ウチコミ!タイムズ

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

BOOK Review――この1冊 『お金の流れで読む 日本と世界の未来』 ジム・ロジャーズ 著(1/2ページ)

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

『お金の流れで読む 日本と世界の未来――世界的投資家は予見する』 ジム・ロジャーズ 著

2050年の日本は 犯罪大国になっている!?

ジム・ロジャースといえば、ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並ぶ「世界3大投資家」の1人に数えられる人物だ。そんなジム・ロジャースの最新刊が本書である。

タイトルには「日本と世界の未来」とあるが、実際の内容は日本、朝鮮半島、中国の東アジアを中心に今後5年、30年後の各国の将来を予測した内容(もちろん、多くのページが日本に割かれているが)である。

最初にいってしまうと、親日家を自認するせいなのか、親日家であるがゆえなのか日本に対しての評価や将来については辛辣だ。実際、本書内で「私が10歳の日本人だったら、日本を離れて他国に移住することを考える」というフレーズがしばしば登場する。しかも、「2050年には日本は犯罪大国になっている」とまでいっている。

その根拠は、なんといっても日本が抱える財政赤字の大きさにある。少子化と人口減少によって財政赤字の負担を強いられた世代が暴動を起こすというである。こうした辛辣な評価になるのは安倍政権のアベノミクスを痛烈に批判している著者だけに当然といえば当然だろう。本書でも「きっと『安倍が日本をダメにした』と振り返る日が来るだろう」と手厳しい。

そんな日本への処方箋として著者があげるのが①大幅な歳出のカット、②関税引き下げと市場開放、③移民の受け入れだ。また「いま自分が40代の日本人なら」、農業、古民家、教育の3つの分野が可能性秘めた事業だという。

次ページ ▶︎ | 朝鮮半島と中国の 将来はバラ色? 

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

ウチコミ!タイムズ「BOOK Review――この1冊」担当編集

ウチコミ!タイムズ 編集部員が「これは!」という本をピックアップ。住まいや不動産に関する本はもちろんのこと、話題の書籍やマニアックなものまで、あらゆるジャンルの本を紹介していきます。今日も、そして明日も、きっといい本に出合えますように。

ページのトップへ

ウチコミ!