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将来に渡るおおまかな収支を考える

住宅、教育、老後。将来を見越した資金計画を立てよう

2016/01/04 小島淳一

人生の三大資金は、「住宅」「教育」「老後」といわれています。住宅ローンのことだけ考えるのではなく、教育資金、老後資金も含めた長期に渡る資金計画をおおまかなものでいいので立てておきましょう

「住宅」「教育」「老後」は人生の三大資金

 住宅ローンの返済期間は、30年とか35年といった長期で組むのが一般的です。現在の家計を鑑みて、毎月の収支に十分余裕を持たせた返済計画を組んだとしても、10年後や20年後の生活がどうなっているかは誰にもわかりません。生活環境は日々変わっていくものです。

 しかし、ある程度は予想できる部分もあります。月々の家計を把握するための家計簿をつけるのも大切ですが、いまのうちから将来の出費も考えて未来の家計簿を想像してみましょう。

 人生の三大資金といえば、「住宅」「教育」「老後」といわれています。なかでも、出費の時期や金額が把握しやすいのが子どもの教育費でしょう。子どもを私立学校と国公立学校のどちらに進学させるか、理系文系どちらに進むか、などによって金額は変わってきますが、子どもの年齢から計算すれば教育費がかかる時期はわかります。

子どもの教育費はどれくらいかかるのか?

 ちなみに幼稚園から大学まで全て国公立だった場合の教育費は平均約1000万円です。幼稚園から大学まで全て私立だった場合の平均は約2600万円とされ、出費に大きな差が出てきます(文部科学省「平成24年度こどもの学習費調査」「平成26年度私立高等学校等の生徒等納付金平均額」)。

 また、子どもがふたり以上いて就学時期が重なるなら、教育費もそれだけ高額になるので注意が必要です。

 教育費を払い終えても、その後には老後資金の準備が待っています。50歳前後までに教育費の支払いを終えて、住宅ローンを返済、そこから定年までに老後資金を貯める、といった具合にうまくいけばいいですが、実際はそうはいきません。

 教育費と住宅ローンを同時に支払うのは普通にあることでしょうし、場合によっては定年までにローンの支払いが終わらず、老後資金の準備が思うようにできないケースもあるでしょう。

収入が減ってしまった場合は?

 また、出費だけでなく収入についても考えなくてはいけません。失業や病気で働けなくなってしまった、勤めていた会社が倒産してしまったなど、収入が減った場合は、借入先の金融機関に相談すれば、金融機関も協力してくれます。条件変更といって、たとえば、一時的に返済額を減らしたり、利子だけの返済にしたりといったことができます。

 すぐに金融機関に相談がしにくい場合は、「NPO住宅ローン悩み相談センターhttp://www.ninbaishien.jp/」などを活用してみてください。

 相談したからといって、ローンがなくなったり、減ったりするわけではありませんが、一時的にローンの返済を待ってもらえるだけでも、生活の立て直しが可能になります。将来の不安を持つのは誰しも同じですが、不安に思うだけでは何もできません。

将来に渡るおおまかな収支を考えておこう

 まずは、長いスパンでの収入の変化を想定してみましょう。たとえば、いまは共働きでもどちらかが仕事を辞める予定があれば、将来の収入は減る前提で考えなければなりません。逆に子どもに手がかかる間だけ休職する、ある程度大きくなってから仕事を始めると決めているなら、収入が増える予定があるといえます。そうした大まかな収入の変化を考えておくことが、資金計画の第一歩です。

 月々の家計簿や一年間の収支をまとめるだけでなく、将来の収入と支出を考えて書き出してみたり、時期や金額をグラフにしてみたりすると、より具体的に余裕がある時期、ない時期を把握できます。

 想定外の変化に今から備えておくことはむずかしいですが、たとえば子どもの入学金や自動車の購入など、想定ができているものになら、積み立て貯金など準備をしたり対応策を考えておいたりすることができます。

 想定外の出費に備え、家計に余裕を持たせるためにも、貯蓄は常日頃から続けていきましょう。

 人生は計画通りにはいきません。とはいえ、生活環境の変化がある度に、場当たり的に家計を見直すだけでは、将来に不安が残るだけです。自分の人生の出来事を予測して、そのときの家計がどうなるかを考えておくのは将来の不安を取り除く手助けになってくれるでしょう。

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