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知っておきたい不動産購入時の税金(4)

土地や建物を購入、建築するとかかる不動産取得税とは? なぜ納税通知が遅れてくるの?

2016/02/26 土屋裕昭

土地や建物を購入したり、建物を新築したりすると不動産取得税がかかります。一定の条件を満たせば、新築の場合は住宅であれば自宅であっても賃貸住宅であっても軽減措置がありますが、中古住宅の場合は自分で住む住宅だけが軽減措置の対象となります。

不動産取得税とは?

「不動産取得税」は土地や建物を購入したり、建物を建てたりしたときにかかる税金です。

不動産取得税を納めるのは、不動産の所有権を取得した人です。不動産取得税は、不動産を取得したときに一度だけ課税されるもので、不動産の価格(固定資産税評価額)に4%の税率をかけて計算しますが、現在は軽減措置が取られています。

不動産取得税の税額は次の式によって計算します。

 

不動産取得税の税額=固定資産税評価額×4%

 

なお、不動産取得税の税率は4%ですが、下記の期限までの取得については軽減措置が設けられています(図1)。

 

(図1)不動産取得税の軽減措置
(図1)不動産取得税の軽減措置

不動産を無償で取得した場合でも不動産取得税はかかる

不動産の取得とは、不動産の所有権を得ることをいい、有償であるか無償であるか、つまりお金を払って購入したかどうかは関係ありません。

 

また、家や土地の購入、建築だけでなく、増築、改築、贈与、交換といった場合も課税対象になります。

家の増築を行なった場合は、その増築部分が課税対象になります。また、改築を行なった場合は、その改築によって家屋の価値が増加したときに、その増加部分が課税対象となります。

 

ただし、相続による取得の場合は、不動産取得税はかかりません。

 

不動産を取得したときは、不動産の所在地の都道府県税事務所に通知することになっていることをご存知でしょうか。

 

実は、不動産を購入しても、実際に通知をする人はほとんどおらず、半年から1年半ほど後に、不動産取得税の税額が記載された納税通知書が送られてくることが多いようです。これは、通知しなければいけないことを知っている人自体がほとんどいないからです。

 

では、どうして納税通知書が送られてくるのでしょうか?

不動産を取得したり、建物と建てたりした場合は、登記が行なわれるので、これによって都道府県は誰がどのようにして不動産を取得したかを把握して、納税通知書を送っているのです。

 

新築住宅に対する不動産取得税の軽減措置

自宅であってもアパートなどの賃貸住宅であっても、住宅を新築した場合(新築の建売住宅を取得した場合も含みます)、一定の条件を満たすものについては、建物の固定資産税評価額から1200万円(平成30年3月31日までに取得した長期優良住宅については1300万円)が控除されることになっています。

 

つまり、建物の固定資産税評価額が1200万円(平成30年3月31日までに取得した長期優良住宅については1300万円)以下であれば不動産取得税はかかりません

 

この1200万円の控除が受けられる条件とは、「床面積50m2(アパート等の戸建て以外の賃貸住宅については貸室1室につき40m2)以上240m2以下であること」となっています。

 

したがって、床面積40m2以上のファミリータイプのアパート・マンションは、まず不動産取得税がかかることはありません

アパートやマンションについては、上記の通り、1室ごとに特例の対象となるかどうかを判定して、条件を満たせば1室ごとに1200万円(平成30年3月31日までに取得した長期優良住宅については1300万円)を控除することができるからです。

 

なお、店舗併用住宅の場合は、店舗部分については床面積に関係なく控除は受けられず、住宅部分のみが軽減措置の対象となります。

また、住宅を共有で取得した場合も注意が必要です。それぞれの持分に対する床面面積が条件を満たしていても、全体の床面積が240m2を超えているなど、条件を満たしていない場合には控除の対象にはなりません。

 

中古マンション、中古一戸建てにも軽減措置がある

中古住宅(中古マンション、中古一戸建て)を取得した場合については、床面積50m2以上240m2以下であれば、下記の通り、築年数に応じて控除が受けられます

 

・昭和57年1月1日〜昭和60年6月30日までに建てられた住宅:控除額420万円
・昭和60年7月1日〜平成元年3月31日までに建てられた住宅:控除額420万円
・平成元年4月1日〜平成9年3月31日までに建てたれた住宅:控除額1000万円
・平成9年4月1日以降に建てられた住宅:控除額1200万円

 

ただし、中古住宅の場合、アパート等の賃貸住宅は控除の対象とはならず、自分の住まいしか控除を受けることはできません。

また、新耐震基準に適合していれば、下記の通り控除を受けることができます。

 

・昭和51年1月1日〜昭和56年6月30日までに建てられた住宅:控除額350万円
・昭和56年7月1日〜昭和56年12月31日までに建てられた住宅:控除額420万円

 

住宅の敷地についても軽減措置が受けられる

住宅の敷地についても、上記の軽減措置が受けられる住宅の敷地であれば、税額控除の特例を受けることができます

その計算方法については割愛しますが(詳しくは税理士などの専門家に問い合わせてください)、通常は60坪(200m2)までの敷地であれば、土地の不動産取得税は課税されないと考えてよいでしょう。

 

なお、土地を購入して住宅を建築する場合、不動産取得税の住宅用土地の税額軽減を受けるには、原則として土地取得から2年以内(平成30年3月31日までに取得した土地については3年以内)に住宅を建てなければなりません。

 

また、これらの控除や税額軽減などの軽減措置を受けるには、原則として各都道府県の条例で定める期間に住宅特別控除等の適用を受ける旨の申告をする必要があります。

詳しくは、不動産が所在する都道府県の県税事務所等に問い合わせてください。

 

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