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高齢者だけでの世帯は要注意!

見落とされがちな「庭」のトラブル(1/4ページ)

鬼塚眞子鬼塚眞子

2019/07/22

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イメージ/123RF

1970年(昭和40年)からの高度成長に伴い、住宅ラッシュが起こった。こうした憧れのマイホームも、住民が高齢になるにつれ管理の面でさまざまな問題が発生してくる。その一つが庭木の手入れ。丹精込めて育てた庭木が周辺住民とトラブルになった話も多い。果たして庭木は誰のものか。

半世紀で大きく変わった生活スタイル

平成生まれの世代には想像もつかないだろうが、昭和40年代前半の住宅は、お風呂が家になく、銭湯に行く家庭がほとんどだった。トイレは水洗ではない家庭も珍しくなかった。地方に行けば、母屋(住居建物)とは離れた場所に、お風呂やトイレがあったため、雨や雪の日、台風などの日はトイレに行くにも一苦労だった。

さらに時代をさかのぼった昭和30年代は台所も土間で、洗剤も液体ではなく、固形石鹸。明治生まれの祖母は、ぬかを食器を使って洗っていたこともあった。洗濯についても、洗濯機が登場するのはずっとあとのことで、洗濯したものを干す「物干し竿」も木製だった。

今や、携帯電話は小学生でも持っているが、当時の電話は有線。しかも、電話がある家は珍しく、電話のない家は、近所の人の理解を得て、電話を取り次いでもらっていたものだった。学校の児童名簿の電話欄には、取次先の名字を記載する欄があったほどだ。半世紀前の日本の暮らしは、そんな生活だった。

マイホームの夢は、戸建のマイホームを持つことだけではなく、“門”や“松”のある家が憧れの的で、セレブともなれば、“池に鯉を買う”と相場が決まっていた。

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この記事を書いた人

一般社団法人介護相続コンシェルジュ協会理事長

アルバイトニュース・テレビぴあで編集者として勤務。出産を機に専業主婦に。10年間のブランクを経て、大手生保会社の営業職に転身し、その後、業界紙の記者を経て、2007年に保険ジャーナリスト、ファイナンシャルプランナー(FP)として独立。認知症の両親の遠距離介護を自ら体験し、介護とその後の相続は一体で考えるべきと、13年に一般社団法人介護相続コンシェルジュ協会(R)を設立。新聞・雑誌での執筆やテレビのコメンテーター、また財団理事長として、講演、相談などで幅広く活躍している。 介護相続コンシェルジュ協会/http://www.ksc-egao.or.jp/

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