連載・トピックス / 不動産投資

カリスマ空室コンサルタントが
教える不動産投資のリアル

高い収益性は魅力だが…

高所得者を狙い撃ち!? RCマンション投資話にご用心

2016/04/27 尾嶋健信

不動産投資の現場で、空室対策コンサルタントとして長年活躍してきた尾嶋健信さんによる、「物件別に見た不動産投資の基礎講座」の第4回目。今回は「RCマンション投資」のメリットとデメリットを概説していただきます。

銀行から融資を受けやすく、収益性も高いのが魅力

 RCマンション投資とは、RC構造(鉄筋コンクリート構造)のマンションを1棟丸ごと購入し、基本的には賃貸経営で利益を上げていく不動産投資手法のこと。不動産投資を生業とする投資家にとっては、ある意味“王道”ともいえる手法です。

 このRCマンション投資のメリットは、ほかの不動産物件に投資するのに比べて、購入資金を銀行から調達しやすいことにあります。というのも、RC構造のマンションは、木造住宅や軽量鉄骨アパートと比べて、担保価値が高く評価されるからです(不動産業界用語で「積算評価が高い」といいます)。鉄筋コンクリート構造は木造や軽量鉄骨構造よりも堅牢で耐用年数が長いため、資産として高く評価されるのです。

 RCマンションは、資産として銀行に高く評価されますから、購入するための資金も、銀行から融資を受けやすいといえます。しかも、評価額が高いですから、物件によってはフルローン(諸費用のみ自己資金)やオーバーローン(自己資金ゼロ)を組むことも可能。ゆえに、RCマンション投資は、自己資金がない人でも始めやすい不動産投資となっています。

 とはいえ、RCマンション1棟丸ごとともなれば、その販売価格は数千万円〜数億円と、かなりの高額になります。そのため、誰もが銀行から融資を受けられるわけではありません。銀行が融資先として優遇してくれるのは、年収700万円以上の公務員や一部上場企業のサラリーマン、あるいは医師や弁護士など、いわゆる“属性のいい”人たちのみ。

 このように、属性のいい人であれば簡単に始められるのが、このRCマンション投資のメリットといえるでしょう。また、RCマンションは総じて入居戸数が多いですから、購入したその月から20〜30万円のキャッシュフローが見込めるなど、収益性が高いこともメリットのひとつになります。

始めやすい投資だけに「ババ物件」に注意

 では、ほかの不動産投資と比較して、RCマンション投資のデメリットはどのあたりにあるのでしょうか。それは、先ほど述べたメリットのちょうど裏返しで、属性のいい人以外には手を出しにくいこと。つまり、この投資手法は、投資家を選ぶのです。

 そして、「属性のいい人なら簡単に始められる」というメリットが、思わぬ落とし穴へと結びつくこともあります。それは、この連載で当初から皆さんに再三注意をうながしている、買ってはいけない「ババ物件」をつかまされやすいこと。

 どういうことかといえば、属性さえよければ誰でも始められるということは、不動産投資の知識がまったくない人でも、自己資金さえあれば、あるいは社会的信用さえあれば、簡単に手を出せるわけですね。むしろ、属性のいい人ほど多忙な日々を過ごしていることが多いため、不動産投資について新たに勉強する時間がない、ともいえます。

 残念ながら、その点につけ込もうとする悪徳不動産業者やベテラン個人投資家が、少なからず存在します。今日、受講料無料で開催されている不動産投資セミナーの多くは、初心者にババ物件をつかませるための「ババ抜き」会場と化しているようです。

 ババ物件とは、不動産投資物件として購入しても、まったく利益が上がらない物件のこと。なかには、利益が上がらないどころか、逆にお金ばかりがかかって大損してしまう物件さえあります。

 たとえば、投資用賃貸マンションなのに、販売価格が異常に高く、賃貸経営の利回りがほとんど出ない物件。あるいは、築年数のわりに経年劣化が進んでいて、壁のなかの見えない部分の水道管がボロボロになっている物件。

 後者の場合は、遅からず漏水が発生してしまい、漏水箇所の特定までに莫大な労力と時間がかかるだけでなく、住人退去による家賃収入の激減、水道配管の大規模な補修工事などで、大きな経済的損失も被ります(*)。

(*)詳しくは本連載前半の、ババ物件関連記事をお読みください
http://sumai-u.com/?p=332
http://sumai-u.com/?p=2991

 繰り返しになりますが、RCマンション投資は初心者にも始めやすい投資手法だけに、その後の賃貸経営についてしっかり学習してから取り組みたいもの。老獪な不動産業者たちに、どうかくれぐれもご注意ください。

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