住まいのノウハウ講義 / 住宅ローン / 住宅ローンの基礎知識

低金利時代におすすめの住宅ローン

フラット35はどのような住宅ローンなのか

2016/01/04 小島淳一

フラット35は、返済期間が35年以内の全期間固定金利型の住宅ローンです。低金利時代のいま、こうした全期間固定金利型のローンを借りておけば、将来、金利が上がってもずっと低金利の恩恵を受けられます。

返済期間が35年以内の全期間固定金利型ローン

 フラット35は長期固定金利型住宅ローンです。フラット35には買取型と保証型があって、民間の金融機関から提供されてはいますが、住宅金融支援機構(旧・住宅金融公庫が独立行政法人化されたもの)が債権を買い取ったり、保証したりすることによって、各金融機関をバックアップしています。

 返済期間が「35」年以内の「全期間固定金利型(=返済額の変動が無く、グラフにすると平らである=フラットである)」住宅ローンなので、フラット35という名前で呼ばれています。

 ここしばらく続いている低金利時代において、このような長期の固定金利型は人気が高まっています。仮に金利が大幅に上がってしまったとしても、最初の借入時に全期間固定金利を選んでおけば、利用者の返済額には変化がないからです。

保証料、繰り上げ返済手数料が無料

 住宅金融支援機構の前身である旧・住宅金融公庫はもともと、国民がマイホームを購入するのを支援する、公的な金融機関でした。それを引き継いでいるフラット35は、勤続年数や年収、自己資金の割合などの条件が民間の住宅ローンに比べて緩和されているのです。さらに保証料が無料、繰り上げ返済手数料が無料、といったメリットもあります。

 そのかわりに、銀行の住宅ローンでは保険料が銀行負担になる団体信用生命保険が、フラット35の場合は任意での加入となり、もし加入するとしたら利用者が自己負担で別途特約料を支払うことになります。

 最近では、団体信用生命保険に替わって、民間生命保険会社の収入保障保険に加入するケースが増えてきています。年齢にもよりますが喫煙しない人や健康優良体の場合は同じ保障内容でも保険料が半額になるケースもありますので、ファイナンシャルプランナーに相談して複数の保険会社の見積もりをしてもらうのが賢い方法です。

 フラット35を利用するための条件や融資額の上限は、買取型ならどこの民間金融機関を通していても同じです。そのため、「ある銀行では融資を断られたけれど、ほかの銀行では審査を通った」というようなことは、基本的には起こりません。しかし、金利や事務手数料はどこの金融機関を窓口にするかによって変わってくるので、複数の金融機関をよく比較検討しましょう。

フラット35の仕組みは?

 保証型のフラット35の場合は、融資条件も金融機関ごとに異なってきますが、保証型を扱っている機関は現在ごくわずかしかありません。ですので、ここでは買取型のフラット35について紹介していきます。

 買取型の場合は、銀行などの各金融機関が貸し出したフラット35の住宅ローン債権を住宅金融支援機構が買い取り、それを担保とした債券を発行して証券化をすることにより資金調達を行なっています。その資金で長期固定金利の住宅ローンを提供しているのです。

 債権を買い取るので、民間の金融機関はリスクを負わなくてよいことになり、住宅金融支援機構がリスクを負うということになります。だから、フラット35の審査基準を決めているのも住宅金融支援機構なのです。

フラット35(買取型)の融資条件やポイント

 フラット35(買取型)の主な融資条件やポイントは次の通りです。

・借りる人の年齢が、申込時で70歳未満であること、80歳時に完済すること
・総返済負担額が年収400万円未満の人なら、年収の30%以下であること
年収400万円以上の人なら、年収の35%以下であること
・勤続年数問わず
・住宅金融支援機構の基準に当てはまる住宅であること。検査機関による物件の検査が必要
・床面積や建築基準の要件を満たしていること(戸建てなら70㎡以上、マンションなら30㎡以上、など)
・住宅と共に購入した土地も対象となる
・融資額は100万円以上8000万円以内
・建設費または物件価格(最大100%)が上限
・返済期間は15年以上35年以内。満60歳以上の場合は10年
・完済時80歳まで。長期優良住宅の場合はフラット50もある
・全期間固定金利型(11年目から金利が上昇する段階金利もある)
・返済方法は、元利均等返済と元金均等返済からどちらかを選択する
・ボーナス併用払いも可能
・保証料不要、保証人不要(事務手数料は必要)
・団体信用生命保険の加入任意(民間の生命保険のほうがお得なケースが多い)
・火災保険への加入が必要
・返済窓口は申し込みをした金融機関

<< 前の記事 次の記事 >>

講師に感想や読みたい記事のリクエストを伝えよう

注目の講師

住まいの大学 書籍のご案内