連載・トピックス / 不動産投資

カリスマ空室コンサルタントが
教える不動産投資のリアル

大家業を長く楽しく続けていくために

空室対策にとって満室状態をキープする努力よりも大切なこと

2016/08/31 尾嶋健信

これまで何回かにわけで空室対策についてご説明してきました。なかでもその切り札になるのが「エース営業マン」の存在です。今回は「エース営業マン」についておさらいしながら、内見されやすい物件についてもお話したいと思います。

「エース営業マン」が最強のパートナー

 あなたが所有する賃貸物件に空室が出た場合、その空室を埋める「空室対策」が必要になります。その際、強い味方になってくれるのが、そのエリアを担当する不動産仲介会社の「エース営業マン」http://sumai-u.com/?p=6453 )です。

 エース営業マンとは、あなたの賃貸物件の存在を認識しているだけでなく、それが優良物件だと認めてくれていて、お客さんをきちんと内見に連れていってくれる営業マンのこと。できれば、あなたの物件を「決め物件」http://sumai-u.com/?p=6299 )として扱ってくれる営業マンがベストです。

 以前の記事( http://sumai-u.com/?p=6299 )でも紹介しましたが、不動産会社の営業マンがお客さんを内見(賃貸物件の内部を見学に行くこと)に連れていく場合、3件ほど回るのが一般的です。それも、どの物件をどの順番で回るか、営業マンは内見ルートを事前にほぼ決めています。

自分の物件を「決め物件」にしてもらうために

 最初は「当て物件」を見せてお客さんを失望させ、次に「中物件」で少しだけ希望を持たせ、最後に好条件の「決め物件」を見せて一気に賃貸契約成立に持ち込む。これがいわゆる、不動産営業マンの必勝パターン。このパターンの「決め物件」にあなたの物件を選んでもらえれば、空室が埋まる確率はぐっと高まります。

 では、営業マンに対して、あなたの物件を「決め物件」に選んでもらうにはどうすればいいのか。それは前回ご説明したとおり、地道なコミュニケーションで信頼関係を築いていくしかありません。

 コミュニケーションの中心は電話での会話になりますが、物件のオーナーとして高圧的な態度で接するのではなく、多忙な時間に電話の時間を取ってもらっているという気持ちで、自分の物件の内容を伝え、内見を得るにはどうすればいいかのアドバイスを求めましょう。そして、そのアドバイスを実行に移しながら、なおも定期的なコミュニケーションをはかり、その物件のセールスポイントを理解してもらうのです。

カギの受け渡しには、キーボックスを使うこと

 前回はここまでしかお話しできませんでした。そこで今回は、前回の補足として、「営業マンに内見されやすい物件」についてご説明しましょう。

 営業マンがお客さんを内見に連れていく場合、「部屋のカギを不動産管理会社からどう受け取るか?」がポイントになります。

 営業マンがカギを受け取る場合、次の3パターンがあります。

(1)お客さんを部屋に連れていく途中で管理会社に立ち寄り、カギを受け取る。

(2)部屋の前で管理会社のスタッフと待ち合わせをして、管理会社のスタッフにカギを開けてもらう。

(3)部屋の玄関ドア付近に備え付けのキーボックスにカギが入っているので、管理会社から教えてもらった暗証番号でキーボックスを開け、カギを取り出す。


 この3パターンのうち、営業マンが喜ぶのはもちろん、(3)のキーボックスを利用するパターンです。(1)は管理会社まで出向くために時間と労力が余分にかかります。(2)は管理会社と待ち合わせするため、時間の制約を受けます。対する(3)は、管理会社に気兼ねすることなく、自分のペースで内見ができます。

ゆえに、(3)のキーボックスを備えた物件こそが、「営業マンに内見されやすい物件」といえます。営業マンよっては、「キーボックスのある物件しか内見に行かない」と決めている人もいるほどです。

 そこで、あなたの物件を「内見されやすい物件」にするためには、部屋のカギをキーボックスに入れて管理することがポイントになります。カギの管理にキーボックスを使っていない人は、すぐに導入しましょう。

また、すでにキーボックスを導入している人も、キーボックスはすぐに汚れ、傷んでしまう消耗品ですから、こまめに新品と入れ替えましょう。キーボックスは1500円くらいで購入可能です。

「満室」ではなく、「満室にする努力」をキープする

 空室対策について、これまで数回に分けて解説してきましたが、ここで再度、私が考える空室対策の定義を掲げておきます。

「空室対策とは、所有する不動産物件に対して、満室である確率を最大限に高める、新規客に向けての対策のこと」

 改めて、ポイントを指摘しておきましょう。重要なのは「満室である確率を最大限に高める」というところ。言い換えれば、常に満室状態を維持することが重要なのではなく、満室である確率を最大限に高めていればOK、ということです。

 なぜ、わざわざこんな指摘をするかというと、オーナーさんがどんなに頑張っても、空室はかならず生まれるものです。ある空室を苦労して埋めた途端、別の入居者が何らかの事情で退去する、なんてことも珍しくないからです。

 空室対策に「これで終わり」はありません。結局はモグラ叩きのように、空室が出ては埋める、の繰り返し。つねに満室状態をキープすることは至難の業なのだと心得ましょう。そうでないと、空室が出た途端、「一日も早く満室にしなければ!」と自分自身にプレッシャーをかけてしまい、ストレスばかりが溜まってしまいます。そんなことでは、賃貸物件オーナーを長く続けることはできません。

 満室をキープするのではなく、満室になる確率を高める努力をキープすること。確率を高める努力さえしていれば、それでOKなのだと考えましょう。それこそが、大家業を長く楽しく続けていくコツなのですから。

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