住まいのノウハウ講義 / 住宅ローン / 借り方、返し方

ケース別、住宅ローンの考え方(6)

住宅ローンを支払いながら教育資金を用意するには?

2016/02/26 小島淳一

基本は長期の固定金利型を借りて、教育資金を貯蓄するのがおすすめです。それでもなお、家計に余裕がある場合は、短期の変動金利型を組み合わせて住宅ローンを組むという方法もあります。

基本は長期の固定金利型がおすすめ

 毎月の返済額を少なくして家計を安定させるためには、低金利で長期固定金利型を選ぶのがベストです。返済スタート時から完済まで、金利上昇の心配をする必要がなく、返済額が一定になるという安心感もあります。

 しかしこのほかに、将来の収入ダウンなどのタイミングに合わせて、住宅費を抑える方法もあります。ここでは、金利タイプや返済期間の違うローンを複数組み合わせて借り入れるケースをご紹介します。

 29歳の会社員Dさんと専業主婦の奥さんは、現在、幼稚園児の子どもふたりを育てながら暮らしています。いまは家計に余裕がありますが、10年後はどうでしょうか? 年齢の近い子どもふたりが同じ時期に高校や大学へと進学することになった場合、家計は厳しくなることが予想されます。

 Dさんのような場合は、教育費の負担が重くなる時期があらかじめわかっています。基本的な考え方としては、できるだけ低金利で長期の固定金利型の住宅ローンを組んでおいて、教育費のかかる時期までに貯蓄と運用で資金を用意することです。

それでも家計に余裕があるときは…

 それでもなお、家計に余裕がある場合には、30〜35年で組む長期固定金利型の住宅ローンのほかに、変動金利型の住宅ローンの2本を組み合わせて借りる方法があります。そして、変動金利型については、教育費の負担が大きくなる前に返済してしまうのです。

 このようなローンの組み方をしておけば、子どもが進学する時期を迎える10年後までには、2本のローンのうち1本が完済し、残るは長期固定金利型の住宅ローンが1本だけになります。計算上では、確実に支出アップのタイミングまでに、月々の住宅費を少なくできるといえます。

 2本の住宅ローンを組み合わせて借りる場合、それぞれどのような割合にするかも大切です。おすすめは、金利上昇のリスクをさけるため、短期で返済する変動金利型の住宅ローンの割合をできるだけ小さくしておくことです

 この2本のローンの割合については、ファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家に相談することをおすすめします。

 先ほどのDさんは「30年返済の長期固定金利型の割合を大きく、10年返済の変動金利型の割合を小さく」して、2本の住宅ローンを組み合わせて借りることにしました。

繰り上げ返済はおすすめしないけれど…

 最後に、Dさんのように2本の住宅ローンを組んでいる人が繰り上げ返済をする場合の注意点についてお話しします。

 まず、大前提として、固定金利型のローンについては繰上げ返済はおすすめしません。現在のような低金利時代には繰上げ返済をするメリットがほとんどないどころか、マイナスに働くことさえあるからです。

 ただ、この場合は2本のローンのうち、1本が変動金利型なので、繰上げ返済するなら変動金利型のローンにしましょう。長期の固定金利型を繰り上げ返済するメリットはほとんどありません。

 変動金利型は金利上昇のリスクがあるため、早期に返せるように借り入れ金額などを調整することが大切です。

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