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お世話になった大家さんを訪ねたら…

パリのアパートを出る日に起きた予想外のトラブル(1/2ページ)

桑田 唯桑田 唯

2016/02/16

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最後の家賃の支払いについて

ただでさえ引っ越しの当日はなにかとバタバタしてしまうもの。ましてや海外から帰国するための引越しとなれば、慌ただしさも気苦労もひとしおです。今回は私がパリから帰国する際の、敷金をめぐる大家さんとのやりとりや、引っ越し当日に起きたいかにもフランスらしい(?)出来事についてご紹介したいと思います。

私の場合、部屋の契約の解除ができるのは、書面上で退去の告知をしてから2カ月後でした。つまり退去を告知してから2カ月間は家賃を支払わなければならないのです。そこで、あらかじめ敷金として渡していた2カ月分の家賃から、最後の家賃を差し引いてもらえないか大家さんに相談したところ、すんなりOKをもらえました。

私の場合、いったん別の口座から現金を引き出して、フランスの銀行に入金、そこから家賃を送金するという少し手間のかかることをしていたので、敷金を家賃にあててもらうことができて助かりました。大家さんにとってもそのほうが楽な場合もあるので、何事もまずは相談してみるものですね。

部屋の掃除と部屋の状態チェック

通常、アパートを退去する日には「état des lieux(エタ・デ・リュー)」という書類の確認が行なわれます。「état des lieux」とは、入居する際にその部屋がどんな状態だったかを記録している書類のことです。

退去日に、その書類をもとに部屋の状態をチェックして、壊してしまった箇所や痛んでしまった箇所がないか確認します。もしそこで家具の破損や備品の故障、壁などの汚れといった、修理や補修が必要なものがあった場合は、敷金から修理費が引かれることになります。そのため、退去までに掃除などをして、なるべく元の状態に近づけておかなければなりません。

私の場合は、入居した日がちょうど前の人が出て行った日でもあり、まったく掃除などがされていない状態だったので、そもそも「état des lieux」が作成されませんでした。なので、大家さんからも「もし何か故障などが見つかったとしても、こちらが修理費を負担するから大丈夫」と言っていただけました。

そのため、部屋の掃除は必要ないといえば必要なかったのですが、お世話になった大家さんに自分が汚した所などを見られるのは恥ずかしかったので、水回りや床など最低限の掃除はしておきました。

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この記事を書いた人

インテリアコーディネーター

大学時代に建築を学び、雑貨バイヤーなどを経てインテリアコーディネーターの資格を取得。海外のインテリアや家具、その国ごとのライフスタイルや歴史に興味を持ち探求中。ワーキングホリデーでパリに滞在する。理想の住まいは、木や石などの自然な素材で作られた、秘密基地のような家。

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