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失敗しないリフォームの基礎知識(4/5)

リフォームには建物構造や法律によって制限がある

2016/01/04 森田祥範

リフォームとは、いまの住まいを増築・改築・改装・メンテナンスすること全般をいいます。その内容は多岐にわたりますが、しかし、どんなことでもできるわけではありません。構造的に、あるいは法律的に、できないこともあります。そこで本項では、リフォームでできること、できないことを一戸建てとマンション別にまとめてみました。

リフォームしにくい一戸建てとは

 一戸建て木造住宅の場合、その家がどんな工法で建てられたかによって、構造的にできることが違ってきます。

 リフォームの自由度がもっとも高いのは、在来工法と呼ばれる木造軸組工法で建てられた家。基本的に柱と梁という「線」で建物全体を支えているので、柱と梁の強度さえ確保できれば、たいていのリフォームは可能になります。たとえば、間仕切りの壁を取り除いたり、窓や扉などの開口部を壁に設けることも比較的容易です。

 これに対して、リフォームしにくいのが木造2×4(ツーバイフォー)工法で建てられた家です。2×4工法は枠組壁工法とも呼ばれ、壁で建物を支える構造になっているため、耐震性は在来工法より優れているものの、後から加工しにくいのが難点。壁を取り除いたり、壁に大きな開口部を設けることは、建物全体の強度に影響するため不可能です。

 この2×4工法をさらに進化させた木質パネル工法でも、事情は同じです。短い工期で完成度の高い家が建てられる木質パネル工法ですが、2×4工法と同じく建物を“線”ではなく“面”で支えているので、面(壁)に勝手に手を加えることは安全上問題があるのです。工法についてわからない場合は、専門家に問い合わせてみてください。

一戸建てリフォームは法律の規制をチェック

 一戸建てをリフォームする場合、気をつけなければならないのは法律上の制約です。特に増改築する際には、用途地域によって建ぺい率と容積率の上限が法律で定められており、その上限を超えた増改築は建築基準法違反に問われます。

 逆のパターンもあります。その家を建築後に建ぺい率や容積率が緩和されているケースもあり、その場合は、以前ならできなかった増改築が新たにできることになります。

 また、その地域が防火地域や準防火地域に指定されている場合は、使用する建築資材に制限を受けます。たとえば、1階の開口部が隣地境界線から3メートル以内(2階の場合は5メートル以内)にある場合は、ドアや窓枠に燃えない材料を使うことや、サッシの場合は網入りガラスを使うことが義務づけられています。木製ドアや透明ガラスは基本的に使えません。

 その他、セットバックや斜線制限など、一戸建て住宅に適用される法的規制はいくつかあります。それらについては工務店やリフォーム業者が熟知しているはずですので、気になる点は何でも質問してみましょう。

マンションのリフォームは専有部分のみ

 マンションのリフォームでは、建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)の規制を受けます。この法律によれば、マンションの建物は共用部分と専有部分に分かれていて、住人が区分所有権を持つのは専有部分のみ。つまり、住人がリフォームを行う場合も、手を加えていいのは専有部分のみに限られます。

 では、マンションにおける専有部分とは、具体的にどの部分を指すのでしょうか。

 マンションのエントランス、エレベーター、廊下、屋上が共用部分であることは、誰にでもすぐにわかりますね。しかし、共用部分の範囲は意外に広く、実はベランダ、バルコニー、窓やサッシ、玄関ドアも共用部分に含まれます。共用部分である以上、これらを住人が改変することはできません。つまり、手を加えていいのは、玄関ドアと窓やサッシに囲まれた居住空間のみ、なのです。

 以下、マンションのリフォームでできることは次のとおりです。

・強度を保つのに必要な構造壁(コンクリート製の壁)以外の間仕切り壁は、取り外すことができます
・玄関ドアの室内側を塗装するのもOK
・サッシは取り替えられませんが、その内側に窓をつけて二重サッシにすることは可能
・床をフローリングに張り替えることも基本的には可能ですが、そのマンションの管理規約に規定がある場合もあるので、このあたりはケース・バイ・ケースになりそうです。

 なお、床をフローリング化する際には、防音仕様が求められる場合がほとんどで防音等級の指定が決められています。現状床材がカーペットや塩ビタイル、クッションフロアー、畳の場合は特に注意が必要です。施工業者に管理組合と話をしてもらいましょう。

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