住まいのノウハウ講義 / 売る / 不動産売却の基本

旧耐震基準の建物は売却を考えよう

こんな一戸建てはいますぐ売りなさい

2016/01/04 高橋正典

中古マンションだけではなく、中古の一戸建てにもすぐに手放すべき要素があります。マンションと同じものもありますし、一戸建てならではの要素もありますので、一戸建ての売却を考えている人は知っておきましょう。全部で4つの要素があります。

旧耐震基準の一戸建て

 これはマンションも同様ですが、1981年(昭和56年)6月1日を境に、この日以降に建築確認を受けた建物は新耐震基準、この日以前に建築確認を受けた建物は旧耐震基準により建てられています。つまり、旧耐震基準で建てられた一戸建ても市場価値が低いと判断されてしまいます。

 耐震補強工事を行なうには1000万円以上の費用がかかるため、実施する人は少ないでしょう。また、旧耐震基準の一戸建ても住宅ローンを受けにくくなる可能性が高いことから、早めに売却したほうがいいでしょう。

意外に多い違反建築の一戸建て

 違反建築とは、建築基準法や都市計画法などの法令・条例に違反している建物のことで、実は意外に多く存在しています。

 家を建てる時には必ず建築確認を受け、完成した後には完了検査をして「建築確認の通りに建てた」ことを証明する検査済証を取得することになります。この検査済証がないと新築住宅は住宅ローンを受けられないことが多いことから、9割近い新築物件が検査済証を受けています。

 しかしながら、以前はこの検査済証がなくても住宅ローンを組めたので、1998年(平成10年)では4割程度の取得率でした。さらに前の時代には、建築確認を受けた後基準を超えた大きな建物をつくることなどが当たり前にように行なわれてきたことから、違反建築が増えてしまったのです。

 建物を建てる時の基準として、建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)と容積率(敷地面積に対する延床面積(すべての階の面積を足したもの)の割合)があり、これらは都市計画法で地域ごとに決められています。

 この基準をオーバーしている違法建築は多数存在し、現在そのような物件に対する住宅ローンの審査はどんどん厳しくなっています。このようなことから、違法建築の一戸建てを持っている場合は速やかに売却を検討したほうがいいといえます。また、検査済証の再発行ができないことから、基準を満たしていても検査済証がない場合も同様に売却を検討したほうがいいかもしれません。

都市部で駅から徒歩15分超の一戸建て

 マンションほどは重視されませんが、もちろん立地・交通利便性を優先する買い主はいます。

 完全な車社会の地方をのぞき、都市部であれば駅から徒歩15分を超える物件は取引例が極端に少なくなっています。

 高齢化が進むことで、駅近の価値は上がり、駅から遠い不便な物件は市場価値が落ちていきやすくなっていますので、この要素に当てはまる一戸建ても早急な売却を検討したほうがよさそうです。

災害リスクがある一戸建て

 最近の「住宅の買い方」といった書籍には、必ず災害リスクに関して書かれています。自分が購入予定の一戸建てがある自治体のホームページで、「地震の揺れやすさマップ」や「災害ハザードマップ」などで確認、リスクが高い場所にある場合は購入を控えようというものです。

 2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災以降、災害リスクに対する意識は高まり、買い主の多くが災害リスクを確認するようになってきました。災害に遭う確率が低いとしても、「災害ハザードマップ」の「リスクのある地域」に含まれているだけで売りづらい物件になってしまう可能性もあります。

 また、昨今増えてきているゲリラ豪雨のような水害リスクにも注意が必要です。こちらも各自治体がホームページで「水害(洪水)ハザードマップ」を公開していますので確認しておきましょう。

 このように、今後さらに災害リスクが一戸建ての売りやすさに関して重要になっていくと考えられます。災害リスクをチェックし、高い地域に一戸建てを持っているのであれば早めの売却を検討しましょう。

<< 前の記事 次の記事 >>

講師に感想や読みたい記事のリクエストを伝えよう

注目の講師

住まいの大学 書籍のご案内
HOME4U