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60代がもっとも多い孤独死

原状回復にはいくらかかる?(1/3ページ)

平野 敦之平野 敦之

2019/06/28

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アパート・マンションオーナーである家主が所有する物件には、さまざまリスクがあります。近年は自然災害にスポットが当たっていますが、単に入居者が決まらない空室リスクなども頭が痛い問題です。核家族化や高齢化が進んでいることや生涯シングルの人が増える中で新たに浮上しているのが、孤独死のリスクです。

アパート・マンションオーナーが抱えるリスク

家主が抱えるリスクについて保険の観点から洗い出しをしてみましょう。

・物的なリスク:建物の火災や自然災害、漏水事故など
・損害賠償リスク:建物の所有や使用などにかかる第三者への損害賠償リスク
・その他のリスク:火災などの突発的な事案が原因の家賃保証、孤独死による損害

一般的に家主が火災保険(及び地震保険)に加入する際には物的なリスクや損害賠償リスクに対する補償は加入しますし、勧められることも多いでしょう。

その他のリスクで挙げた事故や災害を原因とする家賃保証や孤独死に対するリスクについても単身世帯の増加とともに増えていくことが予想されます。

実際に孤独死が所有する物件で発生すると、主に次のコスト負担が新たに発生します。
・物件の消臭や清掃費用
・残った遺品の処理費用
・家賃の減少

身内などに連絡がつかないと遺品整理も含めて諸々の手続きに時間を取られます。人が亡くなっているので、風評被害などがあるとその後の入居者の募集にも少なからず影響があるでしょう。自然災害とはまた違った側面での問題が多いのが孤独死リスクの特徴です。

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この記事を書いた人

平野FP事務所 代表 CFP ®認定者、1級FP技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー

東京都出身。証券会社、損害保険会社を経て実務経験を積んだ後に1998年から独立して活動をはじめてFP歴20年以上。また相談業務を受けながら、中小企業の支援にも力を入れている。行政機関や大学での非常勤講師、企業研修などセミナーや講演も多数。メディアでの執筆記事も多く、WEBに公開されているマネー記事は550本以上。2016年にお金の情報メディア「Mylife Money Online」の運営を開始。主な著書に「いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)」がある。誰もが自分らしい人生を安心して豊かに過ごすため、「お金の当たり前を、当たり前に。」をモットーに活動中。「Mylife Money Online」のURLはコチラ→ http://mylifemoney.jp

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