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部屋のイメージカラーとインテリアの合わせ方

部屋のイメージカラーとインテリアの合わせ方 シミュレーションの方法と「色の面積効果」(1/2ページ)

MieMie

2020/02/15

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カラーは2D、インテリアは3D

今回もインテリアについてのお話です。

インテリアカラーや空間色彩計画についての基本的な考え方の1つですが、カラー(色彩)は2D(2次元=面)であるのに対しインテリア(物体)は3D(3次元=立体)であるために、インテリアは空間に対して、大きな重量感、存在感を与えます。インテリアの色選びや空間色彩計画の必要性は、その存在感を軽く見せたいか、あるいは、より誇張して見せたいかによってもインテリアの色選びは非常に大切ですし、慎重さも求められます。

ここでも重要なことは、ブレてはいけない「コンセプト」であったり「イメージ」です。

例えば、ご自身が求める「居心地の良い空間」のコンセプトやイメージが柔らかな優しい空間であるのに対して、インテリアが重厚な色や素材であったり奇抜なデザインではミスマッチとなります。

その対策は、仮に重厚なインテリアがソファであれば、ソファ全体を淡いカラーのソファカバーで覆ってしまえば重々しい重厚感はなくなり、コンセプトやイメージに響かずに済みます。

このようにカラー(色彩)は2D(2次元=面) ですからアイディア次第で室内のイメージチェンジが可能になります。しかし、インテリアは3D(3次元=立体)ですから、アイディアで色を変えられたとしても、「幅」、「奥行き」、「高さ」自体は伸縮機能付きインテリアではない限り、そう簡単に大きさを変えられることはできません。

特に置型のクローゼットなどの大きなインテリアは移動も大変です。その回避策としては、インテリアの配置を試すシミュレーションをして空間の感覚を掴むとよいでしょう。

シミュレーションには、いくつかの方法があります。

例えば新聞紙などでインテリアの縦、横、奥行の面積を作って床や壁に配置してみたり、平面図(部屋の間取りの図面)にインテリアの大きさを書き込んでみたり、あるいは最近ではスマートフォンでこうしたシミュレーションができるアプリもあります、こうしたことから体感したり、空間全体を広い視点からも見直してみましょう。

シミュレーションをすることで、それまで気付けていなかった新しい発見があるはずです。

実際にドアを開けた際に、ドア近くのインテリアへ接触してしまう可能性や、インテリア自体の扉を開けた際に動線と重なってしまうような配置になってしまっていないか、ペンダント型照明を天井から吊るす際に照明の真下にテーブルが配置されているのか、インテリアの配置場所によっては、電気のコンセント位置などが損なわれることはないかなどを再確認できると思います。

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この記事を書いた人

MIE色彩研究社代表

自由が丘産能短期大学能率課インテリアコーディネーター課程卒業。産業能率大学情報マネジメント学部卒業。東京商工会議所カラーコーディネーター検定試験認定講師。電子機器製造メーカー、産業機械商社に勤めながら、社会人学生として産業心理学を学び、色彩と人間の意識との深い結びつきに共感。さまざまな社会経験を通して、色彩と人の意識に関わる数多くの実証の基、色彩スペシャリストとして事業を展開。東京都中央区銀座のオフィスではこれまでに培ったパーソナルカラー、空間色彩、商品色彩、カラースクール、色彩セミナーなどを個人、法人を問わず全国で行っている。趣味は街散策。

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