連載・トピックス / ライフスタイル

LOVE HAWAII~ハワイ通の中野亜紀がハワイのあれこれを綴ります~

#08 ハワイでの就職・学校事情

2019/04/26 中野亜紀

(文/中野亜紀)

教育水準が決して高くはないハワイですが、それ故に教育熱心な方や子供によい環境を与えたいと考える方も多く、有名私立は狭き門です。義務教育が始まるキンダーガーデンは日本の幼稚園の年長にあたる1年間なので、その前に通うプリスクール入学から既に受験戦争は始まっています。

ハワイの義務教育は幼稚園の年長から高校卒業までの13年間

日本の義務教育は小・中学校の9年間に対し、ハワイは年長から高校までの13年間です。ただし日本同様に義務教育ではありませんが、幼稚園の年少にあたる歳から多くの子はプリスクールに通います。ハワイの早慶と言われる「プナホウスクール」「イオラニスクール」に入れたいと思っている家庭の子どもが入学するのは、御三家プリスクール「セントラルユニオン」「セントクレメンツ」「ワイオケオラ」です。どこも年間の学費は約15,000ドル前後と高額ですが、受験しても全員が入れるわけではないのでこれらのプリスクールに入れるための教室も存在し、生後6ヵ月頃から通える教室もあるようです。

ハワイの早慶「プナホウスクール」「イオラニスクール」

イオラ二スクール全景/123RF

ハワイの早慶と称される2大難関校ですが、義務教育期間中の13年間のみで大学はどちらも併設していません。卒業生の多くはアイビーリーグや本土・海外の有名大学に進学します。コネや財力も公然とした合格基準の一つなので、特にSSAT(多くの私立の学校が編入の際に提出を求めている言語・読解・数的理解・記述式問題からなるテスト)がなく、3年生までの受験には本人の資質はもちろんですが、

・親がその学校の卒業生か
・きょうだいが通っているか
・紹介者がいるか
・寄付金の額

などが合否に大きく関係してくると言われています。どちらの学校も2018年度の学費は年間約25,000ドルです。

義務教育期間中でも落第も飛び級もあり

日本では落第も飛び級もあまり身近ではありませんが、義務教育中の学習内容はしっかり身に着けるべきという考えなので、学校からの進言だけでなく親や生徒自身の希望でもう一度同じ学年をやり直したり、日本人を含め移民の子など英語力がまだ身についていないため授業についていけないと思うときは、始めから学年を落とすこともよくあります。反対に能力や標準テストの点数が高いと認められると、飛び級やギフテッドプログラムのテストを受けることを勧められます。SATやACTなど日本のセンター試験のような大学入学のためのテストを受け、プログラムの入会基準の点数をクリアすると会員になれます。ギフテッドプログラムのなかでも医学や国際関係分野で評価の高いジョンズ・ホプキンス大学が主催するCTYのサマープログラムは有名で、全米から集まった優秀な小学生が3週間大学の寮に住んで、プログラミングや医学など各自興味ある分野を集中して学ぶことができます。

ハワイの就職事情

ハワイでは大学の卒業時期もセミスター制だけで5月、8月、12月とまちまちですし、日本のように就職協定があるわけではなく、一斉に新卒が入社するということもありません。新入社員を1から教育し育てていくという発想はないため、即戦力を持つ人が好まれます。そのため在学中に自分の行きたい会社でインターン募集があればまずその会社で、インターン募集のない会社であれば希望する職種でインターンとして働き始めることが大切になります。そのまま雇いたいと思ってもらえれば、卒業後正式雇用されます。

面接では面接官からの質問禁止項目がいっぱい

日本では履歴書に普通に記入したり、面接中になにげなく質問していることでも、ハワイでは法律で禁止されていることがあります。人種、民族、出身地、性別、年齢、宗教、婚歴や既婚か未婚か、家族構成、身体障害の有無、性的指向など全て禁止項目です。履歴書には写真も貼りません。これだけ禁止項目が多いと面接官の方が気を付けなければと緊張してしまいそうです。また2019年1月1日からハワイ州では「給与は責務や仕事量、努力や達成度などをもとに決定されるべき」との理由から前職の給与歴を聞くことも禁止となりました。

注目の講師

ウチコミ!