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中古住宅の売買契約時の注意点(4)

「不動産登記簿(登記事項証明書)」はここをチェック

2016/01/06 佐藤ゆみ

不動産登記簿には、これまでの物件の履歴や土地・建物の所在地・広さ、所有者、権利関係の情報が記されています。ここでは、不動産登記簿は、どんな構成で何が書かれているのかを解説します。

不動産登記簿で権利関係を確認しよう

 不動産登記簿には、これまでの物件の履歴や土地・建物の所在地・広さ、所有者、権利関係の情報が記されています。

 一戸建ての登記簿は、全体が大きく「土地登記簿」と「建物登記簿」の2つに分かれ、それぞれが「表題部」「甲区」「乙区」の3つで構成されています。

 一方、マンションの登記簿では、登記簿を土地と建物で分けずに、「表題部」のみ「敷地権(マンション全体の敷地の利用権)」と「専有部分」の2つに分かれ、ほか「甲区」「乙区」の3つで構成されています。

 重要事項説明の際にも、登記簿の写しが渡されますが、膨大な情報量なので、その場ですべてを確認するのは困難です。事前にコピーをもらうか、できれば自ら管轄の法務局に出向いて確認するのが一番です。

不動産登記簿はどうやって見るの?

(1)表題部
 土地や建物を特定する情報が記載されています。

●一戸建て(土地登記簿)の記載内容
☆所在
 いわゆる住所。その土地がどこに存在するかを表す。
☆地番
 土地の一筆(土地登記簿上の土地を数える単位)ごとにつけられた番号のこと。住所表示とは異なる。
☆地目
「田」「畑」「宅地」「山林」など、その土地が何のために使われているかを表す。
☆地積
 土地の面積。

●一戸建て(建物登記簿)の記載内容
☆家屋番号
 建物を特定するための番号。同じ土地にいくつもの建物が建っている場合には、「○○番の1」「○○番の2」などと表記。
☆種類
 「居宅」「共同住宅」「事務所」「工場」「倉庫」「店舗」など、建物が何のために使われているかを表す。
☆構造
 「木造」「鉄筋コンクリート造」など建物の構造材料と屋根の種類、階数。
☆床面積
 各階ごとの面積。
☆付属建物
 「車庫」「倉庫」など主となる建物に付属する建物がある場合に表記。

●マンション(敷地権)の記載内容
☆専有部分の家屋番号
 各部屋につけられた家屋番号。
☆所在
 いわゆる住所。その土地がどこに存在するかを表す。
☆構造
 「「鉄筋コンクリート造」など建物の構造材料や階数。
☆床面積
 マンション全体の床面積。
☆敷地権の目的
 マンションが建っている敷地の所在や地番、地積など。
〔マンション(専有部分)の記載内容〕
☆家屋番号
 マンションの専有部分を特定するための番号。「○○○番の5」など表示。
☆種類
 「居宅」「共同住宅」「事務所」「工場」「倉庫」「店舗」など、建物が何のために使われているかを表す。
☆構造
 「鉄筋コンクリート造」など建物の構造材料。
☆床面積
 専有部分の床面積。
☆敷地権の表示
 「土地の符号」「敷地権の種類」「敷地権の割合」など、各自が持っているマンションの土地部分についての権利内容。
が記載してあります。

●表題部のチェックポイント
 重要事項説明書の記載内容などに違いがないかをチェックしましょう。

「甲区」には所有者が記載されている

(2)甲区
 土地や建物の所有者は誰か。また、いつ、どんな理由で(売買、相続、差し押さえなど)所有権を所得したのかなど、所有権に関する情報が記載されています。

●記載内容
☆順位番号
 登記された順番。この順位番号によって、権利の優劣が決まってくる。
☆登記の目的
 「所有権保存」(新築の場合)や「所有権移転」(売買契約や相続など)など、どんな目的で所有権が登記されたかを表す。
☆受付年月日・受付番号
 受付年月日は登記を受け付けた日。 受付番号は、受け付けた登記について付けられる番号。これらの日付によっても、権利の優劣が決まってくる。
☆原因
 「売買」「相続」「贈与」など、その所有権を得た原因を表す。
☆権利者その他の事項
 所有者の氏名と住所。 共有の場合は、それぞれの持分なども記載。

●甲区のチェックポイント
 売り主と登記簿上の所有者は同一かをチェックしましょう。売り主と所有者が違う場合、詐欺の可能性もあります。

「乙区」には抵当権などの情報が記載されている

(3)乙区
 抵当権など、所有権以外の権利に関する情報が記載されています。

●記載内容
☆順位番号
 登記された順番。この順位によって、抵当権など、誰がその不動産に優先的な権利を持っているかが決まる。
☆登記の目的
 抵当権など、所有権以外の権利についてどんな目的で登記されたかを表す。
☆受付年月日・受付番号
 受付年月日は登記を受け付けた日。 受付番号は、受け付けた登記についてつけられる番号。これらの日付によっても、権利の優劣が決まってくる。
☆原因
 その権利を得た原因を表す。たとえば、抵当権の場合、お金の借入が原因となるため、「平成○年○月○日金銭消費貸借平成○年○月○日設定」などと記載。
☆権利者その他の事項
 抵当権なら、「債権額」「利息」「損害金」「債務者」「抵当権者」など、権利の詳細について記載。

●チェックポイント
 抵当権が設定されていないかをチェックしましょう。抵当権が設定されていると、その債務を負わされる可能性があります。もし設定されている場合には、購入前に必ず抹消してもらいましょう。

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