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「いくらで貸せるのか」はこうして見きわめる

住宅ローン返済に困ったときに備えた、「賃貸しやすい」「売却しやすい」中古マンションの選び方(1/2ページ)

牧野寿和牧野寿和

2016/06/28

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最も重視すべきは立地

住宅を購入するときには、住宅ローンを滞りなく返済していけるのか、不安に思う人は少なくないことでしょう。住宅ローンを使って住宅を購入する際は、無理なく返済を続けられる金額を借り入れることが大切です。

とはいえ、将来、予期せぬ出来事があって、住宅ローンの返済が困難になる可能性は誰にでもあることです。もし、住宅ローンの返済が困難になるなど、住み替えを余儀なくされることになったとき、「賃貸しやすい物件、売却しやすい物件」(=資産価値の高い物件)を購入していれば安心です。

「賃貸しやすい」「売却しやすい」物件選びにおいて、最も重視すべきなのは立地です。マンションの場合、駅から徒歩5分以内であれば値下がり率は低く、エリアによっては新築物件を上回る価格で賃貸に出せる可能性もあります。

環境の面では、再開発エリアなら学校や病院、ショッピングセンター、公園などがあわせて開発されていることが多く、評価が高くなるポイントとなります。反対に大地震のときに、液状化現象や崖崩れが心配されるような立地は資産価値が低くなってしまいます。

中古マンションは管理の善し悪しで選ぶ

中古マンションの場合、管理の善し悪しも重要なポイントです。住民のマナー、共用部分の状況なども、入居後の住み心地を大きく左右します。

どんなに立派な新築マンションでも、年数を経れば傷みが出てきますし、管理状態によってはやがて汚れが目立つようになります。そんなマンションは見た目だけでなく、修繕積立金や管理費の滞納がないか、管理組合がきちんと運営されているかといった点も疑ってみなければなりません。

管理費についていえば、管理会社にしっかりした管理を委託するには十分な管理費が必要なので、1戸当たりの負担を考えると20戸以下の小規模マンションより100戸以上の規模が望ましいといわれます。

中古マンションの管理状況については、サイトやチラシなどの物件情報を見るだけではわかりません。物件に直接足を運び、自分の目で確認することが大切です。

中古マンションは、実物を見て選べるのがメリットですが、注意したいのは、「1件目で決めない」「即決しない」ことです。
実は住宅の衝動買いは意外と多いのですが、最低でも数件は回らないと判断基準さえわかりません。複数の物件を見学するうちに、管理状態のよさそうな物件や、希望する検討事項について、「このポイントは譲れない!」といった自分なりのこだわりが明らかになってくることでしょう。

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この記事を書いた人

CFP、一級ファイナンシャル・プランニング技能士

1958年名古屋生まれ、大学卒業後、約20年間旅行会社に勤務。出張先のロサンゼルスでファイナンシャルプランナー(FP)に出会い、その業務に感銘を受け、自らもFP事務所を開業。 その後12年間。どの組織にも属さない「独立系」FPとして、誰でも必要なお金のことを気軽に考えてもらうため「人生を旅に例え、お金とも気楽に付き合う」を信念に、日本で唯一の「人生の添乗員(R)」と名乗り、個別相談業務を行なうとともにセミナー講師として活動している。 また、賃貸不動産の経営もしており、不動産経営や投資の相談にも数多くのアドバイスやプランニングをしている。

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