住まいのノウハウ講義 / ライフスタイル / シェアハウス

シェアハウス生活で注意すべきこと(1)

ここは肝心! シェアライフ前の心構え

2016/03/17 内野匡裕

気に入った物件が見つかり、いよいよ契約・入居となればひとり暮らしとちょっと違った心構えが必要です。入居後に「こんなはずでは…」とならないために、注意、確認しておくべきポイントについてご説明します。

シェアライフは異文化体験

 実際にシェアライフを始めてみると、予想していなかったことに遭遇することもしばしばあります。同じ日本人同士でも、お互いの「家のなかの生活」は知らないことが多いものです。家ごとに料理の味つけが違うように、家での過ごし方の常識は違います。むしろ「そのギャップを楽しむ!」というぐらいの気持ちでいたほうが、シェア生活はうまくいくといえます。

 特に意識の差が現れやすいのが「きれい好き」「片づけ」の意識です。毎日、テーブルの上をきれいにしないと嫌な人もいれば、よく使うものはすぐそばに置いておくほうが便利だからと出しっぱなしにする人もいます。

 シェアメイト同士で「私は率先して掃除機をかけるから、今度のゴミ出しお願い」などうまく役割分担ができればいいのですが、ひとりだけが「なんで共有スペースなのに私ばかり掃除しているの?」とストレスを感じてしまうのはよくありません。ひとりで溜め込むのはやめて、お互いの価値観を尊重できるルールを設けるなど共同生活における工夫が必要です。

 シェアライフで大切なのは、自分の基準をスタンダードと思わず「いろんな暮らし方があるんだな」と受け止めることです。

 ただし、「迷惑だな」と思ったら率直に伝えるようにしましょう。伝えるときも「こうしてくれると嬉しい」など、角の立たない伝え方をすることがポイントです。お隣さんと一緒のスペースを共有するわけですから、仲良くするにこしたことはありません。

 お互いの生活文化を受け止め、尊重することが身についたら、シェア生活はもっと楽しくなります。なかには「後の結婚生活でも役立った」という意見もあるそうです。

契約書はしっかり読む

 テレビ番組の影響などで認知度が高まり、部屋選びの選択肢として一般化してきたシェアハウスですが、運営会社によって契約やルールも多少ばらつきがあります。ですから、しっかりした賃貸契約書を結んでくれる会社を選ばなければなりません。そうした会社であれば、入居者もしっかりした人が集まっているはずです。

 シェアハウスならではの契約条件として、「共用スペースの使い方」や「友人の訪問や宿泊」についての事項があります。ルール違反と判断されたり、ほかの居住者からクレームがあったりした場合は注意勧告を受けたり、やむを得ず退去することになったり…ということにもなりかねません。

 どの程度細かくルールが決められているかは運営会社や物件によって異なるので、契約書は事前によく読んでおきましょう。

定期借家契約に注意

 また、シェアハウスの賃貸契約は、期間が定められた「定期借家契約」の形態をとる場合が多くなっています。この定期借家契約の場合は、契約期間が満了したら契約は終了し、再契約がされない限り、部屋を明け渡さなければなりません。

 たとえば、ほかの住人とトラブルを起こしてしまったり、家賃を滞納してしまったりといった問題がなければ、再契約して住み続けることはできますが、「オーナーが一時的に海外に行っているためシェアハウスにしている」など、理由があってその家賃や条件になっている場合も考えられます。

 長く住みたいと考えている場合、再契約は可能かどうかあらかじめ聞いておくといいでしょう。

 ひとことに「シェアハウス」といっても、運営会社によって契約書はさまざまです。「更新時に家賃が上がった」「ウェブの広告に書いてあった設備を用意してくれない」など、消費生活センターにトラブル相談が寄せられることも少なくないそうなので、契約書を交わす段階でしっかりした会社かどうか見きわめておくことが大事です。

入居時の状態をチェック(デポジット問題)

 シェアハウスを退去するときにまれに起こるのが「入居時に支払ったデポジット(保証金)が返ってこない」「クリーニング代や修繕費を追加で請求された」というものです。

 一般の賃貸物件では入居時に敷金を預け、特に補修費などを支払う必要がなければ退去時に預けた敷金は返還されます。多くのシェアハウスでは入居時にデポジットとして数千円〜数万円を預け、敷金と同じような仕組みを取っています。

 賃貸住宅では「経年変化や通常の使用による傷や汚れなどの原状回復費はオーナー(大家さん)の負担となる」というガイドラインがあります。ただし、入居者に過失があって備品を壊してしまったり、メンテナンスを行なわなかったりして不具合が生じた場合は「入居者負担」での修理、修繕が必要となります。

 ですから、入居するときには部屋の状態をチェックし、前の入居者がつけた傷や汚れがそのまま残っていないか確認しておきましょう。

 具体的には、

・壁に汚れやクロスの剥がれはないか
・床に目立つ傷や汚れはないか
・スイッチ、コンセント、照明は使える状態か
・網戸やふすまにやぶれ、穴はないか
・ドアや備えつけの家具の扉は無理なく動くか

 といったことがあげられます。

 気持ちよく新生活のスタートを切るためにも、入居時には特に自分が過ごす部屋についてすみずみまでチェックしておきましょう。住んでから不具合に気づいた場合は早めに運営会社に相談し、新しいものに取り替えてもらう、傷などは写真に撮って確認してもらうなど対処しておけば安心です。

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