住まいのノウハウ講義 / 不動産投資 / 不動産投資の基礎知識

いまさら聞けない不動産投資の基本(12/18)

なぜ不動産投資をすると節税ができるのか?

2016/02/27 浅井佐知子

不動産投資には節税効果があるといわれますが、どのような仕組みで節税ができるのでしょうか。ここでは不動産投資の節税効果と、その肝になる減価償却費について説明します。またインフレと不動産投資の関係についてもふれておきます。

不動産投資は節税につながるというのは本当か?

 よくいわれるのが、「不動産投資には節税効果がある」ということ。これはある意味事実ですが、注意すべきこともあります。

 不動産投資をすると、収入としては家賃収入があり、支出としては管理費・修繕積立金・固定資産税・都市計画税・PMフィー(管理手数料)・火災保険・減価償却費・ローンの金利などの経費が発生します。

 収入から支出を差し引いた額がマイナス、つまり赤字になった場合には、給与所得から差し引くことができるので、給与所得をもとに計算された源泉税を還付されます。これが、副業としての不動産投資の節税効果です。

減価償却費が節税の要になる

 不動産投資の支出のなかに、減価償却費があります。実はこの減価償却費が、節税効果の要になる存在なのです。

 減価償却費は、不動産を購入したときに一気に費用とするのではなく、毎年少しずつ経費として計上する仕組みで、建物だけがその対象となっています。購入した後に計上される経費のため、実際にお金が出ていかないのですが経費として計上できるので、現実には発生しないこの経費が大きい場合、お金が減っていないのに収支が赤字になる場合があります。これが大きな節税効果を生むのです。

 ここで注意しなければいけないのが、減価償却費の建物の構造により償却期間が定められていることです。鉄筋コンクリート造りのマンションの法定耐用年数は47年、重量鉄骨は34年、木造アパートでは22年となっています。この償却期間の詳細は、国税庁のサイト内にある「耐用年数表」を参照してください。

 この減価償却費、基本的には建物のみが対象になっているので土地は対象にはなりません。しかし、土地と建物の比率は法律などで定められているわけではありません。建物の比率が高ければ高いほど減価償却費も高くなるので、節税効果があるというわけです。そこで、不動産購入時に土地と建物の配分を売り主に相談し、売買契約書上建物の割合を増やす(上限あり)ことで節税効果を生むことができます。

 とはいえ、赤字運転は非常に危険です。節税のために税法が認めた範囲で経費を計上するのはまったく問題ないどころか、おおいにやるべきことですが、税金の還付を目的に赤字を出し続けるのは間違った考え方です。そのことを認識しておいてください。

不動産投資はインフレに強いのか?

 不動産投資は節税対策になるだけでなく、インフレにも強いといわれていますが本当でしょうか?

 インフレとは物価上昇のことですので、インフレが起こると不動産の価格も上がります。中古の車などと違い、不動産の価値は場所などの条件も加味されることからインフレ時でも高額の取引事例が多数あります。これが、不動産投資がインフレに強いといわれている所以です。

 しかしながら、これからの高齢化社会ではインフレに強い物件は、都市部などに限定されてくるといわれています。賃貸が成立する地域は、限定されてくるでしょう。

ローンの組み方

 最後に、不動産投資におけるローンの組み方について紹介しましょう。ローンには変動金利と固定金利がありますが、どちらが投資物件に向いているのでしょうか?

 不動産投資物件の場合、通常の住宅ローンより高い金利設定がされますが、固定金利のほうが変動金利より高いのは同じです。しかし、変動金利はいつまでその低金利が続くのかわからないという不確実性があります。インフレが起こり、突然金利が上昇するというリスクもはらんでいます。

 このように、固定金利のほうが若干高いですが、毎月の支出の変動もなくキャッシュフローも安定しますし、リスクマネジメント的にも優れています。何よりも、企業経営では、できるだけ低い固定金利で、できるだけ長い期間で借り入れするというのが融資戦略の基本になっています。不動産投資も事業ですから考え方はまったく同じです。安定した不動産投資を目指す人には、固定金利をおすすめします。

編集部よりお知らせ

この記事の監修者、浅井佐知子さんの著書が好評発売中!

まずは300万円台からの不動産投資をしてみませんか?
確実に稼げる体質にするのがこの本です。
www.amazon.co.jp/dp/4800720311/

<< 前の記事 次の記事 >>

講師に感想や読みたい記事のリクエストを伝えよう

注目の講師

住まいの大学 書籍のご案内