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「引受基準緩和型保険」の特徴と注意点

加入後1年は保障が半額、保険料は高めだけれど……

2020/03/05 住まいの大学

文/住まいの大学編集部

簡単な告知事項にクリアすれば加入が可能

画像/123RF

年齢を重ねるごとに、健康診断の結果に気になる値が増え、体調も崩しやすくなったと感じる人は多いことでしょう。

そういった人が満足のいく医療保険や生命保険に加入していない場合、「早めになにかの保険に入っておきたい。でも、いまさら入れる保険があるだろうか……」と不安に感じるかもしれません。

そんな人の救世主ともいえるのが、「持病があっても入れる」といったキャッチコピーで知られる「緩和型保険」です。正しくは「引受基準緩和型保険」といいます。

通常、医療保険や生命保険は、数年以内に入院や手術をしていたり、持病があったり、健康診断結果が著しく基準値から外れていたりすると加入が難しくなります。

加入ができない最も分かりやすい例として、BMIが挙げられます。
BMIは肥満の判定に用いられる指数で、体重(kg)÷[身長(m)×身長(m)]で割り出されます。日本肥満学会では、BMIが25以上で「肥満」に分類しています。

通常の保険の場合は、このBMIが35、あるいは40を超えていると加入できない商品が多くなります。

そういった場合でも、加入条件が緩い緩和型保険なら加入できる可能性が高くなるのです。

たとえば、メットライフ生命と朝日生命の緩和型保険を参考にすると、以下のように3つ程度の告知項目をクリアできれば加入できるようになっています。

■メットライフ生命『フレキシィ ゴールド エス』

<告知項目>
□最近3カ月以内に受けた医師による検査、検診または診察により、以下の①または②をすすめられたことはありますか。
①入院または手術
②ガン(悪性新生物または上皮内新生物)も疑いでの再検査・精密検査
□過去1年以内に、病気やケガで入院や手術を受けたことがありますか。
□過去5年以内に、以下①~③の病気と新たに診断されたこと(再発や転移を含みます)、あるいは以下①~③の病気により入院や手術を受けたことがありますか。
①ガン(悪性新生物または上皮内新生物)
②肝硬変
③統合失調症、アルコール依存症、認知症

<入院日額1万円コース 主な保障内容>
・疾病入院給付金 1日につき1万円
・災害入院給付金 1日につき1万円
・入院中の手術給付金 1回につき10万円
・外来手術給付金 1回につき2万5,000円
・放射線治療給付金 1回につき10万円
・骨髄ドナー手術給付金 5万円
・先進医療給付金 先進医療にかかる技術料と同額
・先進医療一時金 5万円

■朝日生命『スマイルメディカル スーパーワイド』

<告知項目>
□最近3カ月以内に、医師・歯科医師から入院、手術、放射線治療(電磁波温熱療法を含みます)をすすめられたことがありますか。
または、最近3カ月以内に医師・歯科医師から、入院、手術、放射線治療(電磁波温熱療法を含みます)の説明をうけたことがありますか。
□過去1年以内に、入院をしたこと、または、手術、放射線治療(電磁波温熱療法を含みます)をうけたことがありますか。
※2つ目の告知事項が「はい」の場合でも、さらに同社が定める傷病や手術がなければ、加入が可能になる。

<日額1万円プラン 主な保障内容>
・入院給付金 1日につき1万円
・入院一時金 入院給付金日額×0~30倍
・手術・放射線治療給付金 入院給付金日額×0~10倍
・通院一時金 1万~5万円
・先進医療給付金 通算2,000万円
・先進医療見舞金 通算200万円


上記の告知内容を見ると、「自分はどの保険にも入れない……」と思っていた人でも加入できる可能性が広がることが分かります。

保険料の高さがデメリット。まずは、通常の保険加入にチャレンジする

ただし、保障内容や保険料まで通常の保険と同じとは限りません。

保障内容に関しては、「支払削減期間」が設けられているケースがあります。たとえば、入院給付金が日額1万円の保障の場合なら、加入から1年以内は日額5,000円の保障になるといったものです。
最近は、各社商品改訂により「支払削減期間」をなくす傾向にありますが、特約部分に設けている場合もあります。

また、保険料も通常の保険と比較すると高くなります
オリックス生命の医療保険『新キュア』と緩和型医療保険『キュア・サポート・プラス』で比べてみると、下記の通り、倍ほどの違いがあります。

●入院給付金日額1万円/三大疾病無制限プラン/特定疾病保険料払込免除特則あり/60日型/終身払い/男性45歳

医療保険『新キュア』……5,627円
緩和型医療保険『キュア・サポート・プラス』……1万1,372円

やはり、入院や手術などの発生リスクを考えると、保険料が高くなることは仕方ないといえるでしょう。

しかし、持病があっても、健康診断結果が悪くても、実は最初から緩和型保険だけを加入のターゲットにする必要もありません。
なぜなら、状況によっては、通常の医療保険に加入できるケースもあるからです。

まずは、通常の医療保険に加入できるかチャンレジしてみる、それがダメだったときに緩和型保険への加入を検討すると良いでしょう。

また、保険会社によってさまざまな商品があります。ひとつの医療保険に加入できなかったとしても、別の商品なら加入できるケースもあるかもしれません。

そのため、ひとつの保険会社や商品だけで判断するのではなく、いくつかの保険会社の商品を比較することが大切です。

現在は、がんで入院や治療をしても、年数が経過すれば加入できる保険も登場しています。
持病があっても、病気を経験していても、やはり万が一のときに備えておきたい気持ちは誰しも同じです。

自分に最適な保険に加入できるよう、複数の保険会社の商品を扱っている保険代理店を訪ねて、情報収集や相談から始めてみてはいかがでしょうか。


■取材協力:保険クリニック
1999年に日本で初めて*オープンした保険ショップ。
日本の約90%の世帯が加入している生命保険を、視覚的に分かりやすくご説明するために、保険分析・検索システム『保険IQ システム』を独自に開発している。
保険商品の検索や比較の機能を追加し、保険の現状把握からお客さまに合わせたプランのご提案まで、全国の『保険クリニック』でお客様にとって適切な保険選びをサポートしている。
*「日本初の来店型乗合保険ショップチェーン※」※店舗数11店舗以上または年商10億円以上をチェーン店と定義 東京商工リサーチ調べ(2018年6月)

『保険クリニック』へのご相談はこちら↓
https://www.hoken-clinic.com/

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