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~住環境のアレルゲン・化学物質低減で、より一層の健康を目指しませんか?~

環境アレルギー対策で、さらに健康増進! 第2回「シックハウス症候群」

2020/03/19 加藤美奈子

文/加藤美奈子(春日井環境アレルギー対策センター 代表) 監修/一般社団法人日本環境保健機構

シックハウス症候群って何?

シックハウス症候群とは何かご存知ですか?

シックハウス症候群、この名称は医学的用語ではなく、日本人が考えた造語です。もともとは、1980年代のアメリカでシックビル症候群(SBS)が取り上げられたのが始まりです。

これは室内で起こる身体の不快な症状で、内装材などから揮発される化学物質及び室内の換気不足が原因となります。揮発された化学物質が呼吸で体内に入ったり、皮膚への接触で起こることもあります。これら化学物質を短期間で大量に摂取したり、長期間にわたり低濃度に浴びた場合、症状が出ることがあります。

症状としては鼻水や頭痛、咳、湿疹、動悸、めまい、下痢、嘔吐、眠気など人それぞれ違うのが特徴です。

2003年に改正建築基準法が施行され、シックハウス対策としてクロルピリホスの使用禁止、ホルムアルデヒドを含んだ内装材の使用制限、換気設備の義務付けが行われました。

それ以後、内装材にF☆☆☆☆(フォースター)と呼ばれる建材が使われるようになり建築業界も住む側も、この問題が一見解決したかのように思われるようになりました。

しかし、今なおシックハウス問題は続いていますので解説します。ポイントは、住む人の理解不足と体質や日用品・建材の変化です。

内装材などから揮発される化学物質が原因で起こるシックハウス症候群

住む人の理解不足

24時間換気を稼働させているでしょうか?

建築基準法で機械換気の設置が義務付けられましたが、その意味合いが分からないまま稼働させていないケースもあります。また建築基準法以前の建物には自主的に換気を行わなければ空気の入れ替わりはありません。今後は換気がいかに大切かということを改めて知る必要があります。

体質の変化

アレルギー罹患者は2人に1人いて、増加傾向です。シックハウス症候群になりやすい人は約8割アレルギー疾患もちと言われています。※1

また化学物質過敏症では、室内の揮発する化学物質の微量のガスで気分不快や、倒れるほど症状が強い人もおり、おおよそ日本人の7.5%いるのではといわれています。※2

ただしこの7.5%とは、1つの要因でなくさまざまな状態を合わせた数値です。

日用品の変化

独立行政法人国民生活センターでは、家庭で使用する洗剤などの香の相談件数が年間65程(2013年)あります。※3

家庭用防虫剤や芳香剤、化粧品、カーテン、ストーブ、タバコ、おもちゃ、文具、防しわ剤、防縮剤などにも揮発する化学物質が含まれ、最近は持続性の香料がある商品が出回っています。

建材の変化

建材は、ホルムアルデヒドの制限が法律で決められましたが、その代替物質が問題となっています。対策は、家を購入する時は、それらを理解している建築家に出会うことと、住む人の理解です。

アレルギーや化学物質を理解している建築業とは

1)揮発する化学物質について学ぶ姿勢がある
2)適切な換気設備の設置を考えている
3)結露を起こしにくい構造にする
4)住む人の体質について聞き取りをしてくれる
5)清掃しやすい住宅設計にする
6)ダニやカビなど生物的要因にも対応してくれる

などが挙げられますが、細かいことを言えばまだまだあります。

空気環境を理解する住まい手側とは

1)化学物質や環境などついて正しく情報収集する
2)換気を大切に考える
3)家づくりを建築会社に任せっきりにしない

などが挙げられますがこれもほんの一握りになります。

次回は、生活用品から揮発する化学物質です。お楽しみにしてください。


参考資料
※1 環境アレルギーアドバイザー試験公式テキストによる(著者:一般社団法人日本環境保健機構)
※2 平成27年度環境省請負業務 平成27年度環境中の微量な化学物質による健康影響に関する調査研究業務報告書 学校法人東海大学 坂部貢
※3 独立行政法人国民生活センター柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供

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