住まいのノウハウ講義 / リフォーム / 業者の選び方

業者の選び方・つきあい方(5)

工事規模に合わせたリフォーム業者選びのポイントは?

2016/02/19 森田祥範

リフォームの業者選びでは、さまざまな考え方が成り立ちます。コスト重視、デザイン重視、あるいは出会いやご縁などの人間関係重視という場合も…。ここでは視点を変えて、リフォームの規模別に考えてみました。

小規模リフォームは直接専門業者に

 工事費総額が50〜100万円程度のリフォームは、小規模リフォームに分類されます。具体的には、いくつかの居室のクロス張り替え、玄関ドアや建具の取り替え、カーペットやフローリング張り替え工事など。いずれも、建具や内装など、単一の専門業者でまかなえる工事になります。

 こうした工事は定期的に行なうものなので、過去に工事をお願いした業者があって、その仕上がりが満足できるものだったのであれば、その業者に直接依頼するのがいいでしょう。

 これまでつきあいのある専門業者がいない場合は、インターネットで検索する手もありますが、経験豊富な職人さんの多くは年配者で、個人事業主に近い場合も多いため、ネット検索には引っかかりません。そんなときは、地元で実績のある工務店に声をかけて、技術と実績のある専門業者を紹介してもらうのもひとつの方法です。

 専門業者を紹介されたら、自宅を見てもらって、工事の見積書を作成したもらいます。業者を紹介してくれた工務店にはお礼を兼ねてきちんと報告し、見積書の価格が妥当なものかどうか、チェックしてもらうといいでしょう。地域密着型の工務店であれば、きちんと対応してくれるはず。場合によっては、専門業者に値下げ交渉してくれることもあります。

 なお、水栓金具の交換や外構フェンス、物置の設置などの極小リフォームなら、ホームセンター系リフォーム会社や、材料をホームセンターでそろえてのDIYも考えられます。

中規模リフォームは工務店かリフォーム専門業者に

 工事費総額が300万円前後までのリフォームは中規模リフォームになります。具体的には、トイレ改装、システムキッチン交換を含むキッチン改装、浴室・洗面室改装、間取り変更、ドア・サッシ全面交換、外壁塗装工事、屋根葺き替え工事などのいずれかが該当します。

 外壁塗装工事、屋根葺き替え工事は、単一の専門業者にお願いすることになるので、小規模リフォームと同様、直接または工務店経由での依頼が考えられます。

 トイレ改装、キッチン改装、浴室改装などは、大工のほか水道、電気、ガスの専門業者も関わるため、全体を統括する司令塔が必要になります。この場合は工務店、リフォーム専門業者などにまとめて依頼することになるでしょう。

 以前にも中規模リフォームを行なった経験のある家は、その仕上がりによほど納得のいかなかった場合を除き、今回もお願いしたほうがいいかもしれません。新規の業者にお願いしてリスクを背負うより、気心の知れた業者にお願いするほうが、なにかと安心です。職人の世界ではいまだに義理人情が生きているので、「お得意さん」ということであれば、前回以上に気合いを入れて施工してくれる可能性が高いでしょう。

大規模リフォームは大手住宅メーカーや経歴の長いリフォーム専業業者に

 工事費500万円以上のリフォームは大規模リフォームに分類されます。具体的には、中規模リフォームに該当する工事を同時に複数行なう場合や、配管も含めた水回りの全面改修、建て替えに近い耐震補強、デザインを大きく変更する増改築などが該当します。

 ここまで大規模なリフォームになると、地元の小さな工務店では少々荷が重いかもしれません。コストは割高になりますが、大手住宅メーカーのリフォーム部門や大手リフォーム会社に一括して“おまかせ”したほうが、消費者としては安心できるでしょう。大手であれば豊富なノウハウを持ち、仮住まいの手配から家具やインテリアのコーディネートまで、さまざまなサービスが期待できます。ただし、社員数が多い分、営業担当者に当たり外れがある場合も。

 ただ、大手住宅メーカーは自社商品以外の在来木造住宅については手をつけないことがほとんどなので注意しましょう。仮に受けたとしても在来工法の工事経験が少なく不安です。構造面ではむしろ熟練の地元工務店の方が安心な場合もあります。いずれにしてもリフォーム工事は経験が大切です。

 コストよりデザイン重視のリフォームであれば、実績ある建築設計事務所に一括して依頼するのもいいでしょう。今日では、リフォームに積極的に取り組んでいる設計事務所も多く、好みの方向性がハマれば、唯一無二の強い味方になってくれます。

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