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契約・工事で知っておくべきこと(1/3)

家づくりの契約時までに確認しておくこととは?

2016/01/29 山田章人

業者に建物の建設を任せるための契約を「工事請負契約」といいますが、この契約をする際には設計図と仕様書がそろって初めて意味があるものなので、不備がある段階では契約をしないようにしましょう。そして、契約の前にはきちんとした資金計画を立てておかないと、後から取り返しのつかないことになってしまいます。

資金計画は万全?

 家を購入する際の資金計画において、多くの人が利用することになる住宅ローン。このローンにはいくつかの種類があります。

 まず、住宅金融支援機構がバックアップしている「フラット35」があります。これは、融資自体は民間金融機関が行ないますが、最大35年の長期固定型金利のローンで、独自の技術基準を満たしている場合にのみ適用されます。金利が固定されているので、急な金利上昇の影響は受けませんが、団体信用生命保険料を負担しなければなりません。

 そのほか、財形貯蓄を行なっている勤労者向けの財形住宅融資や、民間金融機関のオリジナルローンがあり、どのローンにおいてもメリットとデメリットがあります。金利水準は、当然、今後の経済の流れによって変わります。単純に金利や手数料で比較するのではなく、毎月どれだけの金額を払えるかによって、一番有利なローンを選ぶようにしましょう。

 月々の返済額も大切なポイントですが、総返済額+諸経費の総支払額での比較も忘れずにしましょう。変動金利の場合、5年毎に金利が決まりますので、総支払額を算出できないのが注意すべきポイントです。これは、その住まいがいくらかわからずに支払い続けるという意味でもあります。

 このローンの調達を夫婦ふたりでする場合、負担部分に応じた比率で登記を行なうのですが、住宅ローン減税を二人とも受けられるなど税制上有利なことがあります。

親から資金援助を受ける場合

 注文住宅を建てる場合、住宅ローンの融資前に必要な経費も含め、自己資金は少なくとも総額の20~30パーセントは用意しておきたいところです。つまり、工事費と経費が総額で3000万円になるのであれば、600~900万円は用意しておきましょう。

 また、親から援助を受ける予定の人もいると思いますが、2500万円まで非課税枠がある「住宅取得金等に係る相続時精算課税制度」や、親との共有名義にする方法、親から借金する方法などがあります。

契約時にチェックすべきこと

 このように資金計画をしっかり立てて、間取りも納得のいくものが完成したら、いよいよ契約です。「工事請負契約」は、業者が「建物の完成を約束」するもので、その対価として建て主が報酬を支払うことを定めたものです。

 このとき、業者は設計図と仕様書通りに、見積もり書の予算に合わせて完成させることになります。ということは、設計図・仕様書・見積書がそろっていない契約は意味のないものなのです。契約書と約款はもちろん、これらの書類がそろっていることを確認してから契約しましょう。

 また、あると便利なのが工程表です。これは、建物の工事・完成・引き渡しのスケジュールが書かれているものなので提出してもらうようにしましょう。

トラブル発生時の対応について

 契約後工事を進めていくうえで、何も起こらないことが何よりですが、トラブル発生しない可能性はゼロではありません。

 そこで、約款に盛り込まれている問題が生じた場合の対応はしっかり確認しておきましょう。工事に瑕疵(欠陥・不具合)があったときにはどのような対応をするのか、建物の引き渡しが予定より遅れた場合はどうするのか、違約金はどのようになっているのか、逆にローンが組めなかった場合はどうするのかといったことが書面になっているかをチェックし、注文者であるあなたが不利にならない契約になっているかを確認してから判を押しましょう。

 約款は、一般的に細かい文字でぎっしり記載されているのが普通ですので、事前に書類をもらい、じっくりと読み込んでから契約するようにしましょう。また、読み込みんでみて気になる点や不明な点がある場合は業者に確認して、納得できる形になるまで協議し、修正してもらいましょう。

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