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それぞれのメリット・デメリットは?

マンションの売却方法、仲介と買取はどちらがおすすめ?【5つのチェックポイントつき】

2017/08/23 斎藤 岳志

マンションを売却する方法には、仲介と買取のふたつがあります。それぞれ、どのような方法で、売却までの流れはどうなっているのでしょうか。また、それぞれのメリット・デメリットにはどんなものがあるのでしょうか。仲介と買取のどちらがおすすめかを判断するための5つのチェックポイントも掲載しています。

マンションの売却方法は「仲介」と「買取」がある

© naka – Fotolia
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マンションを売りたいと思ったら、まずは皆さんどうしようと考えますか? おそらく、ほぼ全員の人が「不動産会社に相談する」と答えると思います。

物が物だけに、自分たちで買い手を見つけてきて売ってしまおうと考える人はほとんどいないのではないでしょうか。

 

不動産会社へ相談に行くと、「いくらで売りたいのか」「いつまでに売りたいのか」といった売却希望価格や売却時期について聞かれますが、それと同時に、「どのように売却するか」という売却の方法も大切なポイントになります。

 

マンションを売却する方法には、「仲介」と「買取」のふたつがあります。それぞれ、どんな方法なのかを簡単に説明すると、

 

仲介=不動産会社に、購入希望者探しをお願いする

買取=不動産会社に、マンションを買ってもらう

 

ということになります。

 

それぞれの方法について、もう少し詳しく見ていきましょう。まず始めに、仲介と買取のそれぞれについて、マンション売却までの流れをご説明します。

 

仲介で売却する場合の流れは?

仲介で売却する場合、まず、不動産会社にマンションの売却価格を査定してもらいます。周辺相場や築年数、間取りなどを見て、「これくらいで売れるだろう」という査定価格を出してもらうのです。

 

この査定価格に納得できたら、不動産会社との間で「媒介契約」を交わします。これは、不動産会社にマンションの購入希望者探しを依頼するための契約で、詳しくは後述しますが、大きく「専任媒介」と「一般媒介」の2パターンがあります(専任媒介契約は、「専任媒介」と「専属選任媒介」の2種類がありますが、ここではふれません)。

 

媒介契約を結ぶと、不動産会社はマンションの物件情報を不動産会社間のネットワーク(「レインズ」といいます)に登録したり、ポータルサイトへ広告を出したり、チラシをまいたりといった販売活動を始めます。

 

広告を見た購入希望者が現われて商談がまとまれば、売買契約を結び、売買代金の決済物件の引き渡しを行なって手続きは終了です。

ちなみに、購入希望者が現れるまでは、ひたすら待つしかありません。購入希望者が現れてからも、手続きなどを考えると、売却が完了するまでに早くても2~3週間はかかると思ってください。

 

専任媒介と一般媒介の違いは?

ここで、専任媒介一般媒介の違いについてふれておきましょう。

専任媒介は、1社だけに仲介を依頼する契約で、一般媒介は複数の会社に仲介を依頼する契約です。詳細については省きますが、営業担当者の力の入れ方が強くなりやすく、定期的な報告も義務づけられているのが専任媒介で、広い範囲に宣伝はできるけれど、営業担当者が専任媒介ほど力を注がない可能性があるのが一般媒介だとイメージしていただければいいかと思います。

 

ですが、専任媒介と一般媒介では、営業担当者の力の入れ方が変わってくるのはなぜなのでしょうか? その理由は、仲介手数料にあります。

不動産会社の営業マンのほとんどは、歩合給で働いています。そのため、「いくら仲介手数料を稼げたか」が自分の収入に影響してきます。

 

専任媒介契約であれば、そのマンションの広告を出したり、ほかの不動産会社からの問い合わせを受けたりといった販売活動ができるのは自分だけですから、他社に取引を取られてしまって仲介手数料が入ってこないということはありません。しかも、自分が抱えているお客さんのなかに、そのマンションを買いたいという人がいれば、売り主と買い主の両方から仲介手数料を受け取ることもできるのです。

 

一方、一般媒介の場合は、販売活動をするのは自分だけではありません。複数の会社が販売活動を行なうため、自分より先にほかの不動産会社の営業マンが売買取引をまとめてしまう可能性があるのです。

そうなれば、どれだけ必死に販売活動をしていたとしても、入ってくるお金はゼロです。専任媒介の場合と比べれば、力が入らないのは当然といえば当然のことでしょう。

 

不動産会社に買取してもらう場合の流れは?

