ウチコミ!タイムズ

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

都心の旗竿地・空き家

物件価格の安さを生かしてフォーム、リノベで利活用(1/2ページ)

川久保文佳川久保文佳

2019/06/07

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

イメージ/123RF

空き家についての様々な事業体

ここ最近、「空き家」に関係する事業を行う企業が増えてきています。特に空き家に投資を促すような会社もあり、空き家活用法として、投資を題材にした書籍の発行も増加の傾向にあります。空き家は投資対象になるか? という事に対して、安易になるとは言い難い物件もあるので、十分に気を付けなくてはいけません。建物を壊して更地にして、建てなおした方が安上がりという事も十分にありえるからです。

なかでも古民家については、躯体部分を現存のままの維持しようと心がけるために、大工仕事が高くついてしまうという場合が多いのです。なぜなら、現在の2×4などのパネル工法の建築方法とは異なり、古い建物は大工が手仕事で建てたものが多いためです。

旗竿地(はたざおち)の建物

そんななかでも最近、旗竿地(はたざおち・道路(公道)に接する出入り口部分が狭い道路上の敷地になっていてその奥に家の敷地がある形状の土地)の空き家物件の相談がきます。

旗竿地は比較的安く、東京・新宿近郊の都心でも1戸建て3LDKが3000万円ほどで手に入るものもあります。築年数も様々ですが、築40年程度の家がよく見受けられます。

こうした物件は安いというメリットがあるものの、家に囲まれていることが多く、隣接する環境への配慮は欠かせません。

具体的には、①出入りする道路が他の隣接した住宅との半分ずつの持ち合いの場合、隣接する家との境界の壁部分が自分のものではない為に造作が難しい。②荷物の搬入や工事車両が入ることが困難で、リノベーションや建築コストが上がってしまうことも多い。③水道管のメーターが建物とは遠い敷地の入口付近にあったり、電線やケーブル工事が大変だったりといったこともあるなどです。また、周りを家に囲まれ、風通しが悪くなる場合も多いようです。

都心近接の快適な住まいというのは、だれもほしいもの。そこで物件そのもの安さのメリットを生かして、空き家から開口部や採光部分の変更などを行うことで対応するということも可能でしょう。

次ページ ▶︎ | 空き家になって久しい住まい 

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

一般社団法人空家空室対策推進協会代表理事/株式会社エアロスペース CEO/ビーモア株式会社代表取締役タナメラジャパン(マレーシアスパコスメ)代表/jasmin(全国民泊同業組合連合会)理事

一般社団法人空家空室対策推進協会代表理事/株式会社エアロスペース CEO/ビーモア株式会社代表取締役タナメラジャパン(マレーシアスパコスメ)代表/jasmin(全国民泊同業組合連合会)理事 北海道函館市生まれ。現在の札幌国際大学 卒業後、リクルート住宅情報事業部にてライターを務めた後、IT企業を経て不動産関連事業へ転身。その一方で、化粧品とサプリメントのコンサルティングや専門家としてのアドバイザー務める。海外派遣先では、フィリピン・タイ・カンボジア・マレーシアなどで日本への輸出入をテーマにセミナーを行うなどマルチに活動している。

ページのトップへ

ウチコミ!