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引き渡しの際に注意すべき点(2/3)

地域の一員になるため、引っ越しの際に注意すべきこと

2016/01/30 菅 正秀

引き渡しから1カ月以内に各種登記を行ないます。登記は専門家に任せるのが一般的ですが、名義などはもちろん建て主の希望通りにしてもらいます。また、引っ越し時にも、地域の一員となるために、さまざまな気遣いが必要です。

共有の場合は負担割合に応じて登記を

 登記は、土地・建物の現状・所有者を台帳に記載する手続きですので、共有の場合は、負担した費用の割合で登記するのがよいでしょう。

 たとえば、夫婦ふたりで夫が7割・妻が3割の割合で負担する住宅ローンを組んだ場合、登記もこの割合で行なうと、住宅ローン減税をふたりとも受けることができるなどのメリットがあります。

 また、将来的に家を売却し、利益が出た場合にも、同居している共有名義人ひとりにつき3000万円までの特別控除が受けられる可能性も出てきます。この時、どちらかひとりの名義ですと贈与税が発生する場合もあるので注意が必要です。

 この割合に応じた名義の登記については、夫婦間だけではなく親から資金援助を受けた場合も同様です。非課税枠を超える金額を親から援助してもらった場合、親にも共有持ち分を持ってもらうことで贈与税が非課税になります。この贈与税、税率が高く非課税枠も小さい税金ですので、事前にしっかり調べておきましょう。施工業者も相談に乗ってくれるはずです。

資金援助を受けた場合に注意すべきこと

 共有名義にする場合、資金援助者の持ち分を入れるのが原則となります。

「土地」の購入に資金援助をしてもらった場合は「土地」の名義に、「建物」についても同様に、負担費用の割合に応じて資金援助者の持ち分を入れます。これは、土地の購入と注文住宅の発注を同時に行なった場合でも、別の購入資金を使ったという税金の考え方によるものです。

 しかしながら、資金援助を受けた場合でも共有持ち分の登記をしていない場合もあります。贈与税のことを考えずに、自分だけの名義設定をしてしまうパターンが多く見受けられます。この際、建物の完成直前にあわてて帳尻合わせをしようとすると、土地についても建物についても2回の贈与があったと判断されてしまいます。

 また、「相続時精算課税制度」を活用する方法もあります。これは、相続税の非課税枠を前倒しして利用するものですが、一定の条件があるので自分のパターンが当てはまるのか確認が必要です。

引っ越しの前には近隣に挨拶を

 建物が完成し、引っ越し日が決まったタイミングで近隣への挨拶の計画を立てます。引っ越しの挨拶は、引っ越し前日までにすませておくと印象がよいでしょう。

 というのも、引っ越しの際に大きなトラックが数時間停車することもあり、近隣周辺に迷惑をかける可能性があるからです。事前に挨拶をしておけば、近隣住民からも「礼儀正しい人がやってきた」とよいイメージを持ってもらえます。

 挨拶の範囲は、「向こう3軒両隣」は欠かさず行ないましょう。また、近隣でなくとも工事中に迷惑をかけた可能性がある家庭や、町内会長・班長といった地域でお世話になる家庭には挨拶をしに行きましょう。

 既婚者であれば、夫婦で訪問するのが原則です。子どもがいる場合は、子どもも一緒に訪問し、どのような家族構成なのかも知ってもらったほうが後々助かります。

 また持参する手土産には「ご挨拶」とのしをつけるのが一般的で、工事前の挨拶とはかぶらないようにタオルや菓子折りを用意します。

挨拶時に伝えること・確認したいこと

 引っ越しの挨拶の際には、こちらから「工事期間中に迷惑をかけたこと」「引っ越しの日程」「家族構成」を伝えましょう。そして、「ゴミ出しなど町内のルール」「近くのスーパー・病院」などを確認しましょう。

 このようなコミュニケーションを経て、晴れて地域の一員となれるのです。

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