住宅ローンが残っているマンションは売却できる? 売却代金で残債が返せない場合の対処法は?(1/4ページ)
斎藤 岳志
2017/09/26
住宅ローンが残ったままマンションは売却できる?
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マンションの売却を考えているけれど、住宅ローンがまだ残っているという場合、マンションを売ることはできるのでしょうか。
答えを先に申し上げると、住宅ローンが残っているマンションを売却することはできます。ただし、「住宅ローンの残債を全額返済できたら」という条件つきです。
このように言うと、とてもハードルが高いように感じられるかもしれませんが、マンションの売却代金で残債を返すことができれば、滞りなく売却はできるということです。
「売却代金+自己資金」で完済できるか?
もう少し詳しくご説明しましょう。
住宅ローンを借りるとき、金融機関は、債務者(住宅ローンを借りた人)が購入した住宅に抵当権を設定します。抵当権とは、万が一、住宅ローンの返済ができなくなった場合に、その住宅を売却して融資したお金を回収する権利のことです。
他人の抵当権がついたままのマンションを売ることはできませんから、売却代金で住宅ローンを完済して、抵当権を外さなければならないのです。
ここで気になるのは、マンションの売却代金よりも、住宅ローンの残債のほうが大きかった場合です。このような場合を「残債割れ」とか「オーバーローン」といいますが、売却代金だけでは住宅ローンが完済できないときにはどうなるのかということでしょう。
この場合、売却時に不足分を自己資金で用意する必要があります。つまり、手元にある預貯金等でマイナス分を支払うことで、住宅ローンを完済できれば、滞りなくマンションが売却できるということです。
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。