連載・トピックス / 不動産投資

物件が犯罪の舞台に!

詐欺グループが賃貸住宅に巣くっていることがあります

2019/09/08 住まいの大学

文/住まいの大学編集部

画像/123RF

いまや、身のまわりでもっとも目にしやすい犯罪のひとつとなったネット詐欺。そのネット詐欺の被害に…


遭ったことがある …4.4%
遭いそうになったことがある …9.2%
遭ったことがあるかもしれない …4.1%


皆さんはいかがでしょうか?


上記は、マンション向けのインターネット接続サービスを提供する、株式会社つなぐネットコミュニケーションズが、4月(2019)に公表した調査結果の中に掲げられている数字です。


タイトルは、「マンション住民に聞いた、ネット詐欺被害の事例とは?」


同社が運営する情報サイト「マンション・ラボ」のアンケート会員さん2,658名が対象ということです。実例も紹介されています。そのうちいくつかを挙げてみましょう。


「希少な商品を安く販売しているネットショップで購入。すぐにメールで振込先を示す案内が来た。振り込んだが、その後連絡がない」


「ネット通販で、有名メーカーの高額なスニーカーを買った。ニセ物が送られてきた。外国からの発送だった」


「『あなたの情報が流出している。至急下記のサイトに入力して、流出を止めてください』とのメールが届いた。大手通販会社を装ったものだった。危うく入力するところだった」


「宅配業者を名乗る緊急の知らせが届いた。『以下のアプリをダウンロードせよ』とのこと。不審に思いそのままにしていたところ、あとで詐欺だと判った」


最初の2つの事例など、「ちゃんとサイトを見れば怪しいとわかるよ。自分は大丈夫」などと、思わずたかをくくってしまいそうですが、いやいや、そうでもないんだそうです。


前々から欲しくて仕方がなかった、いわゆるレア物の商品を発見した際など、普段はかなり冷静な人でも、興奮のあまりついワナにはまってしまうことがあるそうです。


後半2つの事例は、タイミングによっては誰もがコロリと騙されてしまう危険な事例です。


「その通販会社とちょうど現在取引きしているところだった」
「宅配便が到着する予定日にたまたまメールが送られてきた」


と、なると、よほど注意深い人でも詐欺だと気づくのが難しくなります。


この場合、「そういう事例があるのだ」と知っておくことこそが、一番の予防策となるのかもしれません。カード会社を名乗る詐欺メールもそうです。昨今頻発しています。


「そういえば先日、登録事項の変更手続きをした際、一時的にエラーが出たな。あのことかな」


「先週、海外でカードを使ったばかりだ」


そんな絶妙の(?)タイミングでこれが送られてくると、騙される可能性が一気に高まります。


「あなたのカードから個人情報が漏れています。確認のためカード番号を入力してください」


…気をつけましょう!入力してしまったら、そこでジ・エンドです。


さて、こうした、現代に巣くう詐欺と賃貸住宅、実は妙なところで深く結びついています。ご存知でしょうか?

その答えは「アジト」です。詐欺集団のアジトとして、賃貸住宅がよく使われるのです。


ただし、さきほど挙げた「つなぐネット~」さんの調査にあるような事例、こちらはいわゆるインターネット詐欺です。発信源は海外にあることが多いでしょう。


一方、電話で高齢者などを騙す、オレオレ詐欺、振り込め詐欺といったケースでは、賃貸マンションや貸事務所、民泊などが、犯罪の舞台になることが多いようです。


これらの場所に、大勢の「かけ子」が集合、何十台もの携帯電話を持ち込んで、次々電話をかけるなどするわけです。


こうした詐欺集団は、善良そうな一般人を交渉に立てるなど、巧妙な手口で仲介会社や管理会社を騙し、物件に入り込んできます。


一方の仲介会社や管理会社も、近ごろは昔ほど入居希望者の様子を細かく観察しないことが多いといわれています。審査の大半を家賃債務保証会社が請け負っているためです。


それでも、詐欺集団がマンションの1室に巣くうとなれば、頻繁な人の出入りなどから、住人の何人かはおそらく異変に気づくはずです。ですが、わざわざ通報までしてくれる人となると、なかなか望めないのも現実でしょう。


アジトにされやすい賃貸住宅の特徴をたとえば埼玉県警は、以下のとおり挙げています。


・駅から近い
・オートロック完備でセキュリティがしっかりしている
・頑丈な構造で音が漏れない
・角部屋


オートロック完備でセキュリティがしっかりしていることが、逆に、彼らにとっては都合がよいのですね。


また、実際に入居したあとの様子については…


・同じ部屋に多数の若者が出入りしている
・つねにカーテンを閉め、ベランダに物を置かず、洗濯物も干さない
・ドアの鍵を勝手に替えている
・入室の際、周囲を気にしている様子がある


と、挙げられています。


ほかにも、「監視カメラを勝手に取り付けていた」、「昼時には、昼食の買い出しに出かけるメンバーの姿がしょっちゅう見られていた」と、いった事例も報告されているようです。


さらに、かけ子が集まるケースのほかにも、部屋が、クレジットカード詐欺で不正に購入された品物の受取り場所に使われるといった例もあります。


また、違法薬物の製造場所としても、「オートロック完備でセキュリティがしっかりしている」物件は、やはり都合のよいものといえるでしょう。


物件が犯罪の舞台となり、所在地とともにニュース映像に映し出されてしまい、大ショック…!


そんなことにならないよう、ぜひ気をつけたいものです。


(文/朝倉継道 参照元/株式会社つなぐネットコミュニケーションズプレリリース)

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