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工事の進め方と注意点(3)

リフォーム工事で手抜きが行なわれることを防ぐには?

2016/03/21 森田祥範

リフォームに限らず、専門業者に工事を依頼するとき、消費者側につねにつきまとう不安が、「手抜き工事をされたらどうしよう…」というもの。本項では、できる限り手抜き工事を防ぐための方法を考えます。

見積書にある材料と使用数量を説明してもらう

 リフォーム業者の手抜き工事を防ぐために、工事発注者(施主)自身がやるべきことは、実は見積もりの時点から始まっています。

 それは、工事に必要な材料の種類と使用数量を、銘柄や型番まで細かくチェックすること。もし、業者の出してきた見積書にそれらの細かな記載がなかった場合は、その見積書は受け取らず、できるだけ細かく記載して再提出してもらいましょう。

 原材料や使用数量の詳細な記載を拒む業者であれば、それらを水増しして請求する悪徳業者のおそれもあるため、契約は見送ったほうが無難です。

 原材料や使用数量が細かく書かれた見積書を受け取ったら、なぜその原材料でなければいけないのか、また、使用数量をそれだけ見積もった根拠を聞いてみましょう。

 たとえば外壁塗装の場合、少なくとも以下のような説明が必要になるでしょう。

「お宅の築年数が25年と古いため、モルタル壁も老朽化しているので、下地材(シーラー)には、●社製・強浸透性水性シーラーを使用します。壁に強力に浸透し、壁自体を補強してくれるからです。また、お宅の外壁面積は全体で140平方メートルだから、●社製・強浸透性水性シーラーが14リットル缶で1.5缶必要になります」

 ちなみに、一般的な建坪100平方メートルの木造2階建て住宅の場合、外壁の面積はおよそ140〜150平方メートルで、下地材は約1.5缶、仕上げの弾性塗料は約6缶必要。壁が古くて塗料の吸い込みが激しい場合は二度塗りが必要で、その場合、塗料の使用数量は2倍になりますが、費用は20パーセント増し程度になります。

材料と使用数量の現物をチェックする

 このように、工事発注者(施主)が見積書を細かくチェックすれば、リフォーム業者側も工事発注者に一目置くようになり、手抜き工事や料金の水増しは心理的にしにくくなります。

 そして、実際にリフォーム工事が始まったら、運び込まれている材料と使用数量が見積書と合っているかどうか、目で見て確認します。見積書を持ってきて、直接比較するのもいいでしょう。

 現場の作業員や職人さんからすれば、なんだかプレッシャーをかけられているようで、嫌な顔をするかもしれません。が、たとえ職人さんが気分を害したとしても、それで工事に手抜きすることはありませんから、安心してください。むしろ緊張感をもって、作業にあたってくれるはずです。

 また、手抜きを防ぐ究極の施工方法があります。

 それは、中塗りと仕上げ塗の色を変えてもらうことです。こうすれば手抜きをすれば色むらが出るので素人でもすぐに見分けがつきます。

 もちろん契約前に「このようにしたい」とお話ししておくことが必要です。嫌がる業者さんとはご縁がなかったとあきらめましょう。

職人さんへのお茶出しをどうするか

 現場の職人さんや作業員の人たちには、気持ちよく仕事してもらいたいもの。

 工事発注者やその家族が在宅のまま工事しているのであれば、職人さんたちはすぐ近くで作業しているわけですから、午後3時ごろ、あるいは午前10時と午後3時ごろ、「職人さんたちにお茶出ししなけと…」と、思うかもしれません。

 しかし、毎日決まった時間に「お茶出し」するのは、過去の話。現代の職人さんは自分のペースで仕事をしたがりますし、休憩も自分のペースで取りたいもの。

 そこで、職人さんたちにお茶出しする場合は、いつでも好きなときに飲めるよう、作業の邪魔にならないところに飲み物を置いておけばいいでしょう。冬ならポットと茶葉入り急須と人数分の湯飲みを、夏なら麦茶と氷入り水筒と人数分の湯飲みがあればOKです。

 あるいは、市販のお茶を購入してもらうというやり方もあります。その場合は、作業員1人あたり200〜300円を、その日の責任者にまとめて渡すといいでしょう。

 職人さんや作業員さんには、作業に手抜きをすることなく、気持ちよく働いてもらいたいものです。

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