなかなか取りにいかない人がいる
・宅配荷物と関係のないモノを入れてロッカーがわりに利用する人がいる

そうしたモラル面での問題が理由となって、不満が持ち上がっていることも多いようです。


とはいえ、「あるのに使えない」が頻発するようでは、宅配ボックスが設置されていることをメリットに感じて入居してくれた入居者さんの期待を裏切る結果となることに間違いはありません。


「宅配ボックスが無い物件よりもマシじゃないか」は、ここでは当然通用しない論理ですので、可能な限りの数の確保も、導入に際しては重要な課題です。


そこでいうと、部屋数あたりの必要なボックス数として、分譲マンションでは20%前後の数字がよく見聞きされます。賃貸でも一応参考にはなるでしょう。20戸に対して4~5個といったところでしょうか。


ただし、この数字は、将来増えることがあっても減ることは考えにくい数字です。なぜならば、宅配ボックスをフル活用してこそ便利なインターネット通販を利用する人が、これから減っていくということはきわめて考えにくいからです。


そのためか、住人の留守が多い単身用の賃貸住宅に導入する場合、戸数の30~40%以上がいまは適当だとする方もいるようです。


なお、分譲マンションでの宅配ボックスの稼働率については、住人の平均年齢が下がる物件ほど高くなるともいわれています。そのあたりにもヒントが示されているといえるでしょう。


(文/朝倉継道 参照元/パナソニックプレリリース)

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