住まいのノウハウ講義 / 売る / 不動産会社の選び方

3つの契約のメリット・デメリット

不動産会社とは専任媒介契約を結ぶのがおすすめ

2016/01/04 高橋正典

不動産仲介会社に売却を依頼する場合、契約の種類には3つあります。それぞれの契約のメリット・デメリットを理解しておくと、どのような契約が一番いいのかがわかってきます。

広告宣伝費がかけられない一般媒介契約

 売却を依頼する際に結ぶ契約を「媒介契約」と呼ぶのですが、3つの契約形態があり、そのひとつに一般媒介契約というものがあります。

 この契約方法は、同時に複数の不動産仲介会社へ売却の依頼ができる契約で、ほかに依頼した会社を明かすか明かさないかはケースバイケースです。複数の会社と契約するので買い主の間口は広がりますし、同時に自分で購入者を探す自己発見取引も行なえます。

 この自己発見取引は友人や親族など周囲の人と直接契約するので、不動産仲介会社に依頼したときのように仲介手数料がかからないというメリットがあります。

 しかし、この一般媒介契約は、実は不動産仲介会社側からするとメリットの少ない契約形態です。というのも、自分たちが頑張って販売活動をしたとしても、他社が先に契約を結ぶと収入がゼロになってしまうため、広告宣伝費がかけられないのです。

1社に任せる専任媒介契約・専属専任媒介契約

 一方、1社に任せる契約形態がふたつあります。

 まず専任媒介契約ですが、1社の不動産仲介会社に売却を依頼、会社は売り主に活動内容を2週間に1回報告することを義務づけられています。この契約でも、自分で見つけた買い主と契約することができます。

 もうひとつの形態、専属専任媒介契約は、専任媒介契約と同じで1社にしか依頼しない契約ですが、会社は売り主に1週間に1回報告する義務があり、売り主は自己発見取引ができません。

 ちなみにこれらの契約の有効期間は3カ月ですので、3カ月経っても売却できていない場合は契約を更新するかどうか判断することが必要となります。

結論…信頼できる会社と専任媒介契約を

 このような契約形態からどの方法がベストなのか…それは、この会社に任せたい! と思う会社との専任媒介契約です。

 この方法ですと、不動産仲介会社は手数料収入が見込めることから広告宣伝費をかけてくれますし、もし自分で買い主を見つけたときは自己発見取引もできます。これが専属専任媒介契約だと、直接売り主に連絡してきた人がいたとしても不動産仲介会社を通す必要があり、自己発見取引では払う必要のない仲介手数料を払うことになってしまいます。ですので、専任媒介契約がおすすめの契約形態となります。

 しかしながら、一度専任媒介契約を結んだ不動産仲介会社への不満・不信感といった問い合わせが多いのは事実です。信頼できる不動産仲介会社・営業担当者が見つかったとしても、その後の販売活動が適切に行なわれるかどうかはわかりません。

 そこで、売り主が正しい販売活動が行われているかをチェックする必要があります。以下の10項目のうち、5~6個該当した場合は契約解除の検討を、7個以上該当した場合は今すぐ契約を解除しほかの不動産仲介会社を探しましょう。

① インスペクションなど高く売るための付加価値提案をされていない
② ほかの不動産会社のホームページに掲載されていない
③ 大手不動産ポータルサイト(「スーモ」「ホームズ」「アットホーム」「オウチーノ」など)に最低2つ以上掲載されていない
④ 担当者から物件のデメリットを説明されていない
⑤ ひとりの担当者が同時に5件以上の売却依頼を受けている
⑥ 住宅ローンや税金についての説明を受けていない
⑦ 納得のいく販売図面(チラシ)が作成されていない
⑧ 1カ月で2組以上の内覧希望者の案内がない
⑨ 2週間に1度以上、わかりやすい売却活動の報告がない
⑩ 内覧が行なわれた後に、その結果についてきちんと報告を受けているか

 これらの項目を定期的にチェックすることで、正しい販売活動が行われているかがわかります。正しい販売活動が行なわれなければ売り主の希望する売却は難しいので、売り主側でも不動産仲介会社の活動をしっかり監視しましょう。

<< 前の記事 次の記事 >>

講師に感想や読みたい記事のリクエストを伝えよう

注目の講師

住まいの大学 書籍のご案内
HOME4U