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「借りられる額」と「返せる額」は違う

あなたの年収で、住宅ローンはいくらまで融資してもらえる? 返済負担率の適性な割合は?

2016/01/04 小島淳一

金融機関によって認められる返済負担率は異なります。ですが、「融資してもらえる金額」と「無理なく返済できる金額」は必ずしも一致しません。返済負担率は25パーセント以下に抑えるようにしましょう。

借り入れ可能な金額はどう決まるのか

住宅ローンを借りて家を買うことに決めたAさん。物件の下見にも出かけるようになり、将来の暮らしについてイメージが湧いてきました。ただ、気になるのはやっぱりお金のこと。これまで真面目に貯金はしてきたけれど、やはり住宅ローンは上手く利用したい。銀行で借りられる金額は、いくらぐらいなのでしょう?

ここでは、住宅ローンはいったいいくらまで借りられるのか、年収から見た借り入れが可能な金額についてお話しします。ローンの返済能力は人それぞれですから、人によってその金額は違います。借入可能額を知りたいときは、物件価格と返済負担率を考えれば、大体の目安を知ることができます。

まず、物件を購入するための費用よりも多く借りることは、基本的にはできません。ただし、建物だけでなく、土地まで一緒に購入する場合などは、土地と建物両方を取得するための費用を借りられることもよくあります。不動産会社に聞いてみましょう。

返済負担率とは、前の項目でも触れましたが、年収に占める返済額の割合(「年間のローン総返済額÷税込年収×100(%)」)をいいます。返済負担率を計算するときの年間返済額には、住宅ローン以外の借入金も含めて計算しましょう。

金融機関が認める返済負担率の上限は?

返済負担率の上限は、金融機関ごとに違いますが、【フラット35】なら年収400万円未満で30%、400万円以上で35%を上限としています。また民間の金融機関の場合なら、250万~400万円の場合で30%、400万円以上で最大35%などとなっています。

ただし、「融資してもらえる金額」と「無理なく返済できる金額」は必ずしも一致しません。

たとえば、【フラット35】の場合、年収400万円の人であれば、返済負担率35%まで融資を受けられることになりますが、実際にそれだけの借り入れをしてしまうと家計はかなり厳しい状態になります。

不動産会社でもローンのシミュレーションを組んでもらえますが、実際のところを知るためにも、一度、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してみることをおすすめします。

もう少し借入額を増やしたいというときは?

さて、借入可能額の目安を計算したAさんですが、ほしい物件には少し手が届きません。「もう少し借入額を増やせないかな」というときには、次のような方法があります。


(1)夫婦の収入を合算して借りる
夫婦それぞれの収入を合算した上で審査を申し込める場合もあります。この場合、どちらか一方が債務者、もう一方は連帯保証人ということになります。ただし、金融機関によっては、合算できる収入に制限が設けられていることもあるので(債務者の年収の半分まで、など)、事前に金融機関に相談してみてください。

収入を合算すると、借り入れできる金額を増やすことができますが、ローンの返済を終えるまで、夫婦どちらもずっと収入があるかどうかを考えておくことが重要です。

たとえば、どちらか一方が転職などで収入の少ない状態になったり、育児や突然の事故などで仕事を辞めなければならなくなったりすることもあり得ます。そうした場合も返済を続けられるか、注意して検討しましょう。


(2)夫婦が連名で借りる
借入先によっては、夫婦が連名で借り入れること(連帯債務での借入)が可能な場合もあります。この場合は、住宅ローン控除を夫婦それぞれが受けることができるというメリットがあります。借入時にかかる印紙税が2倍になるなどのデメリットもありますが、住宅ローン減税のメリットの方が大きいです。


(3)夫婦が別々にローンを組む
連帯債務に対応していない借入先の場合、夫婦がそれぞれ別々に借り入れを行ないます。この場合もちろん、どちらも住宅ローン控除を受けられることになります。


(4)連帯保証人を立てる
住宅ローン利用者による返済が滞ったときに、債務者と同じ責任を負うことになる連帯保証人がいれば、借入可能額の増額が認められることもあります。親子リレーローンなどはそれです。

返済負担率は25%以下に

繰り返しになりますが、「借り入れられる金額=無理なく返済できる金額」ではないということは、忘れないようにしてください。

借入可能額の上限ギリギリまで借りてしまった場合、返済が苦しくなってしまうこともあります。住宅ローンの返済以外に、何かの必要経費やトラブルによる思わぬ出費があった場合は、住宅ローンの返済に回すお金がなくなってしまうこともあり得ます。そうした事態も考慮して、余裕を持った計画を立てましょう。

目安としては、返済負担率を25%以下に抑えておけば、返済期間中も余裕が生まれます。

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