買取の場合は、仲介と違って購入希望者を探す必要がありません。そのため不動産会社が提示する「買取価格」に納得できれば、不動産会社と売買契約を結ぶことになります。

不動産会社とのスケジュール調整さえできれば、早くて1~2週間ほどで売却まで完了します。遅くても1カ月以内には手続きが終わると考えていただいて大丈夫です。

 

なお、仲介であっても買取であっても、住宅ローンが残っている場合には、売却代金などで住宅ローンを完済しなければなりません。そのため、売却することを事前に金融機関に伝えて了承を得ておく必要があります。

 

仲介のメリットとデメリットは?

© polkadot – Fotolia
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では次に、仲介と買取それぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。

 

 

●仲介のメリット

仲介のメリットとしては、まず、自分で売却の希望価格を決められるということがあげられるでしょう。たとえば、3000万円で広告に出したマンションを2600万円なら買いたいという人が現れても、「その価格では売りたくない」ということであれば断ることができる決定権があるのです。

また購入希望者が複数いる場合には、誰に売るかを選ぶこともできます。

 

 

●仲介のデメリット

デメリットとしては、売却できるまでの時間が長くかかる場合があることがあげられます。たとえば、人気のないエリアのマンションだったり、相場よりも高い価格で売りに出してしまったりといった場合には、購入希望者がなかなか現れないことも考えられます。

また、囲い込みといって、不動産会社が自社で買い主を見つけるために、ほかの不動産会社からの問い合わせを断ってしまうケースもあります。これは業界としても対策が必要と動いてはおりますが、なかなか実態の正確な把握にまで到達できていないのが現状です。

 

買取のメリットとデメリットは?

●買取のメリット

次に買取のメリットですが、これはなんと言っても、売却までの時間が短いことでしょう。不動産会社が買い主になるので、購入希望者を探す必要がないからです。すぐにでも現金が必要な事情などがある人にとっては、これは大きなメリットになります。

 

 

●買取のデメリット

一方、デメリットですが、一般的に買取の価格は相場よりも低くなるということがあげられます。買取価格は、相場のだいたい7~8割程度になるとことがほとんどです。

不動産会社は、買い取ったマンションに住むわけではなく、修繕やリフォームを施した後に転売して利益を得ます。そのため、相場の7~8割程度で買い取らないと利益を上げることができないのです。

 

仲介と買取、どちらがおすすめ? 5つのチェックポイント

ここまで、仲介と買取それぞれの流れや、メリット・デメリットについて見てきましたが、どちらを選ぶのがよいかは、売却時の事情や状況によって違ってきます。

そこで、仲介と買取のどちらがおすすめかを判断する5つのチェックポイントをお伝えしておきましょう。

 


(1)売却するまでに時間的なゆとりがある。売却することを急いでいない

(2)売却価格は、自分で決めたい。また、希望価格に近い値段で、少しでも高く売りたい

(3)購入希望者が多いと見込まれる人気エリアのマンションである

(4)部屋は綺麗に使用しており、設備に不具合等は起きていない

(5)ポータルサイトに掲載する、チラシなどの広告を出すなどして、マンションを売りに出していることを知られても問題ない


 

上記の(1)~(5)で、YESが多ければ仲介NOが多ければ買取がおすすめと言えるでしょう。ただし、これはあくまでも目安ですので、仲介か買取にするかは慎重に検討してください。

個人的には、短期間で売却しなければならない理由がない限りは、仲介をおすすめしますが、まずは、不動産会社で「仲介の場合」と「買取の場合」、それぞれのケースの価格の査定をしてもらい、それを踏まえて検討してみてはいかがでしょうか。

 

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