決断するならいま! 地方の築古木造アパートをすぐに売却すべき、これだけの理由(1/5ページ)
牧野寿和
2017/06/22
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築古木造アパートが危ない!
賃貸物件を所有している人にとって、空室は頭痛のタネです。
私が住んでいる名古屋市内でも、ここ10年くらい前から、築古アパートの空室が目立つようになってきました。それにもかかわらず、相続対策のためか新築アパートが次々と建設されています。
懇意にしている不動産仲介業者の話では、近頃では、これまでなら建てればすぐに入居が決まっていた新築アパートでさえ、なかなか入居者が見つからないとか。なかにはずっと空室を抱えたままの物件もあり、家賃の値崩れが始まっています。
実際、新築アパートと築古アパートの家賃の差は縮まっていて、その差は2万円にも満たないようです。
これから人口が減り、世帯数も減少すると言われているなか、アパートの新規建設がこのまま続いたら、今後、アパートはますます供給過多になり、さらに家賃は値崩れしていくでしょう。特に築古アパートの経営は、さらに厳しさを増していくことは確実です。
オーナーが直面する悩みと3つの選択肢
そのまま経営を続けていても、当面の間は何とかやっていけるかもしれません。ですが、家賃が下がっていけば持ち出しが発生して、経営はどんどん厳しくなっていくことが考えられます。
望むと望まざるとにかかわらず、私も含めて築古木造アパートのオーナーは、賃貸経営から撤退することも含めて、今後の戦略を考えなければならない状況に置かれているのではないでしょうか。
考えられるオーナーの選択肢としては次の3つがあります。
・リフォームする
・アパートを建て替える
・アパートを売却する
築古木造アパートのオーナーにとって、建て替えてまで賃貸経営を続けるメリットはあるのか、もしくは、思い切って売却してしまったほうがいいのか、それぞれの選択肢について、検証してみましょう。
この記事を書いた人
CFP、一級ファイナンシャル・プランニング技能士
1958年名古屋生まれ、大学卒業後、約20年間旅行会社に勤務。出張先のロサンゼルスでファイナンシャルプランナー(FP)に出会い、その業務に感銘を受け、自らもFP事務所を開業。 その後12年間。どの組織にも属さない「独立系」FPとして、誰でも必要なお金のことを気軽に考えてもらうため「人生を旅に例え、お金とも気楽に付き合う」を信念に、日本で唯一の「人生の添乗員(R)」と名乗り、個別相談業務を行なうとともにセミナー講師として活動している。 また、賃貸不動産の経営もしており、不動産経営や投資の相談にも数多くのアドバイスやプランニングをしている。