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タブーなし!!誰も教えてくれなかった不動産の裏トピックス

何社も回ったほうがいい物件に出会える?

部屋を探すなら不動産会社は何社回るのがベスト? 実際に3社を回ってみたらこうなった!

2017/04/25 橋本みゆき

部屋探しをするとき、何社くらいの不動産会社を回ってみるのがいいのでしょうか。多くの不動産会社に足を運べば、それだけ多くの物件に出会えるのでしょうか? それとも、どこの不動産会社に行っても紹介されるのは同じ物件なのでしょうか? そんな疑問を解消するため、実際にタイプの違う3社の不動産会社に行って部屋探しをしてきました。それぞれの不動産会社でどんな物件を紹介されたのかレポートします。

不動産会社は何社くらい回ったほうがいい?

部屋探しをするとき、皆さんなら何社の不動産会社を回りますか? 納得のいく部屋を見つけるために、何社くらいを回ればいいのか、目安はあるのでしょうか?

私の周りにも、「たくさんの不動産屋に足を運んだほうが、たくさんの物件に出会えるんでしょ?」と言う人もいれば、「いやいや、どこに行っても同じ物件しか出てこないでしょ?」と言う人もいます。

 

新しい不動産会社を訪れる度に、何度も希望条件を伝えるのは面倒ですし、ただ多くの不動産会社を回るだけでは時間の無駄です。とはいえ、1社で決めてしまうのも、不安ではないでしょうか。

 

不動産会社にも「昔ながらの街の不動産屋」タイプや「全国展開のフランチャイズ店」など、いろいろなタイプがありますし、営業マンのタイプもいろいろです。

そこで、どこでも同じ物件を紹介されるのか、多くの会社を訪ねたほうが紹介される物件も多くなるのか、実際にタイプの違う3社の不動産会社を訪ねて、物件を紹介してもらいました

 

都内で単身用マンションを探してみた!

まずは、部屋を紹介してもらったエリアとどんな条件で紹介してもらったかをご説明しましょう。

 


エリア:5路線が乗り入れている、都内の「とある主要駅」

駅からの距離:徒歩5分を目安に

間取り:単身用(1K、1DK、1LDK)

家賃:8〜9万円(管理費込み)

敷金・礼金:特に要望なし

設備面:オートロック、3点セパレート(バス・トイレ・洗面台が別)、2階以上


 

次に、簡単にですが、今回訪問した3社の不動産会社についてもご紹介しておきましょう。

 


●不動産会社(1)

青い看板が目印の「全国展開のフランチャイズ店」

 

●不動産会社(2)

区内で5店舗を展開中の「エリア屈指のイケイケ店」

 

●不動産屋(3)

“橋本不動産”的な「昔ながらの街の不動産店」


 

タイプの違う3つの不動産会社で、まったく同じ条件を伝えて部屋を紹介してもらったのですが、いったい結果はどうなったのでしょうか。

 

紹介された物件は全部で6件

(図表1)3社の不動産会社を回って紹介してもらった物件は…

結論から先にお伝えすると、3社を回って紹介された物件は全部で6件、そのうち半分の3件は複数の不動産会社で紹介を受けました。

 


不動産屋(1)「全国展開のフランチャイズ店」

●物件A

間取り:1K  階数:3/5階  距離:駅徒歩2分

賃料83,000円 管理費7,000円

※見た目は学生マンション風ですが、唯一の駅前物件!

 

●物件B

間取り:1K  階数:4/6階  距離:駅徒歩4分

賃料80,000円 管理費8,000円

※物件Aの後なので、まだ綺麗かな…というレベル!

 

●物件C

間取り:1K  階数:3/3階  距離:駅徒歩5分

賃料75,000円 管理費0円

※大学の近くにあり、立地は抜群!

 


不動産屋(2)「エリア屈指のイケイケ店」

●物件A

※条件は、不動産会社(1)と同じ

 

●物件D

間取り:1K  階数:4/12階  距離:駅徒歩8分

賃料80,000円 管理費8,000円

※見るからに綺麗なマンションで分譲風!

