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日本の将来はどうなる?

数字で読み解くこれからの日本、いまの日本

2018/06/20 住まいの大学

高度経済超、バブル景気を経て一気に拡大化した日本経済。しかし、2000年代に入ってからの日本経済はデフレにあえぎ四苦八苦の状態が続いている、  アベノミクスによって景気は上向き、2002年2月から08年2月までの戦後最長の73ヵ月好景気が続いた「いざなぎ景気」を超えになるのではないかといわれているが、庶民にはその実感はない。そんな日本の将来はどうなるか、そして、なぜ、景気回復を感じられないのか――数字から読み解く。

どうなる?これからの日本

■2025年

年々減り続ける出生数。出産できる女性が激減し、それにともない出生率低下を止めることができないでいる。しかも、2020年には団塊ジュニアが50代に入り、女性の2人1人が50歳以上になり、出産適齢期(19歳から39歳)の女性の数も減少。そのため合計特殊出生率を上げても、出生数は増えないという状態に陥っている。結果、2025年の出生数は80人万を割り込み78万人まで減少。しかも、2026年は丙午にあたり、これまでの習慣では出生数が大幅に抑えられる可能性もある。

一方、死亡数は150万人を突破し153万人に達し、人口減少の波が東京にも押し寄せてくる。前年の2024年には3人1人が65歳以上となり、日本は「超高齢者大国」へと突入する。

また、2015~25年の10年間には生産年齢人口(15歳から64歳)が544万人減少するというこれまでにない経済的インパクトが待ち構え、日本の生産力がどうなっていくか予測できない状態にある。

■2035年

出生数は71万人と70万人台を維持できるものの、団塊世代が85歳を超えることから死亡者数が165万人とピークに達するのがこの年。

生産年齢人口も減り続け6343万人。男性の3人に1人、女性の5人に1人が生涯未婚となり出生率は依然として厳しい状態が続く。また、18歳人口が100万人を割り込み大学の運営が厳しくなってくる。
 
2033年には全国の住宅の3戸に1戸が空き家になると予測されている。

■2055年

出生数がついに50万人台前半の、51万人まで減少。その一方で死亡者数は155万人と2025年の水準まで減少する。とはいえ、これは団塊世代が亡くなるピークアウトをしたことによる。そのため日本の総人口は2053年に1億人を切り、55年には9744万人になると推計されている。生産年齢人口は4644万人と5000万人割れに。ただ、65~74歳の高齢者は1258万人、75歳以上の後期高齢者は1258万人と54年をピークに減少に転じる。

一方、海外に目を転じると、中国は2055年が高齢者のピークで、65歳以上の高齢者が4億人、総人口の27.2%を占めることになる。

日本人の生活水準がわかる数字

■37万6576円

可処分所得とは実収入から税金、社会保険料などの非消費支出を差し引いた、いってみれば自由に使えるお金のこと。

グラフは2016年の2人以上世帯のうち勤労世帯の家計収支の内訳だ。

表を見てもわかるように実質収入は上がったり下がったりしているが、上げ幅によりも下げ幅のほうが大きく、受け取る方からすると上がったという実感はない。一方、非消費支出は2014年、16年を除いで1~0.5%ずつ、しっかりと増加していることがわかる。

その結果、9年間で2.2%の上昇だ。しかし、可処分所得は金額で2万5540円のマイナスになっている。

つまり、減る一方の可処分所得に対して、非消費出の上昇は上がる一方のこの数字を見れば、なぜ景気回復の実感がないのかがわかないのは当然といえる。

■25.8%

「エンゲル係数」とは、裕福さ、生活レベルの度合いを示す数字。この数値が高いほど貧困とされる。そして25.8%という数字は2016年の日本人の2人以上世帯のエンゲル係数だ。

この28.8という数字は1987年以来の高い数字になった。2001年からの推移を見るとわかるように、22~23%台で安定したエンゲル係数が上昇し始めたのは2014年のこと。

この原因については消費者物価の値上がりと共働き世帯が増えたことで、総菜や弁当などのいわゆる「中食」の消費が増えたためとされている。とはいえ、2014年といえば、消費増税が行われた年で、素直に受け止めれば消費税が原因と見るのが自然だ。

結局のところ、減る一方の可処分所得対して、上がる食料品、エンゲル係数が高くなるのは当然といえば当然。19年には再び消費増税が予定されており、最近の生鮮食品の値上がりと相まって、さらにエンゲル係数が上がる可能性が高い。

■10万7751円

東京五輪もあって首都圏では中古マンション価格が高騰。ここにきてさすがに上がりすぎたが沈静化されはじめている。とはいえ、いまなお高止まり感は否めない状態だ。

一方、都区部の賃貸住宅の家賃相場は安定している。この10万7751円というのは、2017年3月期の東京圏にある1LDK~2DKの賃貸マンションの家賃相場だ。なかでも1LDK~2DKのマンションの家賃相場は安定していて、±1%の範囲内で推移している。

ただ現状は安定しているとはいえ、今後、空き家、空き室は国として取り組むべき大きな課題だ。空室率が高まれば、家賃の値引きも始まる可能性もあり、この安定が今後も維持されるかは予断を許さない。

高齢化社会の実態がわかる数字

■5万4711円

定年後の収入といえば、頼りになるのはやっぱり年金だ。そんな大事な年金だが、その大事な、年金額がいくらになるかご存じだろうか。

サラリーマンを退職した夫と専業主婦の妻の2人世帯というモデルケースの1ヵ月の年金額は夫婦合わせて21万2835円だ。もちろん、これはあくまでもモデルケースで、勤めている会社が企業年金や確定拠出年金などがあれば年金は増える。逆にサラリーマン生活が短い、つまり厚生年期の加入期間が短くなれば、少なくなる。

そして、この5万4711円という数字は、年金だけでは足りない1ヵ月の不足額になる。では、この不足分はどうしているかというと、ファイナンシャルプラン的な対応として、退職金や預金を運用しながら使っていくことになる。たとえば、退職金2000万円を年利0.5%で運用しながら使って行くと31年7ヵ月、92歳ぐらいまではなんとかなるという計算だ。ただ、退職金は年々下がっている上に、年金の支給年齢も引き上げが予想される。とくに高齢になると医療費が多くなるため、大病をきっかけに生活苦になることも多い。

■16万400円

老後、もっとも気になることと言えば、やはり介護の問題。「2人に1人は要介護」といった報道を目にすると「もしかしたら自分も」と心配になる。そこで介護について考える目安になるのが、厚生労働省が毎年発表している「介護給付費等実態調査」というもの。2017年8月に発表になった2016年度の調査結果によると、介護保険の受給者1人当たり費用額は16万400円。この金額から推測すると、要介護1=16万5800円とほぼ同じ額になる。つまり、介護が必要といっても要介護1といあたりがその中心になりそうだ。

しかも、介護が必要になるのは平均寿命より長生きするとその数が増えるという調査結果もある。

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