住まいのノウハウ講義 / 不動産投資 / 空室対策のやり方

入居希望者への訴求効果を高める方法

リフォームした物件の「ウリ」は3点までに絞る

2016/01/04 尾嶋健信

設備の新設やリフォームで注意したいのは、「ウリ」を3点までに絞ること。それ以上にしてしまうと、入居希望者への訴求効果が薄くなってしまいます。何が一番の「ウリ」になるのか検討し、その「ウリ」を第一にアピールしましょう。

エリア内のライバル物件を研究する

 リフォームの種類と目的については、前回ご説明しました。そこで、今回は、どのようにリフォームを行なえばいいのか、その考え方について考えてみましょう。

 あなたの持っている賃貸物件をどのようにリフォームするかを検討する時には、エリア内のライバル物件を研究しておく必要があります。

 まず、いまの賃貸マーケットでは、どのような部屋・設備が人気なのかを把握することが大切です。それを理解することで、どのようなリフォームをすれば空室対策として適しているのかがわかってきます。

 同時に、近隣のライバル物件との差別化も図らなければなりません。そのためには、インターネットや不動産会社の店頭に掲示されている広告などをチェックしたり、仲介会社の営業マンから成約事例を教えてもらったりするなどして、エリアの状況を知ることです。その上で、エリア内のライバル物件に対して、競争力のある物件にしあげるには、どのようなリフォームを行なえばいいのかを検討しましょう。

新しい設備を設置する時の注意

 設備の新設やリフォームで注意したいのは、「ウリ」を3点までに絞ることです。複数の設備を新設し、あらゆるものに「NEW」マークがついている広告もありますが、これでは何が「ウリ」なのかわかりません。せっかく新しい設備を導入しても、入居希望者への訴求効果が薄くなる可能性が高まってしまうので、何が一番の「ウリ」になるのかをしっかり検討し、その「ウリ」を第一にアピールすることが重要になります。

 設備の新設には2通りの考え方があります。まずは、とにかく設置してしまうこと。もうひとつは、成約条件、つまり入居を決めてくれたら設備を新設しますと約束するやり方、いわば入居者への成約プレゼントです。

 最初から設置してしまう場合は。内見の時点で入居希望者にインパクトを与えることができます。一方、成約条件にした場合には、どの物件にしようか悩んでいる入居希望者の背中を押す要素としては効果的です。しかも契約後の投資になりますので、大家さんの懐具合にも優しい方法ですし、募集時に成約プレゼントを打ち出すことはライバルとの差別化にもなります。

もともとあるものを生かす方法も考える

 リフォームを行なう時に、新設するのではなく、必要最小限のコストで修繕を行うという方法もあります。クロスの貼り替えや設備の交換ではなく、クリーニングだけでリフォーム並みの違いを出すということです。

 この時のポイントは、前の入居者の生活感をまったく出さないくらい徹底的なルームクリーニングを行なわなければなりません。中途半端なクリーニングですと、「リフォーム」という打ち出しが逆効果になることもあるので、注意が必要です。

女性目線を意識する

 賃貸物件の商品力を上げるためには、カラーコーディネートも有効な戦略です。カラーコーディネートというとセンスが必要だと思われがちですが、ある程度はテクニックでカバーできるものです。一般財団法人日本不動産コミュニティー提供の『賃貸経営実務検定』(通称・大家検定)のテキストに詳しく解説されているので、興味のある大家さんは参考にしてみてください。

 そしてリフォームが完成した時には、家族でも大家さん仲間でもいいので、必ず異性にチェックをしてもらいましょう。できればリフォーム前から相談に乗ってもらうと、管理会社や仲介会社以外の第三者の目でそのリフォームが効果的か意見を聞けるのでとても参考になります。

 特に大家さんが男性の場合は、女性の目線でのチェックを受けるのはよいことです。というのも、女性目線で受けのいい部屋というのは、男性目線でも魅力的に映っている場合が多いからです。女性目線で好感度の高いリフォームを行うことで、繊細な仕上がりにもなりますし、人気が高まり空室対策にもなります。

 ひとり暮らしの男子学生の部屋探しは、母親が部屋をチェックする場合がほとんどです。また家族やカップルの場合は、女性が部屋選びの決定権を握っていることも多いので、女性目線を重視することで成約率アップを目指せます。

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