 

●物件E

間取り:1K  階数:3/4階  距離:駅徒歩5分

賃料87,000円 管理費3,000円

※1階部分が店舗になっている、よくある「ザ・中間クラス」のマンション。

 


不動産屋(3)「昔ながらの街の不動産店」

●物件D

※条件は、不動産会社(2)と同じ

 

●物件E

※条件は、不動産会社(2)と同じ

 

●物件F

間取り:1DK  階数:2/3階  距離:駅徒歩8分

賃料86,000円 管理費3,000円

※「物件本当にないから…」と、変わり種的に出された木造ハイツ。


 

ちなみにですが、いくら主要駅とはいえ、家賃8~9万円あれば、本来であれば10階建てのオートロック付きの綺麗なマンションに住める費用感です。ですが、このエリアは、駅周辺にショッピングモールや飲食店が立ち並んでいるため「徒歩5分圏内」のマンションは極端に少なくなります。

そのため、どの不動産会社でも、徒歩5分以上の物件を提示されました。

 

複数の会社を回っても紹介されるのは同じ物件が多い

上記の結果からもわかるように、実は、どの不動産会社に行っても、ほぼ同じ物件を紹介されます

なぜなら、「レインズ」と呼ばれる不動産会社だけが見られるデータベースをもとに、営業担当さんも物件を探しているからです。どの不動産会社でも、見ているデータベースが同じなので、基本的に同じ物件が紹介されるのです。

 

でも、なかには1社でしか紹介されなかった物件もあります。たとえば、物件Fは「街の不動産屋」でしか紹介されませんでしたね。同じデータベースを見ているのに、どうして物件Fは3社中1社でしか紹介してもらえなかたのでしょうか?

 

考えられる理由は、いくつかあります。

 

まずは、この物件Fが「専任媒介契約」の物件であることが考えられます。「専任媒介契約の物件」とは、簡単にいえば、大家さんが1社の不動産会社にだけ紹介や契約を行なう権利を発生させている物件のことです。そのため、その不動産会社に行かなければ、契約をすることができないのです。

 

また、ほかに考えられる理由としては、「1社目の不動産会社で紹介された直後に契約が入ってしまった」のでという正当な理由もあれば、営業マン特有の理由ですが「自分(会社)の利益が大きな物件を優先的に紹介したい」のでわざと紹介しなかったということも、やはりあります。

 

同じ物件なのに初期費用が異なる場合も

また、紹介される物件は同じでも、不動産会社によっては初期費用を安くできることがあるのをご存知でしょうか?

 

大家さんも人間です。仲の良い会社や、いつも契約をとってくれる営業担当さんに頼まれれば、多少の交渉には応じてくれます。

 

そのため、たとえば「家賃があと少し安ければ、会社の借り上げ規定内に納まるのに…」という方であれば、大家さんへの交渉が通り、家賃が値下げされるケースもあります。家賃はめずらしいケースですが、私の経験上、礼金などは比較的、相談に乗ってもらえることが多かったように思います。

 

また「どうしても貯金が少し足りなくて…」というお客さんには、本来は不動産屋の利益になる仲介手数料を半額にしてくれたりすることも。

どこの不動産会社や大家さんにも通用するわけではないので、手当たり次第に交渉をすることはおすすめしませんが、営業マンと話すなかで、交渉の糸口を見つけることができれば、挑戦してみるのもアリだと思います。

 

とにかくたくさん回ればいいというものではない

できるだけ多く不動産屋に足を運ぶ必要はありませんが、「まさに条件通り」の物件に出会ったのでなければ、もう1軒だけ、ほかの不動産屋に足を運んでみるのもすすめです

当初、考えていた条件に合わない物件のなかにも素敵な物件は隠れていますし、営業マンさんならではの新しい切り口の素敵な物件に出会える可能性もあります。

 

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