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日本人ゼロでも問題なし。家族で楽しむ!アジアローカル団地暮らし

アジアの田舎で暮らしてみたい!

2歳の娘と妻と私。家族でホーチミンのローカル団地に住んでます

2016/03/29 藤谷圭司

日本人がひとりもいないベトナムのローカル団地に家族で暮らす藤谷さん。以前は外国人向けのマンションに暮らしていましたが、「何の不足もないのが唯一の不満」と現在の住まいに引っ越しました。言葉もまともに通じないローカルな環境で暮らすことの苦労や楽しみを語っていただきます。新連載、第1回です!

その国の人の暮らしがある場所って楽しそう

 みなさん、はじめまして。藤谷圭司と申します。

 突然ですが、私は家族で、「アジア田舎暮らし」をしています。アジア家族旅行とか、派手な響きのあるものではありません。地球にやさしくありたいとか崇高な想いもありません。

 ただシンプルに、その国の人の暮らしがある場所って楽しそうだし、加えて家賃も安いし、アジアの田舎に住んでみたいと。毎日そこから会社に行って、帰宅してご飯を食べて生活をしています。

 そんな暮らしのなかでいろいろあることを紹介したいと想いますが、まずは私が住んでいる団地の紹介から始めたいと思います。

外国人向けマンションは、快適だけどつまらない

 現在、私はホーチミンの片隅のローカル団地に妻と2歳の娘の3人家族で住んでいます。

 ここホーチミンでは日本人在住者が急増しており、居住場所は外国人向け高級マンションから路地裏の長屋までさまざまです。家賃も3万円~80万円位まであります。

 外国人向け高級マンションでは、24時間プール、ジム完備は当たり前ですし、防犯もしっかりしています。しかしその多くは中心地の外国人慣れした地域に限られています。その辺りでは、日本食レストランやスーパーマーケットも多数、日本とほぼ変わらない生活ができる状況になってきています。

 私たちも1年前まで外国人御用達マンションに住んでいましたが、何だかつまらない! という感覚と、ちょっとしたきっかけで、ホーチミンの田舎の団地に引っ越してきました。

全10棟2000戸の団地には子どもがいっぱい

 ホーチミンの中心地から車で40分ほど、水牛が歩く田園を越えると突然、その団地群は現れます。ちょっと行くと原生林です。

 ぐるりと10棟の団地が広場を取り囲むように建っており、団地の1階部分は八百屋やカフェなどの店が住人によって営まれています。

 これがステキなのが、100パーセント住民がそのままやっているということ。

 そもそも商売をしたい人が1階を選んで住むのです。写真屋という看板を出したまま、一日机に座っているだけのおじいさんもいますが、たまにザボンを仕入れて気まぐれに販売したりします。ときに白タク、白バイタクもやっていて、私も中心地に行くときは利用したりしています。

 暮らしと商売が完全に融け合っているので、何でもありな感じが楽しいです。

 全10棟2000戸の主な住人は小さな子どものいる若夫婦&その祖父母です。住宅価格が高騰するベトナムでもマイホームへの憧れは強く、不便ながら低価格のこの団地は彼らにジャストミートしたようで入居率はほぼ100パーセント近い様子。

 もー、毎日が「幼稚園と居酒屋、同時開店します!」的な、賑やかさと、楽しさです。

 子どもがたくさんいるので、夜泣きや笑い声が深夜まで絶えません。子どもを昼間、外で遊ばせると日焼けしてしまうので、ベトナムの親は夕方から公園や散歩に行くことが多いのです。なので、夜11時くらいまで外で遊んでいる子どもたちの笑い声がすることもめずらしくありません。そして大人は暑いので、外で涼みながらビールを飲んでいます。

子どもの泣き声は「お互い様で気にしない!」

 日本だと子育て中の家庭で気にするのは騒音問題かと思いますが、こちらはとても画期的な対策をしています。

 一言でいうと、「お互い様で気にしない!」

 とてもわかりやすくないですか?? 日本と決定的な違いは、こちらでは「子どもは国の宝でありみんなで育てるもの!」という意識が強いのです。なので、そもそも騒音を隠す気もありません。

 とにかく暑いので、マンション内でも入口のドア開けっ放しでいるところも多く、夜泣きで両隣からビービー聞こえてきても、お互い様なので、何もいいません。日本で子育て中の方からすると、信じられないかもしれませんが、居心地は最高にいいです。

 ここでは、基本的に英語は通じません、ベトナム語での生活となります。そのため、このような場所に住んでいるのは、たいていは夫or妻がベトナム人、というパターンなのですが、わが家はふたりそろって日本人、かつ、ふたりそろってガイドブックに載っている便利な会話例程度のベトナム語レベルという丸腰状態です。

 団地内に日本人は私たちのみ。風の噂で、韓国人とシンガポール人が住んでいるという話は聞いたことはあります。引っ越してきた当時は、子どもがまだ1歳だったので、最初はとても心配していましたが、意外とボディランゲージで何とかなるものです。

なぜローカル団地に引っ越してきたのか?

 引っ越し前に住んでいた高級マンションでは、何かあればすべて受付のスタッフが英語で対応、移動はタクシー、買い物は外国人向けのスーパーかマンションのコンビニ。日本人の在住者も多く、子育てするには安心で、何の不足もない場所でした。

 しかし、何の不足もない、というのが実は妻には唯一の不満だったようです。

「ベトナムに住んでるのに、ベトナムのこと何も知らない。このまま日本に帰ったら、何も知らないまま。せっかく住んでるのにもったいない!もっとベトナムを感じられる場所に住みたい!」

 そんなことを妻が言い出した矢先、友人のベトナム人から「田舎の団地に1部屋購入したけど見てみない?」というタイミングのよすぎる話が…。

 内覧する前から住む気まんまんの妻。何もわかっていないけど、緑いっぱいの敷地と放牧されている豚やアヒルに大喜びの娘。気がつけば家財道具をまとめて、ここに引っ越していたのです。

 日本人家族がローカル環境で生活するなかでの発見や苦労や楽しみがいろいろとあり、また次回以降お話させていただきます。

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