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後悔しない建売購入の基礎知識(1/9)

建売、売建、注文建築…、一戸建てを入手する方法あれこれ

2016/03/24 菅 正秀

夢のマイホーム、できれば一戸建てに住みたい! と思っている人にとって、実はさまざまな選択肢があるのが一戸建ての購入方法です。そこで、いちばん手軽といわれる建売住宅も含め、さまざまな種類の一戸建ての入手方法を見ていきたいと思います。

すでに家や土地を持っている場合

 まず、現在も一軒家に住んでいる場合、その家をリフォームするのか建て替えるのかという選択肢があります。リフォームであっても、その規模によって家は大きく生まれ変わりますし、建て替えであればまったく違う家になります。

 もしも、そもそも住む場所を変えたい、つまり売却して引っ越しとなると、いま住んでいる家の売却と新しい家探しを同時に行なわなければいけません。住み替えで自宅を売却するのは意外とむずかしいものなので、信頼できる専門家に相談してみるのもいいでしょう。

(※住み替え時の売却についてはこちらをご覧ください。 http://sumai-u.com/?p=541 )。

家も土地も持っていない場合

 一方、まだ家も土地もない場合、いちばん手軽なのは、建売住宅を購入することです。予算的にも優しく、土地・建物が一体になっているので、ローンを組むにしても一本ですむなど、煩雑な作業が少なくなります。

 しかし、建売住宅の場合はプランが固定化されているため、間取りなどの自由が利かないというデメリットもあります。また、建築中の様子をチェックすることもできませんし、注文住宅などに比べると欠陥住宅が多いというのも事実です。

 また、「売建住宅」といわれるものもあります。これは、「建築条件付きの宅地」のことで、土地を購入してから一定の期間内に土地を販売している会社(大手住宅メーカーや地場の工務店の場合が多いです)か、指定された会社と建築請負契約を結ぶことになっています。

 この場合は、建築を請け負う会社の商品、プランのなかから自分の好きな間取りを選ぶことができますし、建築材料や設備もある程度は選ぶことができます。また、建築中も手抜きが行なわれないようチェックすることができます。ただし、土地を購入してから建築請負契約を結ぶまでの時間が限られている(一般的には3カ月ほど)ので、どんな商品、プランがあるのか、細かい設計のリクエストをどこまで受け入れてくれるのかといったことは土地の購入を決める前に確認しておきたいところです。

 そして、一番自由が利くのは、土地を探し、その場所に注文住宅を建てるという方法です。住みたいエリアで土地を探して、一から家の設計を行なうので、自分たちの思い通りの理想の家にいちばん近く(近づく)ことができる方法です。ただし、建売などに比べると予算も時間もかかります・

(※注文住宅の建て方についてはこちらをご覧ください。 http://sumai-u.com/?p=2092

所有にこだわらなければ「定期借地権付き土地」という方法も

 できるだけ予算を抑えたいという人には「定期借地権付き土地」に家を建てるという方法もあります。これは、土地を借りてその場所に家を建てるという方法で、借地期間は50年が一般的です(借地借家法 第22条)。

 では、定期借地権とは何でしょうか? 通常の借地権では契約期間満了後に、借り主と地主の話し合いにより契約更新が可能ですが、定期借地権の場合は、原則的に契約の更新はありません。契約期間満了後には、土地を更地にして地主に返還しなければなりません。

 ということは、将来的に子や孫に家を残そうと思っても無理なので、自分たち一代でその家を解体することを覚悟しての決断となります。もちろん借地契約中に物件を売却することは可能ですが、条件的に不利(契約残存期間が短くなればなるほど価値が落ちてしまう)なので売却価格は安くなることが予想されます。

 逆にいうと、それだけの制約があるので入手するときの予算は少なくなります。たとえば、購入するとなると数千万円する土地でも、数百万円の保証金ですむので、土地と建物を合わせた予算は一般的に3~4割程度安くなります。

 地代は毎月支払うことになりますが、融資額が少なくなるのでローン返済の負担も軽くなります。また、当然ながら借地ですので、土地に対する固定資産税・都市計画税の負担もありません。

 このようなことから、所有にこだわらずに予算面を優先し定期借地権付き土地に家を建てる人も一定数います。定期借地権をうまく利用し、教育や環境など形には残らない資産を与えるという方法もあるのです。

 予算や条件などを総合的に考慮し、自分たちにあった一戸建ての入手方法を検討することが大切です。

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