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プロが教える賢い見積もりの取り方(2)

リフォームの相見積もりはどうやって取ればいいのか?

2016/02/25 森田祥範

どのリフォーム業者に工事をお願いするかは、複数の業者から相見積もりを取って決めることになります。それぞれの業者と個別に会って打ち合わせを行い、どのようなリフォームにしたいのかを詳しく伝え、希望するリフォームに工事費がいくらかかるのかを見積もってもらうわけです。その際の注意点をまとめてみました。

相見積もりは3社から取る

リフォーム業者とリフォーム工事契約を結ぶ前に必要な手順が、工事金額の見積もりを出してもらうこと。どんなに小さな工事、たとえ1万円未満の工事であっても、契約を検討する時点で、必ず見積もりを出してもらいましょう。

 誠実で良心的な業者であれば、たとえ総額5000円の工事でも、喜んで見積もり金額を提示するはず。逆に、見積もりの提出を渋ったり嫌がったりする業者であれば、実際の作業も不誠実に行なわれるおそれが高いため、その時点で交渉は打ち切りましょう。どこか別の業者に当たるべきです。

 リフォーム業者から見積もりを取る場合は、1社だけに声をかけるのではなく、複数の業者に工事内容を伝え、それぞれ見積もりを出してもらいましょう。このように、複数の業者から見積もりを取って比較検討することを「相見積もり」といいます。業者数が多すぎても検討作業が煩雑になるので、「これは」と思う業者を3社に絞り、3社からそれぞれ見積もりを取るようにします。

 相見積もりを取る目的の第一は、それぞれの業者の見積書を比較すること。ただし、単純に「金額のもっとも安い業者」に仕事を発注するためではありません。それぞれの業者がどんな材料を使い、どんな範囲でどのような工事を行なうのか、工事の具体的な中身を確認することが重要です。

見積書の書き方は業者によって違う

 相見積もりを取るとき、多くの人が戸惑ってしまうのが、業者によって見積書の書き方がまちまちであること。というのも、リフォーム工事の見積書の書式は、特に決まったものがないからです。


 そのため、同じクロス(壁紙)張り替えの内装工事でも、業者によっては、見積書の書き方が異なる場合もあります。その書き方は、おおよそ次の3つのパターンになります。

(1)単位面積当たりの工事単価で表記する場合

<名称>クロス張り替え工事(50㎡)
<単価>2,000
<数量>50㎡
<金額>100,000
<備考>材1,200/mを使用

(2)材料費と人件費を分けて表記する場合

<名称>クロス材料(30m) <名称>クロス張り替え工賃
<単価>1,200       <単価>64,000
<数量>30m        <数量>1
<金額>36,000      <金額>64,000
<備考>材1,200/mを使用

(3)部屋ごとの工事代金を表記する場合

<名称>主寝室クロス工事  <キッチンクロス工事>
<単価>60,000      <単価>40,000
<数量>1         <数量>1
<金額>60,000      <金額>40,000
<備考>材1,200/mを使用  <備考>材1,200/mを使用

相見積もりであることを告げ、書式を統一してもらう

上記のとおり、見積書の書き方は業者ごとに異なります。上記の例では、合計金額はどの業者も10万円ですが、書き方が異なると比較しにくいもの。

そこでおおすすめしたいのが、見積書の書き方をあなた(施主)の側から指示すること。上記の形式のうち、あなたがもっとも理解しやすい形式を選び、たとえば「材料費と人件費を分けて表記した見積書をください」とお願いしてみましょう。

 その際、相見積もりを取ることを隠す必要はありません。リフォーム工事をお願いするとき、施主側が相見積もりを取ることは、もはや常識。業者側も当然、相見積もりが取られることを承知しているので、「相見積もりで比較しやすいように、表記を統一したいのです」と言ってかまいません。良心的な業者なら、施主側の要望にできる限り沿おうとしてくれるはずです。

 また、材料名(商品名)と施工範囲(面積)をできるだけ具体的に、細かい数字まで出してくれるよう、お願いすること。先ほども説明したとおり、相見積もりを取る理由は、業者に安さ競争をさせることではありません。どの業者がどんな材料をどのくらい使うつもりなのか、工事の具体的な内容を知ることが重要。そのため、上記の例にあるような「材1,200」といった書き方でなく、「材:A社製XX-2671,200」のように、具体名(型番名)で書いてもらうようにしましょう。

 わかりにくい場合は第3者の立場で相談できる専門家に聞いてみましょう。

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