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高気密高断熱住宅、オール電化住宅はおすすめできる?

住宅を選ぶときに知っておきたい、「性能」と「工法」の基礎知識

2016/08/27 菅 正秀

一戸建てはさまざまな設備・工法を活用して建設されます。もちろん、建売住宅も同じで、最新の技術を使った設備や工法が使われているものがあります。そこでこの項目では、どのような設備・工法があるのかを見ていきます

温度調節がしやすい高気密高断熱住宅

 昔の一戸建ては隙間風がかなりありました。これは気密が悪いことが原因で、いろいろな場所の隙間から外気が入り内気が逃げていたためです。その結果として、暖まりにくく寒くなりやすい家になってしまいます。その機密を高めた家が、高気密高断熱住宅です。

 気密は「相当隙間面積(C値)」、断熱は「熱損失係数(Q値)」で表現します。どちらも数字が低ければ気密性・断熱性が高いのですが、どの数値から高気密高断熱と判断するかの目安はありません。

 このC値・Q値は、施工の善し悪しや窓の面積、排気量などの影響を受けます。数字はあくまでもひとつの目安であり、数値がよければいい家というわけではありませんが、何も数値が示されていない住宅よりは、しっかり示されている住宅のほうが信頼できることは確かです。

災害に強いといわれるオール電化

 最近は、ガス・灯油を使用せず、すべてのエネルギーを電気で賄う「オール電化」住宅が増えています。キッチンや風呂のボイラーはガス・灯油が主流でしたが、オール電化では、これらも電気で動かしています。

 オール電化にすると、電気代が安くなり環境にもいいといわれていますが、これは深夜電力をうまく活用しているからです。また、ガス・灯油と違い二次災害が起こりにくいことから災害時にも強いといわれています。

 また、ガスコンロよりもIHヒーターのほうが掃除もしやすく熱が冷めやすいという利点があります。現在のIHヒーターはガスコンロ並みの火力もあり、料理をする分にも問題はありません。

大きく分けて3つある工法

 建売住宅で採用される工法は、大きく分けて3つあります。

 まずは木造軸組工法。これは、日本古来の工法であることから「在来工法」とも呼ばれます。柱を立てその上に梁(はり)を乗せていく工法で、上からの重みに強いという特徴があります。また。0.5センチメートル刻みで柱・壁を移動できるので、細かい間取りの変更にも強い工法です。

 木造軸組工法は、木材を多く使うので火災に弱いといわれがちです。しかし、実際のところ木の燃える速度は1時間に3.6センチメートルほどですので、万が一火災が起こった場合にはすぐに崩れることはほとんどなく、一概に火災に弱いとはいえません。

 この工法の一番の弱点は地震で、筋交いを多く入れたり強い金物で補強したりして構造的に強化し耐震性を高めなければいけません。また、湿度が高い地域ではシロアリが発生する可能性があるので、床下の換気・乾燥はしっかりしましょう。

 次に2×4(ツーバーフォー)工法を紹介しましょう。この工法は19世紀にアメリカで開発され、2インチ(5.08センチメートル)×4インチ(10.16センチメートル)の枠組み木材を使用することからこの名前で呼ばれています。

 この工法の特徴は地震に強く、組み立てが簡単だということです。その分建築費が安く、北アメリカでは90パーセント近いシェアを獲得しています。しかし、日本においては木造軸組工法とさほど価格が変わらないこと、間取りの自由度が低いことがデメリットとなっています。

 最後に軽量鉄骨ですが、強度が高く地震に強いという利点があります。しかし、さび・火災に弱いという欠点があります。防錆塗装は必須ですし、1時間の火災で完全に変形してしまいます。

 ちなみに、都市型3階建の建売では、1階はRC造で2,3階が木造、たまに重量鉄骨造の物件もあります。

 それぞれの工法によって一長一短があるので、工法についても確認をして物件を選ぶうえでの検討材料のひとつにしてください。

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