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いまさら聞けない融資と資金の基本(9/11)

不動産投資をするなら自己資金はどれくらい必要か

2016/02/24 赤石崇士

融資を利用して不動産投資をする際、「いかに融資を引き出すか」が最重要ポイントになります。融資を引き出すためのポイントとして、「事業計画・収支計画」そして「金融機関とのパイプ」を紹介してきましたが、最後に自己資金のお話をしたいと思います。

自己資金はあったほうがいい

 これまでに、(成功するかしないかはともかく)自己資金がなくても不動産投資はスタートできるという話をしてきました。とはいえ、実際のところは契約時の手付金の支払いもあるため、100万円でもいいので、自己資金があったほうがいいことは間違いありません。

 物件を購入するにあたり諸経費もかかるので、最初の段階である程度まとまったお金がないと、すぐに資金繰りが苦しくなる可能性もあります。理想としては200万円ほどの貯蓄があるのが目安といわれていますが、これくらいの額を貯めることができないのでは、不動産投資がうまくいく確率は低くなってしまいます。

 給与収入の余剰分をすぐに使ってしまうような人では、せっかく不動産投資で利益をあげたとしても同じようにすぐ使ってしまい、いざ家賃収入が入ってこなくなったときに困る…、こんなパターンになってしまいます。

 200万円を貯金するまでには多少時間がかかってしまうかもしれませんが、金融機関から不動産購入資金の全額を融資してもらうよりも容易ですし、何より貯蓄があると不動産投資に余裕が生まれるので、スタートも切りやすいのです。

 思い切って投資物件を現金で買えるところまで貯金をしてスタートしてもいいですし、自己資金にプラスして融資を受けるというのもいいでしょう。いずれにしても、金融機関はまとまった自己資金があれば、一時的に賃料収入が途切れたとしても返済が滞らないと判断するので、融資審査のプラス材料となります。一例としては、自己資金が50パーセント、借り入れが50パーセントで投資を始めるのであれば、融資はだいぶ有利になるのは事実といえるでしょう。

 そして投資を始めてからも貯金をし、2件目・3件目の不動産投資につなげていけると金融機関との信頼関係もでき、かなりの金額の融資も受けられるようになるはずです。

自己資金と不動産投資の関係性

 このように、自己資金が200万円ほどあるとかなり有利に立てるわけですが、もっと余裕がある場合はどうなるのでしょうか?

 一般的に600万円を目安として、この金額以上あれば不動産投資が成功する可能性は一気に高くなるといわれています。これくらいあれば、区分所有ではなく1棟物件にも挑戦できるので、いきなり不動産投資で大きな利益を上げられるというわけです。

 家賃収入が多いということは貯蓄に回せる金額も大きくなり、結果的に複数の不動産投資をしやすくなります。規模の大きくない2000万円程度の1棟案件は不動産投資の経営面においても学習しやすいサイズなので、万が一失敗したとしても次につなげられるだけの知識を得ることができます。

 今の日本は超低金利なので、600万円を銀行に預けていたとしてもわずかな金利しかつきません。その点、不動産投資であれば大きな利益をつくるチャンスがありますし、金融機関としても自己資金が豊富な投資家には積極的に融資してくれます。

 自己資金を貯めて、いい物件を見つけ、金融機関から有利な融資を引き出す。これらがうまくいけば、利益をどんどん生み出していくのが不動産投資です。不動産投資における自己資金とは、最初の一押しのようなものです。この一押しが大きいか小さいかで、将来的な利益が変わってくるのです。

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